145 / 157
第三部
新しい夫婦関係編-4
しおりを挟む
学園は秋祭りを開催中だった。中に一歩入ると賑やかな音楽が流れ、生徒達もコスプレをしたり、出店を出して客を呼んでいた。かなり賑やかだ。
天気も良く、まさにお祭り日和だったが、聖母像に祈っている生徒達が目につく。この学園には聖母像に祈ると願いが叶うらしいが、本当だろうか。ダリアも祈ってるのを見たが、フローラはいまいち信じられない。
「あなた、聖母像に祈ると願いが叶うと思う?」
隣にいた夫に声をかける。朝から事件調査する事に夫はテンションが上がり、今日は変装までしていた。赤毛のかつらにメガネ、そばかすまで化粧で作っていたが、元々背が高く姿勢も良い夫は、貴族の雰囲気を崩すのが難しそうだ。こんな夫にも生徒達からチラチラと視線が送られている。
「さあ。でもダリアは何を祈ってたんだ?」
「モラーナと縁が切れますようにじゃない?」
昨日のセシリーの様子からして、モラーナはかなり嫌われていた。ダリアもモラーナと縁を切りたがっていても不思議ではない。
「まあ、こんな聖母像嘘ね。願いが叶うなら、あなたが帰って来て欲しいと何度も祈っていたものだわ」
「そ、そうか」
今まで笑っていた夫も居心地は悪そうだった。
「でもまあ、ダリアの所へ行きましょう」
「だ、だな! っていうかフローラはダリアに会うのは怖く無いんか?」
「いいえ、全く。あなたに不倫されるよりかはマシねぇ」
嫌味のつもりは無かったが、夫はしゅんと落ち込んでいた。
「さあ、行きましょう」
「おお」
こうして夫と二人、学園の校舎を抜け、寮の方へ向かった。寮と校舎は離れている為か、祭りの喧騒は遠くに響いているだけ。人気も無く、寮はしんと静かだったが。
「あら、ごきげんよう」
寮長室へ向かうと、ダリアが微笑んでいた。前と同じく修道着姿で優等生らしく微笑む。この微笑みだけみたら、モラーナを襲った人物にはとても見えない。
「今日はご夫婦でいらしたのねぇ」
「ええ。こちらは私の夫よ」
「久しぶりだな、ダリア」
夫はメガネを外し、ダリアに向き合った。その一瞬だった。ダリアは突然身構えたかと思ったら、夫の腹を突いてきた。
一瞬の出来事だった。夫はその場に倒れ、意識も失っていた。かつらも半分脱げた。実に情け無い有様。
「あなた! 大丈夫!」
すぐに夫の側にしゃがみ、顔色を見た。脈もある。命に別状はなさそうだが、急所をつかれて意識を失ってしまったらしい。
護身術でも習えば、女の力でもこれぐらいは出来るかも知れない。フローラも事件調査の為に身体を鍛えた事があった。それに夫は運動神経はあまり良くない。あり得ない事ではなさそうだ。
夫の側にしゃがみ込み、ダリアを見上げた。修道着姿の彼女は優等生に見える。しかし、下からこうして見上げると目の色は濁り、闇が深そうな表情を見せてくるではないか。
「あなたがモラーナを襲ったのね?」
「ええ」
ダリアはクスクス笑っていた。
「実は庭にね、私とセシリー、マリオンの手紙を入れたタイムカプセルを埋めてた。私達の悪行も全部記録してある手紙がね。あの子、それに勘づいて掘り起こしに来るじゃない? それは殴るしか無いじゃない?」
ダリアは冷たい声を出していた。
「ふふふ、あなたが潜入調査している事やゴーストの件を嗅ぎ回っている事は知ってたから。そう、あなたの予想通り」
「マリオンを襲ったのも?」
ダリアは首を振ったが、声はずっと冷ややかなままだった。
「マリオンは私じゃない。同じモラーナの被害者なのに、殺す動機もないわ」
「そうねぇ」
「モラーナがやったの。すぐに勘づいた。あの子達脅しで揉めていたから。これはチャンスだと思った。モラーナを脅すね」
