75 / 149
道中、ばぁちゃん無双。いえ、孫もです
▶なかまにする
しおりを挟む
「「ごちそうさまでした!!」」
兄妹2人は食べ終わると、パンっと両手を合わせて声を揃える。
「満足したようで良かったよ。
で、アンタ達、これからどうするんだい?」
ふい~っとお腹を擦っている2人に、ばぁちゃんが声をかける。
「どうって……どうと言われても…」
ウェルズ君は困ったように下を向いてしまった。
「ねぇ、お姉さん!リーは戦えるよ!
鳥は飛んでるから捕まえられなかったけど!ウサギは穴から出てこなくて捕まえられなかったけど!リーは戦えるよ!」
「え?鳥とウサギ以外で何と戦ったの?」
「お姉さんかい!気に入った!!」
「いやちょっとばぁちゃん?!僕の疑問は?!」
「リーは!リーね!熊と戦って勝ったのよ!!」
「「はい?!」」
「でも、兄ちゃんが捌けなくて、火がつかなくて食べれなかったのよ!」
「「は?」」
僕とばぁちゃんが驚いて固まってると、
「あー、うん。
リーが熊と戦ったのも本当。死んだがどうかわかんないけど、熊が倒れたのも本当」
ウェルズ君がイリィンちゃんを指差して続ける。
「リーは俺より戦闘のセンスはある。戦い方を覚えたらすぐに強くなると思う。でも、俺じゃ教えられないから、森で実戦しようにも、熊と戦って以来、強者の風格でも出てるのかなぁ、獲物が寄ってこないというか、見つからないんだよ。
多分、俺達の両親より強いと思う。だから、ダンジョンに入れたら良いところまで行けると思うんだけど、入れないからさぁ。俺が成人を迎えるまであと3年。どうしたものかと」
ウェルズ君はイリィンちゃんの頭をぐりぐりと強めに撫で回し、
「俺じゃ、リーの才能を伸ばしてやれない。
なぁ、お姉さん。コイツだけでも助けてくれないか?」
イリィンちゃんの両脇を持ち上げて、ばぁちゃんの前に差し出す。
「だぁぁぁあ!もぉお!!
アンタ達、そんなすぐに人間を信用するんじゃないよ!放っといたら、コイツらすぐに人攫いにでも合いそうじゃないか!!
いいかい、アタシ達は、これからダンジョンに入って稼ぐつもりだ。まぁ、この子、ユズリハがどのくらい体力が持つのかも検証するけどね。
そしてその後、別の大陸に渡るつもりなんだよ。
まぁ、この大陸にいる間だけでも、アタシとの約束を守れるなら、2人一緒に連れてってやろう。
ユズリハ、どうだい?」
「うん!僕達と一緒に行こう!!ダンジョンだけじゃなくて、センバにも一緒に行こうよ!」
僕はウェルズ君の手を取って、ぶんぶんと上下に振る。
イリィンちゃんは、わーーーい!と大喜びでそこらじゅうを飛び跳ね、ウェルズ君は「え?え?」って涙目で僕とばぁちゃんを何度も見る。
「1つ目の約束。アタシとユズリハの、名前以外で知り得た事を他人に言わないこと。
これだけは魔法契約を結んでもらう。
アンタ達は誘導尋問にすぐに引っ掛かりそうだからね。
魔法契約してるからしゃべれない、って言えば相手も諦めるさ。
良いかい?一緒に行くなら、今、ここで契約して貰うよ」
「そ、そんな事でいいの?」「はい!けいやくするよ!」
ウェルズ君はおろおろと、イリィンちゃんはシュタっとばぁちゃんの前に来て手を上げて宣言する。
「リー!!アンタはもう少し人を疑いな!」
「お姉さんなら大丈夫!!」
「あ、うん。リーの勘は良く当たるから。俺もお姉さんに従います」
「勘だけで生きていこうとするんじゃないよ。
…やだもう、コイツらに疑う心を持たせるにはどうしたらいいんだい。簡単に騙されるよ。
いやまずは魔法契約結んじまおうか」
ばぁちゃんが、もごもごと何かを唱えると、2人の喉に光が吸い込まれて行った。
「これで、アタシ達の事はしゃべれなくなった。
あとはその都度、アタシの言うことを聞くこと!勝手に行動しないこと!他人に何かを聞かれたらアタシに相談すること!いいかい、わかったね!!」
「「ハイ!!」」
「返事はいいんだよ、返事は」
ばぁちゃんが額に手を当て、頭を横に振っている。
なんかすっごく楽しくなりそうだね!!
