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第一部
幸せな結婚編-3
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貧困街にある障害者作業所だったが、今日は春祭りをやっているらしい。
門もいつもより華やかに飾られ、庭には菓子や雑貨店が出店し、特設ステージの上にはマーシアの姿のあった。盲目ながら、澄んだ歌声で奏で、客達の盛り上がりは最高潮だった。職員のクリスも店番に忙しく走り回り、フローラもフィリスも声をかけられない。
「公爵さまはいます?」
フィリスはキョロキョロと人混みを見ていたが、その姿はどこにも無い。
「いないわね……」
どこを見ても夫の姿はいなかった。
「うた、すごい!」
ザガリーは客席でマーシアの歌に拍手を送っていたが、フィリスは白けた様子で見ていた。
「すごい演技力ですよ。まさか障害者のフリしてマムを殺し、エルに怪我を負わせた人物には見えません」
「ちょ、フィリス黙って。ここで犯人の事は言わない。まだ決定的な証拠は無いんだから」
フローラは慌ててフィリスの口を塞いだが、ザガリーはこちらを見ている気がした。特にフィリスのエプロンのリボンにぶら下がっている百合のキーホルダーを。
そう、フローラ達はザガリーが犯人だと思っていた。
マムの地元に行った時、元夫のリッキーの友人を調べていた。友人はいなくなったという噂だったが、その似顔絵はザガリーにそっくりだった。
まさかザガリーだとは信じられなかった。障害がある先入観はどうしても抜けなかった。しかし、フィリスによれば障害者のフリをしている田舎者はさほど珍しくないと言うし、ザガリーだってマムを殺す動機はあるだろう。ザガリーがリッキーの友人だとしたら、確実に動機がある。体力的にもマムを撲殺する事も可能だ。
それでも証拠は何一つない。フローラの思い込みという可能性もある。似顔絵だって正しい確証はない。リッキーの友人とザガリーはそっくりな赤の他人という事も考えられる。もし証拠もないのに疑っていたら、コンラッドと同レベルになってしまう。それは避けたい。
できればエルの口から証言を引き出したかったが、それも難しい。今は夫も行方不明だ。とにかく何か証拠を見つけるしか方法はない。
「フィリス、施設の方へ行きましょ。今はお祭りをしているから、誰もいないはず」
「大丈夫ですか、奥さん」
「ええ。クリスも忙しそうだし」
二人は他人目を盗み、施設の方へ入っていった。まず一番広い作業場に入るが、予想通り人気がない。
「ここには何もないわ。ロッカーとかないかしら」
「奥さん、たぶんこっちの方じゃない?」
施設の中を適当に歩き、利用者のロッカーを見つけた。
今は誰もいないが、長居はできない。庭にはザガリーもいる。フローラもフィリスも冷や汗を垂らしながら、ザガリーのロッカーを見ていた。
「ああ、ダメじゃない。これ、鍵がかかってる」
「奥さん、諦めちゃダメです! こういうロッカーは、ヘアピンで開けるんですよ。父から教えて貰いました」
「本当?」
今はやけにフィリスが頼もしく見えた。田舎者の逞しさや図太さに、いつのまにかフローラも感化されてしまったらしい。
過去のフローラだったら、ピンで勝手にロッカーを開ける行為に眉を顰めたかもしれない。いわゆる優等生的な「つまんねー女」だった。でも今はピンを曲げで鍵穴に突っ込むフィリスを見ながら、胸がドキドキしていた。「いいぞ、もっとやれ」なんて公爵夫人らしくない事を考えているぐらいだった。
「お? これは、ちょっと頑固ものっぽいのだけど、行けるか?」
フィリスは首を傾げ、さらにピンで鍵穴をガチャガチャ動かしていた時。
ガチャリと澄んだ音が響いた。庭からマーシアの歌声も聞こえていたはずなのに、その音はやけに澄んだ響きだった。
「開けるわよ」
フィリスは何故かロッカーの扉を開けるのを拒んだので、フローラが手をかけた。少し指先は震えてしまったが、どうにか扉を開けた。
その中には……。
フローラもフィリスも息を呑んだ。そしてそれ以上何も言葉が出なかった。
中には血だらけの手袋が入っているではないか。その血もシミというレベルではない。血染めだ。手袋は真っ赤に染まり、鉄の匂いもした。
これはマムの血? それともエルの血?
これだけではザガリーが犯人とも言えないが、何か関わっている事は事実だろう。
脳裏にザガリーに無邪気な顔が浮かぶ。完全に毒気のない知的ハンデがある青年だと思っていた。騙された。先入観や思い込み、差別みたいものを逆手に取られた気分。人は見かけによらない。例外はあるが、見かけが良い人物の中見はそうでも無いのかもしれない。マムも見た目だけは美人だった。人の考えは全く当てにならないようだ。
「……でも奥さん、これはどうすれば?」
フィリスに声は微かに震えていた。粗野な田舎娘でも、ショックだったのに違いない。フィリスのエプロンのリボンについている百合のキーホルダーが、ふわりと揺れていた。
「う、そうね」
これはどうすればいいか?