セシリーの憶測、いや推理は全部当たっていた事になる。やはり、長年彼女達と付き合ってきたセシリーはすぐに勘付くものがあったのだろう。
「あなたが万引き犯である事は知ってるのよ。生徒を手懐けている事もね。バレないうちに自首しなさいよ」
「は?」
その言い方は勘に触るものだった。明らかにダリアはフローラを見下していた。
「何で私がサレ公爵夫人なんかの言いなりにならないといけないのー?」
この場でわざわざ「サレ公爵夫人」と表現する事に含みを感じる。それでも言いなりになるわけにいかない。フローラは背筋を伸ばし、ダリアに前に立ちはだかる。フローラはダリアより背が高く、悪役女優顔も貫禄がある。ダリアは一瞬怯んだが、フローラはさらに詰め寄った。
「確かにモラーナに脅されていたあなたは可哀想ね? でもあなたは立派な万引き犯でもある。泥棒よ。私の夫も盗もうとしましたよね、泥棒猫ちゃん?」
フローラは眉を吊り上げ、ダリアを睨みつけた。完全に悪役女優のような立ち振る舞いだった。ここも舞台の上だと思うと、犯罪者に対面していても怖くはない。
「ねえ、泥棒猫ちゃん? 人のものを盗もうとしていた気分はどう?」
「うるさいな。公爵さまも私のものだから。絶対サレ公爵夫人から奪ってやる!」
この後に及んでもまだ略奪しようとするダリアに辟易としてきたが、フローラも負けてはいない。
「そんな犯罪者が上手く略奪なんて出来るものですか? ええ、絶対無理よ。潔く罪を認めて自首しなさい」
「うるさい!」
ダリアは逆ギレし絶叫。そして小型拳銃まで突きつけてきた。
「サレ公爵夫人には死んで貰う」
絶対絶命だ。いくら対抗しようとも、相手は武器持ちだ。どうやって戦えばいい?
ふと、足元で転がっている夫を見た。呑気に伸びている夫だが、あの新婚当時の夢を思い出してしまう。
結婚記念日を一緒に祝う約束。約束をちゃんと守りたかった。守れなかった過去に鼻の奥がツンと痛み、目頭もヒリヒリしてきた。
「あなた、ごめんなさい。今年の結婚記念日も守れるかどうか分からないわ……」
「は? サレ公爵夫人、何を言ってんだ?」
「うるさーい! この泥棒猫! 全部あんたのせいよ!」
「何ですって!」
気づくとフローラとダリアは野良猫のごとくファイティングしていた。取っ付き、髪を引っ張り、爪で引っ掻かいていた。ここには優等生の寮長の姿はどこにもない。お上品な公爵夫人の姿も完全に消え失せた。無様な二人だったが、ダリアは拳銃から目を離していた。
フローラはその隙を見逃さず、拳銃を拾い上げた瞬間だった。
「白警団だ! ダリア、お前を殺人未遂で逮捕するぞ!」
コンラッドが寮長室へ乗り込んできた。ダリアはあっという間にコンラッドに捕まり、連行されて行った。他にもフィリスやアンジェラ、セシリーの姿もあり、フローラは助かった事を悟った。
「奥さん、大丈夫ですかー? 一応コンラッドに知らせて来てみたんです。って酷い顔! 喧嘩した後の野良猫みたい」
フィリスは髪の毛がボサボサになり、頰に傷まで作っているフローラを見て大笑いしていた。他の面々も笑い、とても犯人が捕まえられた現場に見えないが。
「って事で事件は解決かしら?」
まだ一つ問題が残っていたが、フローラは安堵して呟いていた。
「あなた、犯人は捕まったわよ」
夫に声をかけたが、まだ伸びていた。結局、この場にいる全員で夫を起こし、ようやく寝覚めていた。
「おお、フローラ。結婚記念日は必ず約束を守ろう……」
目覚める前、夫はそんな寝言も言っていたが、今はとりあえず聞かなかった事にしておこう。
「あなた、ようやく目が覚めた? おはよう」