兄妹2人は食べ終わると、パンっと両手を合わせて声を揃える。
「満足したようで良かったよ。
で、アンタ達、これからどうするんだい?」
ふい~っとお腹を擦っている2人に、ばぁちゃんが声をかける。
「どうって……どうと言われても…」
ウェルズ君は困ったように下を向いてしまった。
「ねぇ、お姉さん!リーは戦えるよ!
鳥は飛んでるから捕まえられなかったけど!ウサギは穴から出てこなくて捕まえられなかったけど!リーは戦えるよ!」
「え?鳥とウサギ以外で何と戦ったの?」
「お姉さんかい!気に入った!!」
「いやちょっとばぁちゃん?!僕の疑問は?!」
「リーは!リーね!熊と戦って勝ったのよ!!」
「「はい?!」」
「でも、兄ちゃんが捌けなくて、火がつかなくて食べれなかったのよ!」
「「は?」」
僕とばぁちゃんが驚いて固まってると、
「あー、うん。
リーが熊と戦ったのも本当。死んだがどうかわかんないけど、熊が倒れたのも本当」
ウェルズ君がイリィンちゃんを指差して続ける。
「リーは俺より戦闘のセンスはある。戦い方を覚えたらすぐに強くなると思う。でも、俺じゃ教えられないから、森で実戦しようにも、熊と戦って以来、強者の風格でも出てるのかなぁ、獲物が寄ってこないというか、見つからないんだよ。
多分、俺達の両親より強いと思う。だから、ダンジョンに入れたら良いところまで行けると思うんだけど、入れないからさぁ。俺が成人を迎えるまであと3年。どうしたものかと」
ウェルズ君はイリィンちゃんの頭をぐりぐりと強めに撫で回し、
「俺じゃ、リーの才能を伸ばしてやれない。
なぁ、お姉さん。コイツだけでも助けてくれないか?」
イリィンちゃんの両脇を持ち上げて、ばぁちゃんの前に差し出す。
「だぁぁぁあ!もぉお!!
アンタ達、そんなすぐに人間を信用するんじゃないよ!放っといたら、コイツらすぐに人攫いにでも合いそうじゃないか!!
いいかい、アタシ達は、これからダンジョンに入って稼ぐつもりだ。まぁ、この子、ユズリハがどのくらい体力が持つのかも検証するけどね。
そしてその後、別の大陸に渡るつもりなんだよ。
まぁ、この大陸にいる間だけでも、アタシとの約束を守れるなら、2人一緒に連れてってやろう。
ユズリハ、どうだい?」
「うん!僕達と一緒に行こう!!ダンジョンだけじゃなくて、センバにも一緒に行こうよ!」
僕はウェルズ君の手を取って、ぶんぶんと上下に振る。
イリィンちゃんは、わーーーい!と大喜びでそこらじゅうを飛び跳ね、ウェルズ君は「え?え?」って涙目で僕とばぁちゃんを何度も見る。
「1つ目の約束。アタシとユズリハの、名前以外で知り得た事を他人に言わないこと。
これだけは魔法契約を結んでもらう。
アンタ達は誘導尋問にすぐに引っ掛かりそうだからね。
魔法契約してるからしゃべれない、って言えば相手も諦めるさ。
良いかい?一緒に行くなら、今、ここで契約して貰うよ」
「そ、そんな事でいいの?」「はい!けいやくするよ!」
ウェルズ君はおろおろと、イリィンちゃんはシュタっとばぁちゃんの前に来て手を上げて宣言する。
「リー!!アンタはもう少し人を疑いな!」
「お姉さんなら大丈夫!!」
「あ、うん。リーの勘は良く当たるから。俺もお姉さんに従います」
「勘だけで生きていこうとするんじゃないよ。
…やだもう、コイツらに疑う心を持たせるにはどうしたらいいんだい。簡単に騙されるよ。
いやまずは魔法契約結んじまおうか」
ばぁちゃんが、もごもごと何かを唱えると、2人の喉に光が吸い込まれて行った。
「これで、アタシ達の事はしゃべれなくなった。
あとはその都度、アタシの言うことを聞くこと!勝手に行動しないこと!他人に何かを聞かれたらアタシに相談すること!いいかい、わかったね!!」
「「ハイ!!」」
「返事はいいんだよ、返事は」
ばぁちゃんが額に手を当て、頭を横に振っている。
なんかすっごく楽しくなりそうだね!!
