もふもふ至上主義ですが、なにか?

犬丸大福

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道中、ばぁちゃん無双。いえ、孫もです

魅惑の昼食

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「ユズリハ、フレンチトーストの匂いだね、って、なにやってるんだいお前達は?」
ばぁちゃんが顔を出し、うつ伏せに倒れながら手を伸ばしてるウェルと、ヴァンを羽交い締めしてるリーを見て、呆れたようにつぶやく。

「ヴァン達も匂いにつられて来たみたい。ウェルはお腹が空き過ぎて動けないらしいよ?
もうすぐ全部焼き終わるし、スープの野菜も煮えるから、ばぁちゃん、サラダ作ってくれる?」
振り返ってばぁちゃんにサラダをお願いする。

「あいよ。お前達!手伝わないならリビングで待ってな!邪魔だよ!」
ばぁちゃんがリー達に向かって、シッシッと手を振ると

「「はーい!」」「か、身体が重い…」
リーとヴァンは元気良く返事をして出ていこうとしたけど、ウェルがまだ動けないでいる。

「なんだい、魔力切れの影響が残ったまま、無理矢理動いたのかい?
リーは平気そうだね?リー!ウェルを回収してリビングのソファに寝かせとくれ!」
「はーい!兄ちゃん、行くよ!」
リーはウェルの両足を持って、うつ伏せの状態のまま引きずっていく。
ウェルはされるがままだ。

「せめて仰向けにして引きずってやりゃいいものを。家の中だし、まぁ、いいか」
ばぁちゃんも途中から気にするのを止めたのね。

「お、根菜の味噌汁かい。良いねぇ。油揚げはないのかね?って、フレンチトーストに味噌汁?まぁいいか」
ばぁちゃんが鍋の中を見ながらつぶやく。
カヤさんが用意してくれた食材に味噌が有ったんだよ、味噌が!使わなくっちゃ!

「カヤが用意してくれた食材はどこに有るんだい?油揚げはないかい?根菜の味噌汁に油揚げとネギを入れたら最高じゃないか!」
ばぁちゃんがあちこちをゴソゴソやっているから、フレンチトーストを焼き上げて、お肉をフライパンに乗せて蓋してから、ばぁちゃんにも説明をする。

「これが野菜と果物の箱。こっちがお肉とか保冷が必要なやつ。そんでもって、調味料はテーブルに全部置いて貰ったからこれで全部だけど、ばぁちゃん、僕のドレッシング、どのくらい残ってる?」
って聞いたのに、ばぁちゃんが床の保管庫をゴソゴソ漁っている。

「有ったーー!!味噌が有るんだ油揚げも有るはずだと思ったんだが、どっちかっていったら、厚揚げ寄りかね。ユズリハ、これを味噌汁に入れとくれ!」
ご機嫌なばぁちゃんが、茶色いくて平たい四角い物体を取り出す。

「うん、良いけどさ、なにこれ?」
ばぁちゃんから受け取った食材を眺める。

「豆腐を油で揚げたもんさ。薄めに切って入れとくれ。
これは大きめに切って大根と醤油で煮てもうまいよ!あぁ、厚揚げがあるならがんもどきも!カヤに聞いてみよう、ってか、豆腐屋に連れてって欲しいね!」
ばぁちゃんがウキウキしてる。

「あぁ、ユズリハのドレッシングだね、今日で終わりだね。さぁ、昼飯だ!!」
ご機嫌なばぁちゃん。

「ヴァンだって何杯も食うんだ、いちいちこっちに戻るのは面倒だろう?」
ばぁちゃんは厚揚げも入れてひと煮立ちさせた味噌スープを鍋ごと持って、いそいそとリビングに向かっている。

僕もヴァン用の焼いたお肉とサラダを持ってリビングに向かい、収納に仕舞っておいたフレンチトーストも並べる。

「よし、いただこうか!!」
「「「「いただきます!!」」」」
ばぁちゃんの合図でいただきますの挨拶をしてから皆で食べ始める。

リーもヴァンも、フレンチトーストを一口食べて、目を見開き、一心不乱に食べている。

ウェルもソファでは食べづらいと、気合いで椅子に座ったものの、机に突っ伏していたが、横を向いてお口を開けるから、そこに厚揚げを一口入れてみたら、シャッキーーーンと起き上がり、わき目もふらず味噌スープをかっこみ、2杯目をすぐさま自分でよそっていた。

ばぁちゃんは「良いねぇ」とつぶやきながらゆっくり味噌スープを味わっている。

すでに10枚ものフレンチトーストを平らげたヴァンも、ばぁちゃんとウェルの様子を見て、味噌スープを興味深そうに眺め「ふむ、まぁ、ふれんちとーすとには敵うまい!」とか言いながら一口飲めば、そのまま、ほぼ一気にお口にかっこみ「おかわり!!」と僕にお椀を差し出す。

結局
20枚も焼いたフレンチトーストも、大鍋に作った味噌スープも、サラダもお肉も全て平らげた。

「ぬおぉぉ!!俺様は満足だ!!!」
「お腹ぱんっぱん!」
「食べすぎた…苦しぃ、別の意味で動けない…」
ヴァン達は椅子に寄りかかってお腹をさすっている。

「お前達、加減を知らないのかい?」
ばぁちゃんはあきれ顔だ。

うん、
味噌スープぐらいは余ると思ったんだけどなぁ…
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