《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

文字の大きさ
95 / 563
打倒、物語の強制力

まーいく ぱふぉーまぁんす

今の伯爵家の当主は、自分の父親で上手く行ったから、同じことをお兄様にしようとしてるんじゃね?
かつ、魔物討伐なんて危ない視察なんてお兄様だけ来ると思ってるだろうから、私も同行したら焦るでしょう?
そして、私を高く売り付けるなら私を傷つける行為はしないよね、じゃぁ、私も行ったら、私を誘拐しようとするんじゃない?現行犯逮捕しようよ!
ね?ね?ね?
と、強引にお兄様に付いていく事にした。



さて、視察当日。

伯爵様は、ものすごくあからさますぎて、
お兄様は悪い笑みを浮かべっぱなし、
シラヌイ様は眉間にシワを作りっぱなしだった。

まず最初に馬車で到着し、お兄様と私が降りてくると、胡散臭い笑みを浮かべた中年男性が近づいてきた。
「ようこそ、エアグラフ伯爵当主です。今回は魔物討伐に興味を持って頂いて光栄です。
では早速ですが、エミリオ様は馬に乗り替えて頂いて、」
「1つ聞きたいのだが」お兄様がぶった切ります。
「…なんでしょう?」

「僕達は魔物討伐の詳細を知りたい、とは言った。
が、討伐に同行し、実際に行いたいとは言っていない。
この軍は、まだ学園前の子供を平気で魔物の眼前に晒すのが普通の行為だと思っているのか?

ここに居る兵士達に質問する!!

お前達は、自分の幼い子供をこのように、魔物の眼前に連れていった事はあるか!!」
お兄様が風魔法を使って集まっている兵士達全員に声を届けます。
兵士達に疑問の種を植え付けます。
驚いた兵士達はお兄様の顔をガン見しています。
そう、お兄様。
貴族的言い回しで、討伐が見たい、じゃなくて、と要請したのですわ。
向こうが勘違いして、私達を連れ出すように。

「今回は特別でございます。
なにせ、未来の侯爵様になる方です、早いうちから現状を、それこそ知って頂きたいと思ったまでです」
愛想笑いを張り付けた伯爵様が答えます。

「フン、未来の侯爵だという自覚はあるのだな?
その未来の侯爵を危険に晒すような真似は絶対にない、と自信を持って僕達を連れていく、ということだな?
もし、僕達に危険が及んだ場合、それ相応の責任は取ってもらおう。
では、出発だ!」
この会話もお兄様が風魔法で兵士達に届けています。
元エアグラフの隊長さん、届いてますわよね?
いっそのこと、全部お届けしましょう!お兄様が。

そして、お兄様が馬車に乗り込もうとした時、

「あ!エミリオ様には馬を用意してございます。どうぞこちらに乗って」
「キサマ、バカなのか?」
「は?」伯爵様の顔に青筋が浮かびましたわ。

「つい1ヶ月前まで王都にいた6歳の子供が、1人でに乗れるわけなかろう?
そんな状況判断も出来ないヤツが、軍をまとめられていると思えないのだが?」
お兄様、煽るあおるアオル。
後ろに控えてるセリがぷるぷるしてますわ。

「ですが、魔物討伐の実際の現場を見て頂くには、やはり馬で行って頂かないと」

「この場には僕の妹も居るのだが?彼女も馬に乗れと?」

「いえいえ、ご令嬢には馬車で移動して頂いて構いません」

「馬車2台で行くわけではないのだぞ?
同じ馬車で行くのだ。ならば、僕も馬車で構わなかろう?
何故、僕が馬なのだ?」

「いや、だが、しかし」

「お兄様、時間がもったいないですわ。兵士さん達もずーっとこのままの姿勢で大変でしょう?
さっさと参りましょう?」

「はぁー、仕方がない、キサマの思惑に半分乗ってやる。

サンショウ!お前の馬に僕を乗せて連れて行ってくれ「かしこまりました」
シラヌイ!せっかくの伯爵殿からのご好意だ。お前が伯爵殿の用意した馬、見事に乗りこなして僕の隣に並走してくれ「承知しました」
ヒサギ!馬車の運転を頼む。妹を頼んだぞ「承りました」
先生とセリはそのまま馬車でユーディリアに同行してくれ「仰せのままに」

伯爵、これでよかろう!
今度こそ出発だ!」

「エミリオくん、カッコいいわぁ」
御者役を買ってくれたヒサギ様がつぶやきます。
そうでしょう、そうでしょう。


さぁ、万全の布陣で乗り込みますわ♪
感想 69

あなたにおすすめの小説

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました

たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

もう一度あなたに逢いたくて〜こぼれ落ちた運命を再び拾うまで〜

雪野 結莉
恋愛
魔物を倒す英雄となる運命を背負って生まれた侯爵家嫡男ルーク。 しかし、赤ん坊の時に魔獣に襲われ、顔に酷い傷を持ってしまう。 英雄の婚約者には、必ず光の魔力を持つものが求められる。そして選ばれたのは子爵家次女ジーナだった。 顔に残る傷のため、酷く冷遇された幼少期を過ごすルークに差し込んだ一筋の光がジーナなのだ。 ジーナを誰よりも大切にしてきたルークだったが、ジーナとの婚約を邪魔するものの手によって、ジーナは殺されてしまう。 誰よりも強く誰よりも心に傷を持つルークのことが死してなお気になるジーナ。 ルークに会いたくて会いたくて。 その願いは。。。。。 とても長いお話ですが、1話1話は1500文字前後で軽く読める……はず!です。 他サイト様でも公開中ですが、アルファポリス様が一番早い更新です。 本編完結しました! 大変お待たせ致しました。番外編も完結いたしました!