54 / 190
道中、ばぁちゃん無双。いえ、孫もです
ぼろ、趣が出ちゃった理由
しおりを挟む
「でもさぁ、これだけ美味しいのに、なんでこんなに暇なの?」
「チビすけ、どストレートに聞くのな?!」
だって、不思議なんだもん。
「まぁなぁ、アンタらは余所もんだし、知らねぇわなぁ。
…まぁ、早い話が、商売敵に負けたっつーこったな」
「なんだい、負けっぱなしで良いのかい?」
ばぁちゃんがニヤっと悪い顔で聞く。
「って言ってもよ、俺じゃねぇんだよ、親父がやらかしたっつーか?
元々はここでやってたんじゃねぇ、親父がやってた店が大通りに有ったんだがよ。
まぁ、言っちゃなんだが、親父の腕はドワーフで一番だったんだよ。
俺が成人したら、親父の師匠っていう店に修行だ、っつって出されてよ、5年したら俺と親父と一緒に切り盛り出来る店に改装するってよ、それまでに資金を貯めてみせるとか大見得切ってたくせに、
俺が知らねぇうちに借金で回らなくなって、夜逃げした、って聞かされたんだよ。
親父がそんなわけねぇ、って言ってもよ、契約書はあるし、親父は居ねぇし、俺に会わせる顔がなくて逃げ出したんだろう、って、店と土地で借金はちゃらになるから、俺にまで背負わされなかったことに感謝しろ、とか言い腐りやがってな。
俺は関係ねぇ的な話だったくせに、俺が修行してた店にまで、俺にネチネチ嫌みを言いに来るガラの悪い奴らが出入りするようになって、店に迷惑かけたくなかったからよ、辞めたんだよ。
そしたら、婆ぁが去年死んで、婆ぁの実家だ、っつって遺産で転がり込んできたのがココ。
自分で店の風体にまで直したんだがなぁ、素人じゃこれが限界だわな」
おじさんは腕を組み、部屋を見回しながら言うけど、
「アンタ、これ自分でやったのかい?!」
「仕方ねぇだろ?金がねぇんだ、自分でやるしかねぇだろう?」
「大工仕事が壊滅的に向いてないんだねぇ…」
「…ック、味で勝負だよ、味で!!」
「いやぁ、味の前に、お店に入って貰えなきゃ味もなにもないだろう?」
「だから、誰も入ってないんだね!」
「チビすけ!どストレートすぎんだろ!!」
だって、本当にそう思うんだもん!
「いやー、これは屋台出した方が良いんじゃないか?」
ばぁちゃんも腕を組み、見回しながら言う。
「アンタもそう思うか?いや、俺も、店で客が来るの待ってるより、こっちから行った方がいいんじゃないか、って気がしてきたんだよな」
「「この店じゃ、ねぇ?」」
「クソッ、親子でハモりやがった…」
「でもさぁ、お金が無くて屋台も自分で作るつもりなら、屋台もダメじゃない?動かせるようなもの、作れるの?
このおじさんは無理じゃない?」
僕も腕を組んでみる。
「ック…」
「ぷはっ、ユズリハ、アンタも傷口えぐるねぇ…」
おじさんは頭を抱え、ばぁちゃんは思わず吹き出した。
「ねぇ、ばぁちゃんなら作れるの?」
こてん、と首をかしげて聞いてみた。
「当たり前だろう!
天才のアタシにかかれば、屋台なんてちょいちょいだよ!!」
ばぁちゃんが胸を張って答える。
「ばぁちゃん、カッコいい!!作るの見たい!!」
僕は拍手した。ばぁちゃんのモノ作り、見てるの楽しいんだ!
「そうかい、そうかい!!カッコいいアタシの姿を見たいかい!!
よし、ユズリハもこう言ってるし、イグニスには世話になったからね!!