思わず背中も丸まってしまうそうになるが、ここで負けてしまったら、全部終わりだ。この物証は何としても守る必要があるだろう。
「フィリス、公爵夫人からの命令です」
「は?」
「この手袋をコンラッドに元へ届けて。おそらくコンラッドはエルの病院にいるから」
「え、でも」
「早く! あなたにしか出来ない事よ。急いで!」
固まっているフィリスの肩を揺すり、強い口調で命令した。思えばこれが初めての公爵夫人らしい命令だったが、フィリスはすぐに頷いた。
「はい! お命じになるがままに!」
フィリスはテキパキと手袋を袋に入れ、それを両手で抱え込むと、すぐに去って行ってしまった。
これでコンラッドが調査をし、ザガリーが逮捕されるのが一番良いのだが……。
今はとにかく証拠を押さえられた事に安堵したいが、問題は夫だ。一体どこへ行ったのか?
フローラは再び庭へ出て夫の姿を探したが、ザガリーの姿も消えていた。
「愛してる~♪ 大好きなあなたへ~♪」
マーシアの美しい歌声は相変わらず響いていたが、それを聞き入るどころではない。フローラのこめかみや額には、さらに汗が滲んでいるぐらい。
「奥さん!」
背後からクリスの声がして振り返った。
「これ、ザガリーから奥さんへって。手紙? 何かしら?」
「あ、ありがとう」
「奥さんも春祭り楽しんでね。あと、いつも寄付金もありがとう」
クリスから手紙らしきものを受け取った。
「公爵さま? いえ、私は見てないですよ。あー、忙しい! 屋台の方の仕事もしなきゃ!」
クリスは慌てて屋台の方に行ってしまう。一人残されたフローラは、渡された手紙をゆっくりと開く。
白い紙に書かれたシンプルな手紙だった。普通の筆跡だった。文法も単語も何も問題なく読めたが、フローラの表情は青ざめていた。こんな時、横にフィリスがいれば良いとも思うが、もう遅い。
「詮索好きなサレ公爵夫人へ
公爵は眠らせている。
マムやエルのようになりたくなかったら今す
ぐ公爵の別邸に来い。死ぬ覚悟はしとけよ。人殺しのザガリーより」
手紙を読み終えたフローラは、恐怖で意識が抜けそうになっていたが、どうにか堪えていた。
「行かなきゃ。夫を助けなきゃ!」
怖いのに、今はそれしか考えられない。不貞をし、いつまでも苦しめてきた夫。でも今はどうしても失いたくない。
「ザガリーの好きにはさせないわ!」
フローラは目を見開き、背筋を伸ばし、庭から飛び出していた。
門もいつもより華やかに飾られ、庭には菓子や雑貨店が出店し、特設ステージの上にはマーシアの姿のあった。盲目ながら、澄んだ歌声で奏で、客達の盛り上がりは最高潮だった。職員のクリスも店番に忙しく走り回り、フローラもフィリスも声をかけられない。
「公爵さまはいます?」
フィリスはキョロキョロと人混みを見ていたが、その姿はどこにも無い。
「いないわね……」
どこを見ても夫の姿はいなかった。
「うた、すごい!」
ザガリーは客席でマーシアの歌に拍手を送っていたが、フィリスは白けた様子で見ていた。
「すごい演技力ですよ。まさか障害者のフリしてマムを殺し、エルに怪我を負わせた人物には見えません」
「ちょ、フィリス黙って。ここで犯人の事は言わない。まだ決定的な証拠は無いんだから」
フローラは慌ててフィリスの口を塞いだが、ザガリーはこちらを見ている気がした。特にフィリスのエプロンのリボンにぶら下がっている百合のキーホルダーを。
そう、フローラ達はザガリーが犯人だと思っていた。
マムの地元に行った時、元夫のリッキーの友人を調べていた。友人はいなくなったという噂だったが、その似顔絵はザガリーにそっくりだった。
まさかザガリーだとは信じられなかった。障害がある先入観はどうしても抜けなかった。しかし、フィリスによれば障害者のフリをしている田舎者はさほど珍しくないと言うし、ザガリーだってマムを殺す動機はあるだろう。ザガリーがリッキーの友人だとしたら、確実に動機がある。体力的にもマムを撲殺する事も可能だ。
それでも証拠は何一つない。フローラの思い込みという可能性もある。似顔絵だって正しい確証はない。リッキーの友人とザガリーはそっくりな赤の他人という事も考えられる。もし証拠もないのに疑っていたら、コンラッドと同レベルになってしまう。それは避けたい。
できればエルの口から証言を引き出したかったが、それも難しい。今は夫も行方不明だ。とにかく何か証拠を見つけるしか方法はない。
「フィリス、施設の方へ行きましょ。今はお祭りをしているから、誰もいないはず」
「大丈夫ですか、奥さん」
「ええ。クリスも忙しそうだし」
二人は他人目を盗み、施設の方へ入っていった。まず一番広い作業場に入るが、予想通り人気がない。
「ここには何もないわ。ロッカーとかないかしら」
「奥さん、たぶんこっちの方じゃない?」