52
あなたにおすすめの小説
【完結】ある二人の皇女
つくも茄子
ファンタジー
美しき姉妹の皇女がいた。
姉は物静か淑やかな美女、妹は勝気で闊達な美女。
成長した二人は同じ夫・皇太子に嫁ぐ。
最初に嫁いだ姉であったが、皇后になったのは妹。
何故か?
それは夫が皇帝に即位する前に姉が亡くなったからである。
皇后には息子が一人いた。
ライバルは亡き姉の忘れ形見の皇子。
不穏な空気が漂う中で謀反が起こる。
我が子に隠された秘密を皇后が知るのは全てが終わった時であった。
他のサイトにも公開中。
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
最強陛下の育児論〜5歳児の娘に振り回されているが、でもやっぱり可愛くて許してしまうのはどうしたらいいものか〜
楠ノ木雫
ファンタジー
孤児院で暮らしていた女の子リンティの元へ、とある男達が訪ねてきた。その者達が所持していたものには、この国の紋章が刻まれていた。そう、この国の皇城から来た者達だった。その者達は、この国の皇女を捜しに来ていたようで、リンティを見た瞬間間違いなく彼女が皇女だと言い出した。
言い合いになってしまったが、リンティは皇城に行く事に。だが、この国の皇帝の二つ名が〝冷血の最強皇帝〟。そして、タイミング悪く首を撥ねている瞬間を目の当たりに。
こんな無慈悲の皇帝が自分の父。そんな事実が信じられないリンティ。だけど、あれ? 皇帝が、ぬいぐるみをプレゼントしてくれた?
リンティがこの城に来てから、どんどん皇帝がおかしくなっていく姿を目の当たりにする周りの者達も困惑。一体どうなっているのだろうか?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
【完結】私の見る目がない?えーっと…神眼持ってるんですけど、彼の良さがわからないんですか?じゃあ、家を出ていきます。
西東友一
ファンタジー
えっ、彼との結婚がダメ?
なぜです、お父様?
彼はイケメンで、知性があって、性格もいい?のに。
「じゃあ、家を出ていきます」
居場所を失った令嬢と結婚することになった男の葛藤
しゃーりん
恋愛
侯爵令嬢ロレーヌは悪女扱いされて婚約破棄された。
父親は怒り、修道院に入れようとする。
そんな彼女を助けてほしいと妻を亡くした28歳の子爵ドリューに声がかかった。
学園も退学させられた、まだ16歳の令嬢との結婚。
ロレーヌとの初夜を少し先に見送ったせいで彼女に触れたくなるドリューのお話です。
俺の婚約者は地味で陰気臭い女なはずだが、どうも違うらしい。
ミミリン
恋愛
ある世界の貴族である俺。婚約者のアリスはいつもボサボサの髪の毛とぶかぶかの制服を着ていて陰気な女だ。幼馴染のアンジェリカからは良くない話も聞いている。
俺と婚約していても話は続かないし、婚約者としての役目も担う気はないようだ。
そんな婚約者のアリスがある日、俺のメイドがふるまった紅茶を俺の目の前でわざとこぼし続けた。
こんな女とは婚約解消だ。
この日から俺とアリスの関係が少しずつ変わっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる