《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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これぞ悪役?シスコン無双

ラスボスって、最後の親玉。普通は1人なんだけどな?

次の日。
お兄様と私、そして夫人と、護衛と言い張るヒサギ様の4人で学園に向かいます。

前回と同じ会議室に通されて、殿下を待ちます。
担任の先生が、
「今回はもうどうしようもなかったと思うんだ。
学園としては無効試合としたいのだが、どうだろう?」
と言ってきます。

「私達の勝利条件が側近の事だったら、それで良かったんですが、養子縁組にんです。
ここの許可は出してもらわないと」
と言ったところで、ノックがありました。
扉が開き、学園長が汗をふきふき「こちらです」と言って道を譲った先に居たのは
オジサンが2人。

え?どちら様?

尊大な態度で椅子に座ると
「全く、我々も忙しいというのに、何をワガママ言っているんだ?!」
いきなり怒鳴り散らしてくるオジサン。

「無効試合で終わりで良いでしょうに、何を全くゴネテいるんだか」
と鼻で笑う嫌味なオジサン。

だから、どちら様?!

「学園長?どう言うことでしょうか?」
夫人が全面に出てきてくれました。

「えーっと、紹介致します。宰相閣下と王宮での殿下の教育係です」
汗をふきふき学園長が答えます。

「いやだから、何故、そのようなお二人がこの場にいらっしゃるんですか?」
夫人の威圧感、ハンパないです!!

「えーっと、昨日、決闘の結末と、王宮魔法師達の要請のために、殿下と王城へ上がったのですが、
私が説明をしている途中で、殿下の具合が悪くなりまして、魔物に近づかれて瘴気にあたったのが原因と思われる、ということで今日も無理をさせたくないと陛下の意向で、宰相閣下と殿下をよく知る教育係が代わりに話し合いにきてくださった、という訳です」
学園長のハンカチ、汗が絞れるんじゃないかな?

「ということで、こちらは上位の人間がわざわざ顔を出した、ということで、義理は果たしています。
無効試合ということで、よろしいですね!!」
宰相と言われたオジサンが上から目線で宣言してさっさと退席しようとしています。

「お待ちください?
こちらは無効試合がダメだ、と言ってる訳では有りません。
殿下が勝手に条件に指定したセンバへの養子縁組を承認してくれ、と言っているのです。

こちらは法に則りキチンと書類を提出しました。

それを勝手に!法律を曲げて!停滞させているのは、そちらですが?

この場で承認のお約束を頂き、明日にでもその許可証を頂けるのであれば、こちらはそれで構いません」
夫人の威圧感が増します。その後ろのヒサギ様も殺気が駄々漏れです。

宰相オジサンの顔色が悪くなってきてます。
でも教育オジサンは、鈍感なんですね、堂々と嫌味ったらしく反論します。

「無効試合なんですよ?
殿下の要望が通らないのに、何故、貴女方の要望のみ通るんですか?
おかしいでしょう?」

イラっとしたお兄様。

「無効試合なんですよね?
ならば、試合告知前の状態に戻る、ということではないのですか?
つまり、法律に則た書類は、通常の処理が行われる、ということでよろしいのですよね?」

「あ、確かに」
先生が納得した声を出します。

「でしたら、もう1週間も前に出した養子縁組の書類は明日にでも承認されますよね?
王城の文官達は優秀な人間揃いですもの。
なんて事、有りませんものねぇ、宰相閣下?」

「んな、ななな…」
宰相オジサン、頭で理解してるけど、感情は別、ってヤツっぽいですね。

「なんて小賢しい子供なんだ!!
子供は黙って大人の言うことを聞いて置けば良いのだ!
こんなだから、親にも見捨てられて当然だな!
殿下もおいたわしい。こんなのが学友として近くに居るなど、心労はいかばかりか」

「殿下が心配なら、あとでいくらでも慰めて?
今は法律に準じてくださるのよね?ってとこの確認だけです。
この確認さえ取れれば、こちらはさっさと帰りますが?」

「書類に瑕疵がなくとも、人間に瑕疵があるのです。
陛下が判断なさいます。申請は却下されることでしょう」

「「「はぁ?!!」」」
お兄様、私、ヒサギ様の声が揃います。
この教育オジサン、何言ってるの?!

「人間に瑕疵がある?貴方が陛下に、そう進言なさると?それを陛下は汲み取ると?」
夫人、冷気駄々漏れです。

「ええ、もちろんです。私は陛下の信頼が厚いですからね。
それにしても、急に寒くなりましたね?なんなんです、この部屋は?」
鈍感にもほどがありません?この教育オジサン。
宰相オジサンもびっくりして隣のオジサンを凝視してるのに。

「ナルホド?
宰相閣下も同じご意見だと?」
夫人が机を指でとん、と叩くと、バチン!と音がしました。
あ、これは後ろに般若が降臨してますわね?

宰相オジサンは、青い顔で
「け、検討しましょう!
わ、私は敵ではない!こここ、コイツだけだ!」「は?!閣下?!」

わー、清々しいほど、保身に走ったー。

「ととととにかく、陛下に報告する。帰るぞ!!」
宰相オジサン、ガタン!と席を立つと慌てて扉へ向かい、ドアノブに手をかけると

バッチーン!!

「ヒィッ!!」
その場でうずくまります。

「閣下?!!!」
そう言って立ち上がろうとした教育オジサンが机に手をつくと

バチバッチーン!!

超特大静電気発生。

もはや、ではないですわ。

「ウグワッ!」と叫んで再び椅子に崩れ落ちると「ヒィッ!!」って、一瞬でお尻を押さえて立ち上がり、急いで出口へ走って行きます。すると、どっしーんと盛大に転びます。

あ、お尻濡れてる。

「氷水よ。ちょっと、刺々の、ね?」
「局地的竜巻って発生するんだね?」
「「「ウフフフフフ」」」


めっちゃいい笑顔のお兄様、夫人、ヒサギ様。

ラスボス、3人降臨です。
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