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これぞ悪役?シスコン無双
幕間 小さな恋の物語(未遂)
エクリューシ視点
「殺すつもりでいるのなら、殺される覚悟もあるんだろうな!!!」
そう叫んだアイツは、本気の殺気というものを、浴びせてきた。
ガタガタ震えてきた。
ああ、殺される、と思った。
私は、アイツが不愉快だと、目の前から居なくなれ、と思った。
それは、私が、王族が、そう願ってしまったら、
死を意味するものだと、わかってしまった。
そして、反撃されるなんて考えてなくて。
つまりは殺される覚悟など、全くなかったんだ。
「何もするな!!!」
そう言われたけど、逆だった。
何も出来なかった。
そう、そこから立ち去る事も出来なくて、へたりこんで、ただただアイツを見上げていたら、目の前にぬっと犬が現れて、ぽんって、おでこにお手をされた。
は?って思ったら、いきなり首根っこ咥えられて、引きずられた。
ぐぇってなる、ぐぇって。
端っこまで連れてかれて、犬が隣にお座りしてて、撫でたら、チラッとこっちを見たけど、何も抵抗しなくて。
犬を撫でながら、一緒にアイツが戦ってる姿を見て。
アレ、汗かいたのかな?
イヤ、犬のよだれでベタベタするんだ、きっとそうだ。
レンヤはアイツにガンガン向かって行ってて、アイツはひょいひょいと剣を避けていて、
レンヤの顔は酷く歪んでいて、本気で殺そうとしているんだとわかって。
ふと、私も、あんなに歪んだ顔を向けいたのだろうか、って考えたら堪らなく恐ろしくなってきて。
そしたら、レンヤはアイツに風で吹き飛ばされて、剣を支えに立ち上がって
「なぁ?オマエ、自分が傷つけられる事覚悟してた?
なんで自分だけが傷つける側だと思ってるの?」
アイツが言った言葉が私に向かってる気がして。
私はどれだけ酷い言葉をフロスティ達に投げ掛けて来たんだろう、って、唐突に思い出して。
「なぁ?傷つけられたら、痛いって、教えてやるよ!!」
ああ、そうだ、だからフロスティ達は私から離れるって言い出して。
それで、心がギュってなって、許さない、って思って。
「グワァ!」
レンヤが肩の痛みに見悶えてるけど、傷は見えるけど、心が痛いって見えなくて、どれだけフロスティ達が我慢してたんだろうって思って。
ああ、ヨークに言われた事もあったな。
「えーっと、殿下。僕達、ずっと味方してきましたよ?
殿下にとって、味方って、全部が全部うなずくだけなんですか?
一緒に学んでいかなくて良いんですか?
それって、バカ殿になっちゃいますよ?」
アイツらに味方したのが許せなくて。
でも本当は、自分が間違ってるって認めたくなくて。
ヨーク達が私から離れそうなのが怖くて。
「傷ついたら、痛ぇんだよ!!!」
ああ、本当だなぁ、痛いなぁ、って。
全部、私が間違ってたんだなぁ、って、わかってしまった。
「どうしたら、フロスティ達は戻って来てくれるかな?」
思わず声に出てたみたいで、犬がこっちを見てきたと思ったら、
いきなり頭を下げたんだ。
そして、じぃーっと私を見るんだ。
「ああ、謝れ、ってことか…
でも、王族が簡単に謝っちゃいけないんだぞ?」
それでも、じぃーっとこっちを見るんだ。
ちょっと、目を反らしてポリポリと頬をかいてたら、
視界の端っこに黒い渦が見えて、そっちを見ると
えええええ!!!!
カタカタと魔物が湧き出してきた!!
ビックリして、思わず犬に抱きついてしまったじゃないか!!
「ご安心を。守ります」
頭上から声が聞こえたと思ったら、
メイド姿の少女が私の斜め前に、魔物から私を守るように、凛と立ちふさがっていたんだ。
…あれ?心臓がウルサイぞ?
顔が暑いぞ?
カタカタと魔物が近寄って来たかと思いきや、少女がさっと走り出すと、あっという間に魔物が塵になっていき、すぐさま、私の近くに戻ってきた。
その様が、あまりにもカッコ良くて。
ぼーっと見とれてしまっていたら
「殿下!!ご無事で!!」
って、いつもの護衛の声がした。
「私は大丈夫だ」
と声をかけると、少女も「もう良いですね」と言ってこっちを一瞥して、魔物に向かって行ってしまった。
が。
その一瞥が。
私をヘドロを見るような酷く冷たい目で、思わずビクっとなったら、
犬が、またおでこにお手をして、
「あうあうぅん」
言いながら、うつむき加減で首を横に振るんだ。
そして、犬も魔物の方に走って行った。
呆然と見送ってしまったが、
え?あの犬、今、「諦めろ」って言わなかったか?
