《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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外伝 センバは続く

私の行く道 10

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荷馬車の中で安心したのか、子供達は泣きじゃくり、アレグロ達が抱き締めていたら、そのまま疲れて眠っていたようです。

予定してた宿をパパがちゃんと覚えていてくれたので、そこに向かい、りおじさまと合流します。
りおじさまは、警備隊に連絡済みで、待ち構えてくれていました。

「ああ、アンジュ良かった。ライ様が一緒だから、どこも怪我はしてないと思うけど、疲れただろう?大丈夫かい?」
りおじさまが、私を抱っこしようと両手を広げていますが、パパが渡しません。
苦笑いするりおじさまは、パパの腕の中にいる私の頭を撫でます。

「保護した子供は5人。あと女性が1人。あの人、私のヨーク様を誘惑しようとするから、毛布でくるんでます!
りおじさま!あの人をまずどっかにやって!」
「おおぅ?」
「子供達は泣きつかれて寝てるから、そっとね、でもあの人はヨーク様に近づけちゃ嫌よ!」
「おおぅ…」
りおじさまが、ちょっと引き気味ですが、譲れません!

「2歳でも女の子だなぁ」
「来月、3歳です!」
フレア公爵様の言葉に訂正しませんと。3歳。立派なレディです!

「え?もしかして、王都に戻る前に誕生日?!旅の途中じゃお祝いも難しいよ?」
ヨーク様、私の事を考えてくれてるの?好き!

「ああ、屋敷に戻ったら盛大にお祝いしような。
子供達も大丈夫だったかい?なにも怪我とかないかい?手伝いありがとう!」
警備隊に子供達を保護してもらったあと、りおじさまは、子供達にねぎらいの言葉をかけます。

そこに、アルト司祭とアンが飛び込んで来ました。

「ああぁ!皆、無事かい?!危ない事をしてないかい?!どこも怪我してないかい?!」
最初に一番小さな子を抱き締め、確認した後、ひとりひとり抱き締めていきます。

「良かった。私は気が気じゃなかったんだ。いくら子供達が強いとはいえ、ええ、知ってますけどね、私なんかじゃ一番小さなアンジュ様にもワンパンで沈みますとも。でもね、それとこれとは話が別なんですよ、盗賊の根城に子供達を連れて行くなど!」
最後のカツラを抱き締め、パパを睨む司祭様。そして、アンの後ろに黒い炎が見えます。

うん、すみません、ド正論です。

アン、笑顔が怖いです。ごめんなさい。

「うん。なんてことなかったよ。あの子達、ちゃんとお家に帰れるといいね」
カツラが答えると
「うんうん、親が心配してるだろうなぁ」「良い子達だったよね」「感動の再会、見たかったかも?」
子供達も口々に言います。

「すまん、お前達に嫌な思いをさせたか?」
パパがしゃがんで、カツラ達と目線を合わせます。
あ。
そうです。この子達は孤児です。親がいないのです。なのに、親元へ帰る子供達の世話をさせてしまいました。

「んー、僕達は確かに生みの親はいないけど、アルト司祭もだけど、育ての親なら、センバに帰ればいっぱいいるんだよねぇ」
アルト司祭の手をぎゅっと握るカツラに続き

「そうそう、泥だらけで遊んだら拳骨する近所のクソババァとか」
「森に入ったら、大慌てでやってくる砦の兄ちゃんとか」
「そうそう、俺たちが一角ウサギ狩るの見守ってくれんだよな」
「オイコラお前ら、無断で森に侵入するな」
珍しくパパがツッコミます。

「最近、畑を教えてくれるおじさんもいるし」
「そうそう、素手で地面を耕そうとしたら、大慌てで手の傷がないか確認してくれたりなぁ」
「全然平気なのにね」
「うん、でもそんで鍬貰ったし」
「そういえば、あのおじさんは黒髪じゃなかったかも?」
「…孤児院に大至急鍬を寄越せって、鬼気迫る勢いで来たヤツがいたな。これか」
りおじさまが遠い目をしています。

「料理教えてくれるおばちゃんとかな」
「でも、あのおばちゃん、俺らがサボると目ざとく見つけてお玉投げるんだよなぁ」
「お玉5つは壊してるだろ?」
「俺、こないだつまみ食いしたら包丁飛んできた」
「てめぇ、つまみ食いはご法度だ!そりゃ包丁も飛んでくる!」
「ちょっと待って、お玉の申請件数が多い理由はそれ?!」
アルト司祭、包丁を投げる方を気にしましょうよ。

「だから、さっさと終わして、僕達も早くセンバに帰って御披露目しようよ!」
「「「そうだな!!」」」

子供達は元気に宣言しています。
パパ達がにこやかに笑っています。

「いい領地だな」「ああ、本当だな」
公爵様達がうなずき合っています。

うんうん。公爵様達も、ヨーク様も!センバいいとこ、一度はおいで!
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