作ってるその間のアタシらの飯を用意出来るなら、アタシが作ってやろうか!」
「え?アンタが?」
「はぁ?!疑うのかい?!!」
「そうだよ、うちのばぁちゃんすごいんだから!!」
こんなに出来るのに、何故料理だけは壊滅的なのか、めちゃくちゃ不思議なんだから!
「…ユズリハ、変なこと考えてないかい?」
「全然考えてないよ!!」
普通の日常のことだよ?
「…まぁいいや。そうと決まれば、屋台を見に行こうか!まずは実際営業してる屋台の作りを見ないとね!
ほら、アンタも行くよ!!」
「俺もか?!」
「実際使うのはアンタだ。イメージしなきゃダメだろう?」
「そ、そうか。本当に作ってくれるのか…
よし、なら、その間の飯は俺に任せろ!!」
「あ、あと、調味料とか、ユズリハに教えてくれ。今後の旅の食事に使えそうなものもな」
「任せろ!!」
そんなこんなで、3人で町に繰り出すことになった。
「チビすけ、どストレートに聞くのな?!」
だって、不思議なんだもん。
「まぁなぁ、アンタらは余所もんだし、知らねぇわなぁ。
…まぁ、早い話が、商売敵に負けたっつーこったな」
「なんだい、負けっぱなしで良いのかい?」
ばぁちゃんがニヤっと悪い顔で聞く。
「って言ってもよ、俺じゃねぇんだよ、親父がやらかしたっつーか?
元々はここでやってたんじゃねぇ、親父がやってた店が大通りに有ったんだがよ。
まぁ、言っちゃなんだが、親父の腕はドワーフで一番だったんだよ。
俺が成人したら、親父の師匠っていう店に修行だ、っつって出されてよ、5年したら俺と親父と一緒に切り盛り出来る店に改装するってよ、それまでに資金を貯めてみせるとか大見得切ってたくせに、
俺が知らねぇうちに借金で回らなくなって、夜逃げした、って聞かされたんだよ。
親父がそんなわけねぇ、って言ってもよ、契約書はあるし、親父は居ねぇし、俺に会わせる顔がなくて逃げ出したんだろう、って、店と土地で借金はちゃらになるから、俺にまで背負わされなかったことに感謝しろ、とか言い腐りやがってな。
俺は関係ねぇ的な話だったくせに、俺が修行してた店にまで、俺にネチネチ嫌みを言いに来るガラの悪い奴らが出入りするようになって、店に迷惑かけたくなかったからよ、辞めたんだよ。
そしたら、婆ぁが去年死んで、婆ぁの実家だ、っつって遺産で転がり込んできたのがココ。
自分で店の風体にまで直したんだがなぁ、素人じゃこれが限界だわな」
おじさんは腕を組み、部屋を見回しながら言うけど、
「アンタ、これ自分でやったのかい?!」
「仕方ねぇだろ?金がねぇんだ、自分でやるしかねぇだろう?」
「大工仕事が壊滅的に向いてないんだねぇ…」
「…ック、味で勝負だよ、味で!!」
「いやぁ、味の前に、お店に入って貰えなきゃ味もなにもないだろう?」
「だから、誰も入ってないんだね!」
「チビすけ!どストレートすぎんだろ!!」
だって、本当にそう思うんだもん!
「いやー、これは屋台出した方が良いんじゃないか?」
ばぁちゃんも腕を組み、見回しながら言う。
「アンタもそう思うか?いや、俺も、店で客が来るの待ってるより、こっちから行った方がいいんじゃないか、って気がしてきたんだよな」
「「この店じゃ、ねぇ?」」
「クソッ、親子でハモりやがった…」
「でもさぁ、お金が無くて屋台も自分で作るつもりなら、屋台もダメじゃない?動かせるようなもの、作れるの?
このおじさんは無理じゃない?」
僕も腕を組んでみる。
「ック…」
「ぷはっ、ユズリハ、アンタも傷口えぐるねぇ…」
おじさんは頭を抱え、ばぁちゃんは思わず吹き出した。
「ねぇ、ばぁちゃんなら作れるの?」
こてん、と首をかしげて聞いてみた。
「当たり前だろう!
天才のアタシにかかれば、屋台なんてちょいちょいだよ!!」
ばぁちゃんが胸を張って答える。
「ばぁちゃん、カッコいい!!作るの見たい!!」
僕は拍手した。ばぁちゃんのモノ作り、見てるの楽しいんだ!
「そうかい、そうかい!!カッコいいアタシの姿を見たいかい!!
よし、ユズリハもこう言ってるし、イグニスには世話になったからね!!
作ってるその間のアタシらの飯を用意出来るなら、アタシが作ってやろうか!」
「え?アンタが?」
「はぁ?!疑うのかい?!!」
「そうだよ、うちのばぁちゃんすごいんだから!!」
こんなに出来るのに、何故料理だけは壊滅的なのか、めちゃくちゃ不思議なんだから!
「…ユズリハ、変なこと考えてないかい?」
「全然考えてないよ!!」
普通の日常のことだよ?
「…まぁいいや。そうと決まれば、屋台を見に行こうか!まずは実際営業してる屋台の作りを見ないとね!
ほら、アンタも行くよ!!」
「俺もか?!」
「実際使うのはアンタだ。イメージしなきゃダメだろう?」
「そ、そうか。本当に作ってくれるのか…
よし、なら、その間の飯は俺に任せろ!!」
「あ、あと、調味料とか、ユズリハに教えてくれ。今後の旅の食事に使えそうなものもな」
「任せろ!!」
そんなこんなで、3人で町に繰り出すことになった。
47
あなたにおすすめの小説
授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
不器量で可愛げが無くて僻みっぽくて小賢しい私の話
あんど もあ
ファンタジー
王太子が真実の愛とか言って婚約破棄を宣言。廃太子と決まりました。おかげで妹の私に王太子になれと言われたのですが、不器量で可愛げが無くて僻みっぽくて小賢しくて政略結婚の役にも立たないと言われていた私がですか?
とある中年男性の転生冒険記
うしのまるやき
ファンタジー
中年男性である郡元康(こおりもとやす)は、目が覚めたら見慣れない景色だったことに驚いていたところに、アマデウスと名乗る神が現れ、原因不明で死んでしまったと告げられたが、本人はあっさりと受け入れる。アマデウスの管理する世界はいわゆる定番のファンタジーあふれる世界だった。ひそかに持っていた厨二病の心をくすぐってしまい本人は転生に乗り気に。彼はその世界を楽しもうと期待に胸を膨らませていた。
【完結】勇者と国王は最悪。なので私が彼らを後悔させます。
凛 伊緒
ファンタジー
「お前はこのパーティーに相応しくない。今この場をもって、追放とする!それと、お前が持っている物は全て置いていってもらうぞ。」
「それは良いですわね、勇者様!」
勇者でありパーティーリーダーのゼイスに追放を宣言された。
隣にいる聖女メーシアも、大きく頷く。
毎日の暴行。
さらに報酬は平等に分けるはずが、いつも私だけかなり少なくされている。
最後の嫌味と言わんばかりに、今持っている物全てを奪われた。
今までの行いを、後悔させてあげる--
誰にも口外できない方法で父の借金を返済した令嬢にも諦めた幸せは訪れる
しゃーりん
恋愛
伯爵令嬢ジュゼットは、兄から父が背負った借金の金額を聞いて絶望した。
しかも返済期日が迫っており、家族全員が危険な仕事や売られることを覚悟しなければならない。
そんな時、借金を払う代わりに仕事を依頼したいと声をかけられた。
ジュゼットは自分と家族の将来のためにその依頼を受けたが、当然口外できないようなことだった。
その仕事を終えて実家に帰るジュゼットは、もう幸せな結婚は望めないために一人で生きていく決心をしていたけれど求婚してくれる人がいたというお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる