《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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外伝 センバは続く

幕間 思考の方向性はそっち 2

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ヨーク視点


「ああ、俺らを産んだ母親が、馬車の事故で亡くなった時、俺らを領地に連れてくって迎えにきた悪党に成りきれない小物だったヤツ。
領主の跡取りを危険な目に合わせたって、パンいちで放り出したんだよなぁ?」
「幼き日のリオリア様の仇!」
「ブッファ」
エミリオの説明に、拳を握るイチイ夫人と、思わず吹き出す僕。

「パンいち、って!身ひとつで放り出す、って言うやつでしょう!」
アッハッハ、と笑いながらエミリオを見ると、おや、悪い顔でニヤついている。

え?まさか?

「俺らをボロい別荘に閉じ込めようとしたから、気絶させて、身ぐるみ剥いで、逆に閉じ込めて、その別荘の回りに堀作って、丸太1本だけ橋渡しして放置した。
その後、そういやどうなったかは、知らん!」

「文字通りの放置?!」

「まぁ、そうなるな。でも今頃小悪党になって沸いてるってことは、生きてたんじゃん。しぶといな」
チッとエミリオが舌打ちしながら言うと

セリさんが一歩前に出て
「アレの半生に全く興味は無いのですが、一応。
あの後、丸太ではやはり脱出出来なかったようで、穴に落ちて叫んでいたのをたまたま通りかかった領民に助けだされたのに、助けてくれた民から衣服を奪おうとして、逆にボコボコにされ、再び穴に落とされ、3日後、戻って来ない次男を心配した家の者が別荘の確認にきて、やっと救助されたそうです。
でもその後、あの家は、当時隊長だったレイド・エアグラフの物と成りましたので、結局身ひとつで放逐され、その後、盗みを繰り返しながら逃走、王都で小悪党として生き延びていたようです」

「身ひとつ、ったって、あの統括なら少し面倒見てたんじゃねぇ?真面目に働く気が、そもそも無かったのかよ?!」
「有りませんね」
「一言で即答だ、救えねぇ。あの時、何で兄弟揃って処分しなかった、俺。悔やまれる。ってか、アレの存在、今の今まで忘れてたんだよな。
処刑は一瞬で終わるしなぁ。一生強制労働させて、誘拐された家に少しでも賠償金払わせろ」
「ハ!ではそのように伝えます」
エミリオとの会話の後、シュっと一瞬で居なくなったセリさん。

うん、センバってこうだった。

「んで、大元の宗教国。アルト司祭と話てぇな。
ディ、イチイ。
ワサビとサンショウやら、全部置いていくから、俺とライ様で一回領地戻って来ても大丈夫?」
エミリオが腕を組ながら2人に聞くと

「チィちゃんの予定日はまだ5ヶ月先です。大丈夫ですわ」
「イチイもまだ動けますよ?」
「「やめて!!」」
走り出す仕草をするイチイ夫人を双子が揃って止める。
うんうん、こうだった。変わらないのね。

「じゃ、明日、朝イチで俺とライ様は出立しよう。ハジカミ!ディ達のことは、任せたよ!」
「承知しました」
「じゃ、僕もおいとましようかな」

僕が立ち上がると、シラヌイ様が僕の両肩に手を置き

「俺が居ない間に、娘に手は出すな…!」

ものすっごい眼力で脅されてますけど!!

僕だって2歳児に手は出しませんけど!!
僕の事、なんだと思ってるんですかね?!
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