「殺すつもりでいるのなら、殺される覚悟もあるんだろうな!!!」
そう叫んだアイツは、本気の殺気というものを、浴びせてきた。
ガタガタ震えてきた。
ああ、殺される、と思った。
私は、アイツが不愉快だと、目の前から居なくなれ、と思った。
それは、私が、王族が、そう願ってしまったら、
死を意味するものだと、わかってしまった。
そして、反撃されるなんて考えてなくて。
つまりは殺される覚悟など、全くなかったんだ。
「何もするな!!!」
そう言われたけど、逆だった。
何も出来なかった。
そう、そこから立ち去る事も出来なくて、へたりこんで、ただただアイツを見上げていたら、目の前にぬっと犬が現れて、ぽんって、おでこにお手をされた。
は?って思ったら、いきなり首根っこ咥えられて、引きずられた。
ぐぇってなる、ぐぇって。
端っこまで連れてかれて、犬が隣にお座りしてて、撫でたら、チラッとこっちを見たけど、何も抵抗しなくて。
犬を撫でながら、一緒にアイツが戦ってる姿を見て。
アレ、汗かいたのかな?
イヤ、犬のよだれでベタベタするんだ、きっとそうだ。
レンヤはアイツにガンガン向かって行ってて、アイツはひょいひょいと剣を避けていて、
レンヤの顔は酷く歪んでいて、本気で殺そうとしているんだとわかって。
ふと、私も、あんなに歪んだ顔を向けいたのだろうか、って考えたら堪らなく恐ろしくなってきて。
そしたら、レンヤはアイツに風で吹き飛ばされて、剣を支えに立ち上がって
「なぁ?オマエ、自分が傷つけられる事覚悟してた?
なんで自分だけが傷つける側だと思ってるの?」
アイツが言った言葉が私に向かってる気がして。
私はどれだけ酷い言葉をフロスティ達に投げ掛けて来たんだろう、って、唐突に思い出して。
「なぁ?傷つけられたら、痛いって、教えてやるよ!!」
ああ、そうだ、だからフロスティ達は私から離れるって言い出して。
それで、心がギュってなって、許さない、って思って。
「グワァ!」
レンヤが肩の痛みに見悶えてるけど、傷は見えるけど、心が痛いって見えなくて、どれだけフロスティ達が我慢してたんだろうって思って。
ああ、ヨークに言われた事もあったな。
「えーっと、殿下。僕達、ずっと味方してきましたよ?
殿下にとって、味方って、全部が全部うなずくだけなんですか?
一緒に学んでいかなくて良いんですか?
それって、バカ殿になっちゃいますよ?」
アイツらに味方したのが許せなくて。
でも本当は、自分が間違ってるって認めたくなくて。
ヨーク達が私から離れそうなのが怖くて。
「傷ついたら、痛ぇんだよ!!!」
ああ、本当だなぁ、痛いなぁ、って。
全部、私が間違ってたんだなぁ、って、わかってしまった。
「どうしたら、フロスティ達は戻って来てくれるかな?」
思わず声に出てたみたいで、犬がこっちを見てきたと思ったら、
いきなり頭を下げたんだ。
そして、じぃーっと私を見るんだ。
「ああ、謝れ、ってことか…
でも、王族が簡単に謝っちゃいけないんだぞ?」
それでも、じぃーっとこっちを見るんだ。
ちょっと、目を反らしてポリポリと頬をかいてたら、
視界の端っこに黒い渦が見えて、そっちを見ると
えええええ!!!!
カタカタと魔物が湧き出してきた!!
ビックリして、思わず犬に抱きついてしまったじゃないか!!
「ご安心を。守ります」
頭上から声が聞こえたと思ったら、
メイド姿の少女が私の斜め前に、魔物から私を守るように、凛と立ちふさがっていたんだ。
…あれ?心臓がウルサイぞ?
顔が暑いぞ?
カタカタと魔物が近寄って来たかと思いきや、少女がさっと走り出すと、あっという間に魔物が塵になっていき、すぐさま、私の近くに戻ってきた。
その様が、あまりにもカッコ良くて。
ぼーっと見とれてしまっていたら
「殿下!!ご無事で!!」
って、いつもの護衛の声がした。
「私は大丈夫だ」
と声をかけると、少女も「もう良いですね」と言ってこっちを一瞥して、魔物に向かって行ってしまった。
が。
その一瞥が。
私をヘドロを見るような酷く冷たい目で、思わずビクっとなったら、
犬が、またおでこにお手をして、
「あうあうぅん」
言いながら、うつむき加減で首を横に振るんだ。
そして、犬も魔物の方に走って行った。
呆然と見送ってしまったが、
え?あの犬、今、「諦めろ」って言わなかったか?
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