《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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明日が有る、という幸せ

オムツ様、めっちゃ便利だった!

お屋敷に帰って来た私達。

チィちゃんとハジカミを優先的に準備させてる間、オムツ様に聞きます。

「オムツ様!オムツ様は天界?から、チィちゃんが呼べば一瞬でこっちに来てくれるじゃないですか?
それを使って、チィちゃんだけ先にセンバに送る事って出来ません?」

「無理じゃな!」

「なんでですの?」

「いくらセンバが丈夫でも所詮人間じゃ。光速に近いスピードに耐えれん」

「はああ?そんな速度で、来てねぇじゃねぇか?!」
お兄様の言う通りですわ!らんらんらーんって、呑気に登場してるじゃないですか!

「そりゃ直前で減速するわい。ワシだって突っ込みたくないわ。羽だってあるしの」
え?羽って、パラシュートの役目も果たしますの?

「じゃあ、オムツがイチイを抱えて飛べばイケル?」

「ワシの身体の大きさを考えろ!頭抱えて終わりじゃぞ?センバに着いたら生首じゃぞ?!」
あ、うん、流れ星だって燃え尽きてますわね?

「ってか、ワシらがココに来る時には、大天使様がワシらを押すんじゃよ!
だからこそのスピードじゃ!ワシがイチイを全力でぶっ叩いても大天使様の半分もいかんぞ。
それでも人間の身体はもたんじゃろ。ってか間に山とかないんか?直線じゃぞ?うーん、その前に地面に直線の焦げ目とかつくかの?なんか投げて試してみるか?」

「「まさかの物理…」」
お兄様と絶句してしまいましたわ。

「あ?なに?おおぅ、そうか!!でかしたシラヌイ!!」
いきなりオムツ様が独り言を言い始めましたわ。

「オムツがオカシクなった?」

「相変わらず小僧は口が悪いの!同僚がセンバに居ると言ったじゃろ。
そいつが教えてくれた。
なんかおかしいと、昼頃、シラヌイがイチイの迎えにグリフォンを寄越したそうじゃ」

「「フーちゃん!!」」

「ふーちゃん?…あ、いや。守護動物はシラヌイの援護のために残して違うメスの個体らしい」

「「リーちゃん!!」」

「…お前らの名付け、安易じゃの?
昼頃出たから、もう夜じゃし?そろそろ着くのではないかと言っておる。
城壁から出て待っとるように、との事じゃ」

「イチイ!ハジカミ!ライ様がリーちゃんを迎えに寄越してくれてたらしい!!
肉と栄養剤持ってって、城壁外で待機!リーちゃんが着いたら一度飲み食いさせろ!
その後、イチイはリーちゃんとセンバに向かってくれ!!
城壁なら、ハジカミは見届けたら一度ココに戻れ!!」
「「ハイ!!!」」

「ちょっと待て!
…なに?おい、アカシアという坊主は誰じゃ?」

「「アカシア!」」
「チィちゃんの弟ですわ!!何かありましたの?!!怪我ですの?」

「おおぅ、落ち着け。
アカシアという坊主だけが見たそうじゃ。
グリフォンが飛び立ってしばらくしてから、魔の森からも何かが、同じ方角に飛んで行ったそうじゃ。
ただ、魔獣暴走が始まるより早い時間だし?同じ方角と言ってもセンバとココまでは距離があるし?
でもなんか嫌な感じがするから気をつけろ、と言ってるらしい」

「「センバの勘…」」
アカシア君も受け継いでますのね…

「イチミ!お前もハジカミと一緒にイチイを見届けてくれ!何かあったら現場はイチミが対応、ハジカミは直ぐに報告に来い。
オムツ、センバの皆は、大丈夫なんだな?」

「ああ、嬢ちゃんのが効いとるらしいわい。
あと、同僚も祝福を与えとる。今の所は、なんとかなっとるらしいが、

…まぁ、想定より大型魔獣が多いらしい。

世界、主が、木を大きくして足止めしたりしとるが時間の問題じゃと。
でもイチイが到着するであろう朝までは持たせる、と言っておる」

「ハジカミ!イチイをリーちゃんにしっかり括りつけてからセンバに向かわせろ!
イチイ!リーちゃんの背中で少しでも寝て、体力の温存しろ。
着いたら、おもいっきり暴れろ!!」

「「ハイ!!」」
「肉と栄養剤の用意も出来ました!出発します!!」
チィちゃんとハジカミの返事の直ぐ後、イチミの声がしました。

「イチイ、どんだけ傷を負おうが、片足失くそうが、いいか、必ず、必ず生き残れ。
そしたら、そうだな、イチイの好きな恋愛小説ごっこ、いくらでもしてやる。
ライ様にも伝えてくれ。ディとデートの許可をする!」

「ハイ!!!!!」

輝くばかりの笑顔のチィちゃんをお兄様は抱き締め、

「センバで会うぞ!」
「ハイ!!!!!」

チィちゃんを送り出しました。


…フ、フラグじゃないですわ!!
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