フローラは聖母のように優しく微笑んだ。
天気も良く、まさにお祭り日和だったが、聖母像に祈っている生徒達が目につく。この学園には聖母像に祈ると願いが叶うらしいが、本当だろうか。ダリアも祈ってるのを見たが、フローラはいまいち信じられない。
「あなた、聖母像に祈ると願いが叶うと思う?」
隣にいた夫に声をかける。朝から事件調査する事に夫はテンションが上がり、今日は変装までしていた。赤毛のかつらにメガネ、そばかすまで化粧で作っていたが、元々背が高く姿勢も良い夫は、貴族の雰囲気を崩すのが難しそうだ。こんな夫にも生徒達からチラチラと視線が送られている。
「さあ。でもダリアは何を祈ってたんだ?」
「モラーナと縁が切れますようにじゃない?」
昨日のセシリーの様子からして、モラーナはかなり嫌われていた。ダリアもモラーナと縁を切りたがっていても不思議ではない。
「まあ、こんな聖母像嘘ね。願いが叶うなら、あなたが帰って来て欲しいと何度も祈っていたものだわ」
「そ、そうか」
今まで笑っていた夫も居心地は悪そうだった。
「でもまあ、ダリアの所へ行きましょう」
「だ、だな! っていうかフローラはダリアに会うのは怖く無いんか?」
「いいえ、全く。あなたに不倫されるよりかはマシねぇ」
嫌味のつもりは無かったが、夫はしゅんと落ち込んでいた。
「さあ、行きましょう」
「おお」
こうして夫と二人、学園の校舎を抜け、寮の方へ向かった。寮と校舎は離れている為か、祭りの喧騒は遠くに響いているだけ。人気も無く、寮はしんと静かだったが。
「あら、ごきげんよう」
寮長室へ向かうと、ダリアが微笑んでいた。前と同じく修道着姿で優等生らしく微笑む。この微笑みだけみたら、モラーナを襲った人物にはとても見えない。
「今日はご夫婦でいらしたのねぇ」
「ええ。こちらは私の夫よ」
「久しぶりだな、ダリア」
夫はメガネを外し、ダリアに向き合った。その一瞬だった。ダリアは突然身構えたかと思ったら、夫の腹を突いてきた。
一瞬の出来事だった。夫はその場に倒れ、意識も失っていた。かつらも半分脱げた。実に情け無い有様。
「あなた! 大丈夫!」
すぐに夫の側にしゃがみ、顔色を見た。脈もある。命に別状はなさそうだが、急所をつかれて意識を失ってしまったらしい。
護身術でも習えば、女の力でもこれぐらいは出来るかも知れない。フローラも事件調査の為に身体を鍛えた事があった。それに夫は運動神経はあまり良くない。あり得ない事ではなさそうだ。
夫の側にしゃがみ込み、ダリアを見上げた。修道着姿の彼女は優等生に見える。しかし、下からこうして見上げると目の色は濁り、闇が深そうな表情を見せてくるではないか。
「あなたがモラーナを襲ったのね?」
「ええ」
ダリアはクスクス笑っていた。
「実は庭にね、私とセシリー、マリオンの手紙を入れたタイムカプセルを埋めてた。私達の悪行も全部記録してある手紙がね。あの子、それに勘づいて掘り起こしに来るじゃない? それは殴るしか無いじゃない?」
ダリアは冷たい声を出していた。
「ふふふ、あなたが潜入調査している事やゴーストの件を嗅ぎ回っている事は知ってたから。そう、あなたの予想通り」
「マリオンを襲ったのも?」
ダリアは首を振ったが、声はずっと冷ややかなままだった。
「マリオンは私じゃない。同じモラーナの被害者なのに、殺す動機もないわ」
「そうねぇ」
「モラーナがやったの。すぐに勘づいた。あの子達脅しで揉めていたから。これはチャンスだと思った。モラーナを脅すね」
セシリーの憶測、いや推理は全部当たっていた事になる。やはり、長年彼女達と付き合ってきたセシリーはすぐに勘付くものがあったのだろう。
「あなたが万引き犯である事は知ってるのよ。生徒を手懐けている事もね。バレないうちに自首しなさいよ」
「は?」
その言い方は勘に触るものだった。明らかにダリアはフローラを見下していた。
「何で私がサレ公爵夫人なんかの言いなりにならないといけないのー?」
この場でわざわざ「サレ公爵夫人」と表現する事に含みを感じる。それでも言いなりになるわけにいかない。フローラは背筋を伸ばし、ダリアに前に立ちはだかる。フローラはダリアより背が高く、悪役女優顔も貫禄がある。ダリアは一瞬怯んだが、フローラはさらに詰め寄った。
「確かにモラーナに脅されていたあなたは可哀想ね? でもあなたは立派な万引き犯でもある。泥棒よ。私の夫も盗もうとしましたよね、泥棒猫ちゃん?」
フローラは眉を吊り上げ、ダリアを睨みつけた。完全に悪役女優のような立ち振る舞いだった。ここも舞台の上だと思うと、犯罪者に対面していても怖くはない。
「ねえ、泥棒猫ちゃん? 人のものを盗もうとしていた気分はどう?」
「うるさいな。公爵さまも私のものだから。絶対サレ公爵夫人から奪ってやる!」
この後に及んでもまだ略奪しようとするダリアに辟易としてきたが、フローラも負けてはいない。
「そんな犯罪者が上手く略奪なんて出来るものですか? ええ、絶対無理よ。潔く罪を認めて自首しなさい」
「うるさい!」
ダリアは逆ギレし絶叫。そして小型拳銃まで突きつけてきた。
「サレ公爵夫人には死んで貰う」
絶対絶命だ。いくら対抗しようとも、相手は武器持ちだ。どうやって戦えばいい?
ふと、足元で転がっている夫を見た。呑気に伸びている夫だが、あの新婚当時の夢を思い出してしまう。
結婚記念日を一緒に祝う約束。約束をちゃんと守りたかった。守れなかった過去に鼻の奥がツンと痛み、目頭もヒリヒリしてきた。
「あなた、ごめんなさい。今年の結婚記念日も守れるかどうか分からないわ……」
「は? サレ公爵夫人、何を言ってんだ?」
「うるさーい! この泥棒猫! 全部あんたのせいよ!」
「何ですって!」
気づくとフローラとダリアは野良猫のごとくファイティングしていた。取っ付き、髪を引っ張り、爪で引っ掻かいていた。ここには優等生の寮長の姿はどこにもない。お上品な公爵夫人の姿も完全に消え失せた。無様な二人だったが、ダリアは拳銃から目を離していた。
フローラはその隙を見逃さず、拳銃を拾い上げた瞬間だった。
「白警団だ! ダリア、お前を殺人未遂で逮捕するぞ!」
コンラッドが寮長室へ乗り込んできた。ダリアはあっという間にコンラッドに捕まり、連行されて行った。他にもフィリスやアンジェラ、セシリーの姿もあり、フローラは助かった事を悟った。
「奥さん、大丈夫ですかー? 一応コンラッドに知らせて来てみたんです。って酷い顔! 喧嘩した後の野良猫みたい」
フィリスは髪の毛がボサボサになり、頰に傷まで作っているフローラを見て大笑いしていた。他の面々も笑い、とても犯人が捕まえられた現場に見えないが。
「って事で事件は解決かしら?」
まだ一つ問題が残っていたが、フローラは安堵して呟いていた。
「あなた、犯人は捕まったわよ」
夫に声をかけたが、まだ伸びていた。結局、この場にいる全員で夫を起こし、ようやく寝覚めていた。
「おお、フローラ。結婚記念日は必ず約束を守ろう……」
目覚める前、夫はそんな寝言も言っていたが、今はとりあえず聞かなかった事にしておこう。
「あなた、ようやく目が覚めた? おはよう」
フローラは聖母のように優しく微笑んだ。
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる