《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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明日が有る、という幸せ

王都の今は

「ええ、なんかいろいろ気になって仕方がないから、集中出来る所に移動しましょうか?」
フーティ様の言葉に

「辺境伯様とか、飛んでく子供とか、って、ええ?!アレなに?!」
改めて周りを見回してたギーニー様が二度見したものを見て、

「ああ、ロアを含めた動物部隊。今回ふれ合い広場を作ったんですよ。皆、気の良いやつらですよ?」
お兄様が同じ方向を見て答えます。
そこには柵で囲った中にゴマやフーちゃん、リーパーが居て、子供達と戯れています。

「くくくクマと相撲を取る大人?!」
「ちょっと待って、グリフォンが子供を咥えてますけど?!」
「ふれ合いの意味、王都とセンバじゃ別物?!」
「ウマ?!え?足多くない?!!!」
「え?え?え?え?」
皆さんあたふたしてますが

「ちなみに、隊長はロアです!」
チィちゃは、胸を張って答えます。

「「「「ロア?」」」」
あら?皆さんにはロアを紹介したことなかったかしら?

「勇者の再来には相棒になるお守り様という守護動物がいるんです。
今回は犬のロアです。あと、グリフォンのフーちゃんも居るんですけどね、まだ子供なんで。
ほら、柵の入口の上で座ってる犬が居るでしょう?アレです」
お兄様がロアを指差し答えます。

「一番平和そうな動物が隊長って?!」
「クマの10分の1ぐらいですわよ?!」
「見た目絶対勝てないけど?!」
「ワンパンでヤられないのか?!」
「え?え?え?え?」

そんな事を言ってる皆さんの目の前で、
リーパーが、小さい子供にフンっと、弱そうなお前なんか乗せない、という感じでそっぽを向きました。
するとロアはタンっと柵から飛び出しリーパーの頭の上に着地、かと思いきや、ガン!!っと脳天チョップを決めたのです。
思わず膝を折るリーパーに、ロアが目の前にきてポンポンと鼻っ面を叩き、ずいっと顔を近づけます。
リーパーはガクガクとうなずいて立ち上がり、大人しく子供を乗せて走り出します。

「「「「センバの犬、最強説?!!」」」」

「ロアに任せておけば安心なのです!!」
相変わらずチィちゃんは胸を張って自信満々に答えます。

「うん、これ以上驚く事はないって思ってたけど、まだまだあったわ…」
フーティ様が遠い目をしながらも、

「ええ、キリがないので移動しましょうか」
ため息混じりに言うので、今度こそ本当にお屋敷へ向かいます。




応接室にセリがお茶の準備を整えてくれます。出来立ての焼菓子も添えて。
ハジカミ、セリ、ミツバが壁際に控えます。

一息ついたところで
「さて、王都はどうなってます?」
お兄様が口火を切りフーティ様が答えます。

「まず、火災の現場ね。
まずは被災者を収容出来る場所を土魔法で作って、そこで生活して貰ってて、区画整理してるわ。
基本的に元々持っていた土地に準じて割り振って行ったのに、まぁ、そこで大揉め。

貴族だろうと平民だろうと自分の財産に関わる事は強欲になるものね…

で、どうにもこうにもならないから、強権を発動、文句があるなら出ていけ、と。
まぁそしたら、弱い立場の人間の土地を、と奪う人間も出始めてね、本当に正当に売買してれば良いのだけどね、それを調べてたらまた遅れ。

そして今度は、建築の順番で揉めてるわね。
まぁ、力のある人間が先に資材や人材の確保が出来るのは仕方の無いことだけど、
こっちに無償で全ての住人の建物を建てろは違うと思わない?
自分達で出来る事をやっていこう、じゃないのよ、準備しろ、用意しろ、養え、って、不満ばっかりで。

強欲な人間に辟易してる人達もいるのよ。
別な領地への移住希望者が出始めて、まぁ、うちの領地もだけど、受け入れてる所もあるわ」


「「おおぅ…」」
お兄様と声が揃います。

…なんか、王宮だけじゃなくて、王都もドロドロの妬み嫉みまみれなの?魔物、出ない?
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