《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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これぞ悪役?シスコン無双

おまいう、ってヤツ?

少々呆然としていた審判の魔法科の先生が

「それが本当に、聖玉の剣だと言うならば!!いや、ならば余計に!!
人が傷つくことが前提の決闘に!!
聖玉の剣を使用するなど、もっての他でしょう!!」

そう叫ぶと、観客達もハッと息を飲み、静まりました。

魔法科の先生は、握り拳を震わせています。

ええ、魔物や魔王を倒すという目的で勇者イツキが使用していた〝聖玉の剣〞

そう言えば、アレは
の剣〞ではないのです。

「確かに。その剣は、人類の敵を撃つためのもの。人を傷つけるために使用するべきでない!!!」
騎士科の先生も同意します。

そこまで言われて、殿下が怯みました。少々目が泳いでいるようです。
すると、剣の持ち主である少年が言い放ちました。

「ああ、なら丁度良いじゃないか。
そこに居るエミリオ・エアトルは、どうせ魔王になるんだし。先に殺した方が人類のためになる」


その声は、シンとした会場に響きました。


ああ、ああ、なんという事でしょう。

お兄様が魔王になるかもしれないと、

すると、ドンと地面が揺れました。

びっくりして隣を見るとチィちゃんが、地面を殴っていました。
ええ、陥没、してますわね?
でもすごいわ、チィちゃん、拳大の大きさで、30センチ位の穴に収めたわ。
そして、立ち上がり、少年を睨み付け

「イチイの一番大切な人に!!!オマエ、敵!!!」

ビシィっと人差し指を突きつけました。
そして、その隣に夫人が立ち

「アナタ、なにを言ってるのか、わかっているの?!
人が魔王になるなど!!
しかも、ウチの大事なリオ君を!!ふざけないでちょうだい!!!」

淑女にあるまじき声を上げました。

そして、後ろには、髪の毛を逆立てた般若とスーパーになってる野菜人もどきが居ます。
ちょっと物理的にバチバチ痛いんで、こっちは落ち着いて欲しいです。

ああ、どうしましょう。
変わらない優しさが、ここにはありました。
もう、十分ですわ。

「お兄様!!お兄様はお兄様です!!!大好きですわ!!!」
お兄様に向けて、満面の笑顔を向けて手を振りました。

こわばっていたお兄様の顔が、驚いたような顔になり、それから

蕩けるような笑顔に変わりました。

…お兄様、それ、軽く凶器です。
私達の後ろの観客の皆さんが、息を飲んだ気配がします。
チィちゃん、鼻血垂れてますわ。

そして、殿下達の方に向き直ると

「魔王?!上等じゃねぇか!!
ディに害のあるヤツは俺がぶっ飛ばしてやるよ!!

審判!!!

俺があっちの剣を認めたら、こっちも認められるのか?
あっちは良いが、こっちはダメってこと、ねぇよなぁ?!!

あんなもん、聖玉の剣なワケがねぇ!俺がへし折ってやる!!!」「ワンワン!!」
お兄様が全力で悪態をついてますわ。
美形が本気で怒ると怖いですのよ?

「へし折るだと!ハンッ!返り討ちにしてやるよ!ぶっ殺してやる!!」
少年、あのお兄様に即座に言い返せる気力は、別の所で発揮されなかったの?

「テメェラ!!
殺すつもりでいるのなら、殺される覚悟もあるんだろうな!!!

オイコラ、ヘドロ殿下!!テメェ、人の痛みわかって尻馬に乗ってんだろうな!!
死ぬ覚悟がないんなら、下がってろ!!!!!!」
オドオドしてる殿下。引き返すなら今ですわよ?お兄様の優しさに気づいて?

本気の殺気に当てられ、よろよろと後退りする殿下。あ、しりもちついた。
それを見たお兄様、

「審判!!
人数の変更を要請する!!

俺とアイツの1対1だ!邪魔だ!!!殿下を下げろ!!」
審判の先生方もびっくりしてます。その間のお兄様、ずっと殺気駄々漏れですわ。

「ッチ!ロア!!殿下と一緒に下がれ!!」「ワンワン!!」

ロアは、へたりこんでる殿下の後ろ襟を咥えて、ズルズルとアナウンス席の方へ引きずっていきます。
ロア、下がるべき場所までわかるなんて、賢いですわ!

「さぁ!邪魔者は居なくなった!始めるぞ!!良いな?!」

「カッコつけやがって!!主人公はオレだぁああ!!」

そう言って、少年はお兄様に襲いかかってきました。



えええ?!主人公って、自分で言う?!
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