《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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センバでほのぼの?サバイバル

甘やかし

「つまり、現地採用の護衛?報酬はユーディリアお嬢様の魔力ってことっすか?」

クマさんは今晩のおかずじゃないことを、ワサビに必死で説明しましたわ!
そりゃもうクマさんも説明の間、懸命に相づち打つってもんです。

「このクマ、本当に言葉わかってんっすね!
グーちゃんに始まりフーちゃんにクマと、またえらく魔獣を手なずけたもんですねぇ。
おいクマ!!夜は俺達に任せろ。しっかり寝ろ。日中のお嬢様達を頼むな!!」
そう言ってワサビはバンバンとクマさんの背中を叩きます。
クマさんもつんのめりながらも、うなずきます。

「おいクマ!こういう時はこうするんだ!!」

ニッコリ歯を見せ腕を曲げる。ぱわー。

「…ワサビ、クマにサムズアップ教えてどうするの?」
お兄様も苦笑いです。
いやまぁ、確かに?リーパーもロアもフーちゃんも、その動作は無理だものね。

「ってクマ、覚えたんかい!!」
ニヤっとお口を開けて歯を見せサムズアップするクマさん。
お顔の凶悪さが増してるんですけど?!!
びっくぅって、思わずお兄様に抱きつきましたわ。

「うん、ディが怯えるから、口は開けるな。腕だけにしとけ」
「安全な凶悪顔で魔獣に慣れといた方が良くないっすか?」
「…安全な凶悪顔って、なんか、不憫な響きだな?ってか、ディは魔獣に慣れんでもよろしい」

「えーー、エミリオ様、ユーディリアお嬢様に甘過ぎっすよ。
お二人とも将来はセンバに来てくれる予定なんっすよね?
魔獣は怖いものだと認識するのは良いんですけどね、魔獣暴走スタンピードも有る事を考えると、パニック起こしてそれこそお嬢様が魔力暴走なんて起こしたら不味いっすよ?
兵士達が手合わせするみたいに、魔獣との戦闘訓練にこのクマ最適っす。
クマ、お前もうセンバの一員な!!終わったら一緒に訓練しような!!」
「ガウ!!」
え?クマさんも受け入れたの?一緒にお家に帰る感じ?!

「ユーディリアお嬢様は、まずこのクマと握手出来るようになるっす!!」
ワサビがそう言うと、クマさんはヘコヘコお辞儀しながら腰を屈めて私に近寄ってきます。
なんですの?!懐かしの映像、昭和のサラリーマンの営業みたいな態度、どこで覚えましたの?!

思わず後退りしちゃったじゃないですか!

あ、クマさん落ち込んだ。

「まぁ、いきなりは怖いっすかねぇ?大丈夫だ、クマ、徐々に近寄れ!!」

「忍び寄られるの余計怖いですわ!正々堂々来てくださいまし!」

「よし、行けクマ!!」「ガオ!」「ヒィィ!!」

「コラ待て!立ち上がって両手を広げて来られたら、そりゃ、補食の格好だ。俺だってビビるわ!!」
私に抱きつかれたお兄様が庇ってくれます。

「がぉぅ」
「ヒン、ヒヒン」『どうしろと?って言ってるぞ?』

「ただ、そこにいてくださいまし!
私のタイミングで!そう、私のタイミングで!!自分で行きますわ!押さないでくださいまし!押さないんですの?「え?押して欲しかったっすか?」
ワサビに押されたら飛びそうですわね?止めてくださいまし。
ええそうですわ、女は度胸と申しますもの、「ディ?愛嬌じゃない?」
いいんですのお兄様!気合いを入れるの、ええ、気合いですわ!」
アニマルなレスリングさん、オラに力をわけてくれ!!

「あ、ワサビ」
声がしたので振り向くと、枯れ枝集めに行ったライ様が戻って来ました。

「うん、なんかディがテンパってるから、変なことする前に飯にしよう。
あ、クマは飯どうすんの?」
「一応、木の実なら取ってきたが。どのくらい食べるんだ?」
ライ様は、自分の上着に包んでた木の実の山をクマの目の前に置きます。さすがです。

「じゃ、火を起こすっす。鍋ごと持ってきたっす。食って明日のために、よく寝るっす!!」

お肉も野菜もたっぷりの具沢山スープとパンで夕食です。
寝床もあって、甘やかされてます。

…なんって言うか、これはもはや、グランピングでは?
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