《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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番外編

センバの騎士学園 22

ギニタス視点


あ、イーリーとオージーが戦ってる。
背の高いイーリーと小柄なオージーでは、イーリーの方が有利かと思いきや、そうでもないんだよなぁ。
本当にオージーは素早いし、一瞬の判断力がずば抜けてる。
あれ、暗殺者とかマジ向いてる気がする…
危ない危ない。
真っ当な道を歩んで貰わないと。

で、ヨークはシュタインに鍛えられてるなぁ。
一応騎士科所属だもんね。
シュタインもなんだかんだ言って面倒見がいいからなぁ。
「ほら!利き手側に集中しすぎ!脇腹狙われるよ!」「ヒェッ!」
って、普通に稽古つけてるし。
センバの皆さんじゃ、強すぎて早すぎて参考にならないもんな。

なーんて、現実逃避してたけど。

エミリオ!!!笑顔が怖いよ!!

フーティと私は今、エクリューシ様のプロテクトの中にいる。

「お前のプロテクト、どんぐらい持つんだろうなぁ?」
「ック!!私は助けがくるまで耐えてみせる!!」
エミリオの顔が目茶苦茶綺麗な悪役顔なんだけど!!

結局、私達は壁際まではたどり着けず、今のところ、360度プロテクトに覆われていて、外は複数の小さめの竜巻が渦巻いている。

「エミリオ君、流石よね。同じ大きさの竜巻、しかも4方向から迫ってくるのよ。
しかも同時じゃなく、数も、方向もバラバラ。これ、魔力温存のためにその場所にだけプロテクトしようにも規則性もなければ竜巻もプロテクトに当たりながら動くし、ずっと張り続けなきゃダメだもの」

冷静に分析するフーティ。

「エミリオ君もなんだかんだ言って、エクリューシ様への訓練手伝ってる感じ?」
フーティが良いように取ってるけど、あの顔は、獲物をいたぶってる猫じゃないかな!
多分、エミリオが本気を出したら、一瞬でこの結界砕けると思う!

「私達、する事ないわね」
汗だくでプロテクトを張り続けてるエクリューシ様を横目に、なんでもないように口にするフーティ?
確かにそうなんだけどさ?

「時間はあとどのくらいなのかしらね?
って言うか、実際問題、要人警備で敵に囲まれたら、助けがくるまで20分やそこらなのかしらね?」

「うーん、状況にもよるんじゃないかな?パーティーとかでの襲撃なら、20分もあれば援軍はくると思う。
でも外での襲撃なら、援軍はどうだろう?ああでも、街中なら警備隊が来るか。王都で働くなら、その程度の認識の警備でいいんじゃないかな?」

「ああ、そうね、オージーがその辺りは考えてるわね。まぁ、瀕死の重症を負わせるような所に彼を配属するわけないわね」

「なんか、頑張ってる私を差し置いて、えらく優雅に話し込んでるな?!私を励ますとか、何か無いのか?!」
いきなりエクリューシ様が会話に入り込んできた。

「あら、こっちの事を気にかけられるほどの余裕がお有りでしたのね?じゃ、まだ大丈夫ですわね」
フーティがそう言った瞬間

「なんだ、んじゃ、もう一段階強くしてみっか」
エミリオ、こっちの会話聞いてるのな?!

竜巻の太さが倍になり、回転数も上がってる気がする。
いやもう、本当に変幻自在なのな?!

「スゴいわ。エクリューシ様がプロテクト出し放しだけど、エミリオ君は4つの竜巻を出し放しな上に、完全に制御し続けてるのよ?さらに強くも出来てる」
「なんなら、もう1個足すかぁ?」「やめてくれ!!」
しかも会話も完全に聞いてて返してくるし?!エクリューシ様、必死だな?!

「…ぇ!フーティ!!ねぇ!!」
リア嬢が大声で話しかけてくる。え?聞こえるもんなの?
驚いてフーティと一緒にリア嬢の方を向く。

「ああ、リアがフーティ様に話があるみたいだから?声を届けた」
エミリオ、規格外過ぎない?!

「流石お兄様!!ねぇ、フーティ?そこからお兄様の竜巻に雷を足せないんですの?
雷は手から直接じゃなきゃ出ないんですの?自分から離れた場所に雷を出せない感じです?
竜巻は、ほら、離れても出せるじゃないですか?雷も出せたら、便利じゃありません?
ギーニー様も。
植物は根っこを張るでしょう?自分から離れた所に芽を出して、蔦で捕獲とか。ヨーク様みたいに、地面があったら出来ませんの?」

「あら、考えた事も有りませんでしたわね!」
リア嬢、すごいこと考えつくな?!って

「キャァ!!」「ウワッ!!」「グフォ!!」「うぉい?!」


空から。

フーティが持ってた旗を引っ掛けながら、エクリューシ様の上に辺境伯様が降ってきた。


なんで?!
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