施設の中を適当に歩き、利用者のロッカーを見つけた。
今は誰もいないが、長居はできない。庭にはザガリーもいる。フローラもフィリスも冷や汗を垂らしながら、ザガリーのロッカーを見ていた。
「ああ、ダメじゃない。これ、鍵がかかってる」
「奥さん、諦めちゃダメです! こういうロッカーは、ヘアピンで開けるんですよ。父から教えて貰いました」
「本当?」
今はやけにフィリスが頼もしく見えた。田舎者の逞しさや図太さに、いつのまにかフローラも感化されてしまったらしい。
過去のフローラだったら、ピンで勝手にロッカーを開ける行為に眉を顰めたかもしれない。いわゆる優等生的な「つまんねー女」だった。でも今はピンを曲げで鍵穴に突っ込むフィリスを見ながら、胸がドキドキしていた。「いいぞ、もっとやれ」なんて公爵夫人らしくない事を考えているぐらいだった。
「お? これは、ちょっと頑固ものっぽいのだけど、行けるか?」
フィリスは首を傾げ、さらにピンで鍵穴をガチャガチャ動かしていた時。
ガチャリと澄んだ音が響いた。庭からマーシアの歌声も聞こえていたはずなのに、その音はやけに澄んだ響きだった。
「開けるわよ」
フィリスは何故かロッカーの扉を開けるのを拒んだので、フローラが手をかけた。少し指先は震えてしまったが、どうにか扉を開けた。
その中には……。
フローラもフィリスも息を呑んだ。そしてそれ以上何も言葉が出なかった。
中には血だらけの手袋が入っているではないか。その血もシミというレベルではない。血染めだ。手袋は真っ赤に染まり、鉄の匂いもした。
これはマムの血? それともエルの血?
これだけではザガリーが犯人とも言えないが、何か関わっている事は事実だろう。
脳裏にザガリーに無邪気な顔が浮かぶ。完全に毒気のない知的ハンデがある青年だと思っていた。騙された。先入観や思い込み、差別みたいものを逆手に取られた気分。人は見かけによらない。例外はあるが、見かけが良い人物の中見はそうでも無いのかもしれない。マムも見た目だけは美人だった。人の考えは全く当てにならないようだ。
「……でも奥さん、これはどうすれば?」
フィリスに声は微かに震えていた。粗野な田舎娘でも、ショックだったのに違いない。フィリスのエプロンのリボンについている百合のキーホルダーが、ふわりと揺れていた。
「う、そうね」
これはどうすればいいか?
思わず背中も丸まってしまうそうになるが、ここで負けてしまったら、全部終わりだ。この物証は何としても守る必要があるだろう。
「フィリス、公爵夫人からの命令です」
「は?」
「この手袋をコンラッドに元へ届けて。おそらくコンラッドはエルの病院にいるから」
「え、でも」
「早く! あなたにしか出来ない事よ。急いで!」
固まっているフィリスの肩を揺すり、強い口調で命令した。思えばこれが初めての公爵夫人らしい命令だったが、フィリスはすぐに頷いた。
「はい! お命じになるがままに!」
フィリスはテキパキと手袋を袋に入れ、それを両手で抱え込むと、すぐに去って行ってしまった。
これでコンラッドが調査をし、ザガリーが逮捕されるのが一番良いのだが……。
今はとにかく証拠を押さえられた事に安堵したいが、問題は夫だ。一体どこへ行ったのか?
フローラは再び庭へ出て夫の姿を探したが、ザガリーの姿も消えていた。
「愛してる~♪ 大好きなあなたへ~♪」
マーシアの美しい歌声は相変わらず響いていたが、それを聞き入るどころではない。フローラのこめかみや額には、さらに汗が滲んでいるぐらい。
「奥さん!」
背後からクリスの声がして振り返った。
「これ、ザガリーから奥さんへって。手紙? 何かしら?」
「あ、ありがとう」
「奥さんも春祭り楽しんでね。あと、いつも寄付金もありがとう」
クリスから手紙らしきものを受け取った。
「公爵さま? いえ、私は見てないですよ。あー、忙しい! 屋台の方の仕事もしなきゃ!」
クリスは慌てて屋台の方に行ってしまう。一人残されたフローラは、渡された手紙をゆっくりと開く。
白い紙に書かれたシンプルな手紙だった。普通の筆跡だった。文法も単語も何も問題なく読めたが、フローラの表情は青ざめていた。こんな時、横にフィリスがいれば良いとも思うが、もう遅い。
「詮索好きなサレ公爵夫人へ
公爵は眠らせている。
マムやエルのようになりたくなかったら今す
ぐ公爵の別邸に来い。死ぬ覚悟はしとけよ。人殺しのザガリーより」
手紙を読み終えたフローラは、恐怖で意識が抜けそうになっていたが、どうにか堪えていた。
「行かなきゃ。夫を助けなきゃ!」
怖いのに、今はそれしか考えられない。不貞をし、いつまでも苦しめてきた夫。でも今はどうしても失いたくない。
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