《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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外伝 センバは続く

私の行く道 14

「え、ウソ?」「待って、そんな」「聞いてた話しと違う…」
神官達がオロオロしています。

そこにアルト司祭が、オロオロしている神官の肩にポンと手を置き

「事実です。本神殿の大神官様から来た手紙、持ってきてますよ。見せましょうか?」
そう言って、懐から手紙を出し、神官の一人に渡します。

「ちなみに、貴方達は、上司から何って説明されてるんです?」
アルト司祭が穏やかに尋ねると

「センバがどうしてもわが神殿との繋がりが欲しくて押し掛けてきたのに、ワガママばかり言う。
でもあの子達は孤児だと言われてセンバでこき使われて可哀相な子達だから、神殿で保護して、祭事の時に演技させれば、神々もお喜びになるほどのものだ。
だから、土下座でもなんでもしてセンバの機嫌を取って、子供達を保護しなさい、と」
神官さん、これまた明け透けにバラしましたねぇ。

「「「「はぁぁぁあああ?!!」」」」
「なにそれ」「俺達、センバ大好きだけど?」「こき使われてねぇし?」
「じつはむごん、ってヤツ!」「事実無根、な?」
「めいせいきぞんでうちつける!」「名誉毀損で訴える、な?」
子供達は覚えたての難しい言葉を使いたかったようですが、微妙に間違ってていちいちカツラが訂正しています。
カツラもカツラで、良く分かるわね?

「ええ、子供達の様子を見れば分かることでした。
酷い扱いをされてる子供達がこんなに生き生きしてるわけがないんです。
先入観に囚われていたようです」
ガックリ肩を落とした神官。
残りの2人も手紙を読んで、驚愕の表情です。

「ええ、センバの皆さん言うことが事実なら、…ええ、事実なんでしょう。
我々、神に遣える者であるというのに、しかも総本山で神に遣えると誇りにしていたのに、なんと傲っていることでしょう…。
上司に伝えてきます、それまでお待ちいただけませんか?お願いします!!」
3人揃って90度に頭を下げます。

「俺達はその手紙に返事を出し、いつごろ到着予定とかも知らせているのに、準備すらしていない時点で、神殿への信頼はなくなっています。
でも貴方達は悪くないんでしょうね。上司に言われて動いてるだけだから。

そうですね、1週間。これ以上は待てません。

1週間以内に言祝ぎが行われなければ、俺達は帰ります。それも伝えてください」
りおじさまが最終通達を下します。

「「「ハイ!承知しました!!」」」
神官達は元気良く返事をして、走って帰って行きました。

「あ、手紙、持ってっちゃった。証拠品…」
アルト司祭が追いかけようとしますが

「イチミ!」「ハイ!」
りおじさまの呼び掛けに、返事をしたイチミがシュタっと消えました。

「イチミ班の子供達は、1人づつ、セリ班、ワサビ班、シチミ班に入ってくれる?」
「「「はーーい!」」」
子供達は素直に手を繋ぎ直します。

「仕方ねぇ、じゃぁあと1週間、この町の観光でもするか!」
「「「「わーーーーい!!」」」」
「いいか!ちゃんと大人の言うこと聞くんだぞ!」
「「「「はーーい!!」」」」

うんうん、こんなに素直な子供達をみて、何をどうしたらこき使ってるとか言えちゃうんでしょうねぇ?

「特にアンジュ!ライ様とヨークから離れないように!!」
りおじさま、なぜに私だけ名指し?!
いやまぁ、ヨーク様から離れなくて良いなら、離れませんけどね!!

「でゅえい?!」
パパの胸板を蹴って、ヨーク様に飛び込みます。

びっくりしつつも私を落とさないヨーク様、好き!

「いやちょっとアンジュちゃん、シラヌイ様の顔が絶望に染まってるから!
あとね、しがみつく足、弛めて?腹、絞まってるから!!」
ヨーク様は、しがみついている私の背中をタップします。

はい、ごめんなさい。
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