《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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打倒、物語の強制力

ある意味、人類の危機

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「大事な話って、なんですの?お兄様」

「うん。ある意味、人類の危機だ」

「どういうことですの?」

「……イチイ嬢が暴れまわっているらしい。
魔獣暴走スタンピードが起きる前に解決策が必要だ」

「…はい???」

お兄様がはぁーっとため息をついた瞬間
「ユーディリアちゃーーーーん!!」
バーーーンと扉が開いてヒサギ様が飛び込んできて、ぎゅうぎゅうと抱きしめられた。

「ヒサギ様!ディが苦しそうです。離して!」
お兄様、助かりましたわ。

「ユーディリアちゃん、大丈夫?大変だったわね、辛かったでしょう?
あのクソグラフ家、潰していいわよね?」
いきなり潰す確認からですか。ダメですよ。

「あー、あの家の問題もあったー。
いいや、まず、それは後回しにしましょう。
今、ディにイチイ嬢の話をした所なんです」
お兄様が説明します。

「ああ、そっちが先ね。
あのね、貴方達が来月辺境に来る予定が無くなったでしょう?
イチイもね、最初は我慢してたんですって。
身内が亡くなってゴタゴタしてるなら仕方ない、って。
でもねぇ、シラヌイが一緒に居るのがバレたというか、隠してた訳じゃないんだけどね。
コレ、護衛も兼ねてたし、必要だったでしょう?
そしたら、シラヌイばっかり双子の側に居てズルい、
来て貰えないなら、私も行きたい!!って暴れだしたらしいわ。
ニワトコが相手したりもしたけど、どうせなら、って、魔の森で魔獣にストレスぶつけさせてたんですって。
そしたら段々奥まで入って行くようになってきて、このまま行けば、魔獣暴走まで行きそうだって連絡が入ったのよね。
どうしましょ?」

「え、ならイチイ嬢に来て貰えば良くないです?」

「理由もなく、他家のお嬢様を保護者の同伴なく、1人でお預り出来ないでしょう?」

「理由があれば良いんですの?」

「え、何かいい案ある?」

「セリが学園に入るじゃないですか。
一応、前期で飛び級して、後期はこっちに居てくれるって言ってくれてるんです。
そのセリの居ない前期の間、私の専属護衛に来て貰うってアリです?
専属護衛ですもの、隣に居て一緒に領地のお勉強したら良いんじゃないかしら?
で、セリの居る後期は、辺境に戻ってセイラー様から淑女のお勉強してもらうんですの。
どうでしょう?」

「ああ、護衛として、センバを雇うって名目ね?
で、ユーディリアちゃんに合うようなの子がやって来たよ、って感じ?
お貴族サマの体裁整えるの大事よねー」
いい笑顔でヒサギ様も笑います。

「ディ、いい案考えたね♪」

「元々、セリの居ない間、どうしたら良いのかな、って考えてたんですの。
シラヌイ様も居なくなるでしょう。主力戦力が低下するなぁって」

「確かに、明らかに戦力は落ちるわね」ヒサギ様がうんうんうなずきます。

「ディ?主力戦力って、何と戦うつもりなの?」

「あのお粗末な、私達を迎えに来た人とか?」

「アレを想定してるの?!明らかに過剰戦力だよね?!」

「だって、魔物も出るんですよね?そこに誘きだされたら私1人じゃちょっと心配だなぁって」

「知らない人に付いていっちゃダメよ!!」
ヒサギ様、私をガクガク揺らすの止めてくださいまし。

「知ってる人でも、1人で付いてったらダメだって!!
セリ!目を離さないでね!」

「もちろんです!!
お嬢様、たまに危ないんです。気になったモノ、目で追うんですよ。
それだけなら良いんですけど、たまに、ついて行きそうになるんです。
阻止しますけど」

「セリ!良くやった!これからも頼む!」

「お任せください」

「そうなると、イチイじゃ危なくない?二人でどっか行きそうよ?」
ヒサギ様が腕を組んで悩み始めます。

「多分、大丈夫。ロアがいる」
シラヌイ様が答えます。

「人間より、ワンちゃんの方が信用されてるって、良いんですの?!」
「いや、その人間にディも入っちゃってるからね?!自覚して?!」

…え?ウソですよね?
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