67 / 85
小平藍
67話 藍の正体、麻衣の正体
しおりを挟む
愛おしさが堪えきれずキスをした瞬間に藍の表情は一変した。
そして私の鼓動も急激に早くなった。藍を初めて見た瞬間と同じ高まりだ。
藍と接する時間が増えるにつれ最近はほとんど感じることのなかった高まりが、今こうして戻ってきたのだ。
「そうだったんですね……私と麻衣さんは……同じ人だったんですね……」
藍は全てを理解していた。
「そうね。あなた……小平藍こそが本当の小田嶋麻衣だという方がより正確かもしれないわね」
私がそう言うと藍は元々大きな目をさらに丸くした。
「では……あなたは、一体誰なのですか?」
私はこう問われることを何度も想像していたが、けれどその機会が本当に訪れるとは思っていなかった。
「その前に……藍はなぜWISHに入ろうと思ったの?」
怖さと嬉しさとで俺の心は暴れ出しそうだったが、それを何とか落ち着けて藍に再び問い直した。質問に質問で返して逃げるのは大人のズルいやり方だが、この場合は事態を整理するために必要なことだった。それに俺もまだ事情を全て把握出来ているわけではないのだ。
「私は……WISHに入る3か月ほど前までの一切の記憶がなかったのです。今は……ついさっきから、その……キスをしてからは、だいぶ戻ってきて色々思い出していますが……。とにかくその時は、気付くと記憶のない状態で姉の家に保護されていたのです。そして、その時私が覚えていたのは『WISHのセンターに立たなければならない!』という強い願望だけでした。その後は姉の助けを得てなんとかWISHのオーディションを受けて、麻衣さん……と呼ぶのも少し変な感じですが……あなたに出会い今に至るのです」
WISHのセンターに立つということに藍がそこまでこだわっていたのは、そういった経緯があったのかと初めて理解出来た。唯一持っていた記憶がそれだったのならば、それにしがみつくのも当然だろう。
「……では、あなたの番です。麻衣さん、あなたは誰なのですか?」
ついに自分のことを話さねばならない時が来たようだ。誠心誠意を込めて話しても、果たして理解してもらえるかは怪しいところだが、今は話すしかない。
「私は……元は松島寛太という男だった。30歳の冴えないサラリーマンでね。ある日交通事故で死にかけていたところ……本当は死んでいたのかもしれないけど……天使に『何か願いがあれば生まれ変わらせてあげるよ?』って言われたの。それで『WISHのために自分を捧げたい』ってことを願ったら、小田嶋麻衣として転生することが出来たのよ。信じてもらえないでしょうけど……」
自分で話しながらまるで荒唐無稽な話だと思った。
それでも、予想に反して藍は真剣に話を聞いてくれた。……まあ元の自分と他人として話しているという奇妙な状況を受け入れている以上、どんな荒唐無稽な話だろうと信じざるを得ないのかもしれない。それはお互い様だ。
「そっか、それでWISHに入ったんですね……。最初マネージャーとして入って、後にメンバーになったのは何か理由があるのですか?」
「……それは単なる成り行きよ。それよりも藍……今はあえて藍と呼ばせてもらうけど、今はもう小田嶋麻衣としての記憶が戻ってきているのよね?」
「まだ完全にではないですが……。多分元の私にも『WISHに入りたい。センターに立ちたい』という気持ちがあったことは確かだと思います。それがあなた……松島さん?の魂を呼び寄せたのかもしれません」
松島さん、と呼ばれることの違和感は大きかった。ここ最近で近付いたはずの距離が果てしなく遠くなったように寂しかったが……むろんそれも無理のないことだ。だがそれよりも確認しておかなかければならないことがある。
「姉に保護されていた……ってあなたは言っていたけれど、小田嶋家は元々一人っ子だとあなたの家族からは聞いているのだけど?」
その問いかけに藍はハッと顔を上げた。
「たしかに!……記憶の戻ってきた今は間違いなくそうだと言えます。じゃあユリナ姉さんは一体何者なのでしょうか?」
「……ユリナ姉さん?」
藍の不安そうな顔よりもユリナという名前に私は引っ掛かりを覚えた。どこかで聞いた名前のような気がしたからだ。WISHに入ってからは一気に多くの女の子たちと接する機会が増え、全ての名前と顔が一致するわけではないのだが……。
「ねえ、藍?そのユリナ姉さんとは今も連絡取れるのかしら?」
「もちろんです。記憶のない期間、そして今も私にとって一番頼れる人は姉さんなのですから!」
「……会いに行こう。会いに行くしかないよ」
「え、今からですか?」
ユリナ姉さん重要な人物であることは間違いなさそうだった。
私にとっても、藍にとっても、時間を置いている余裕は無いはずだ。
私が目で合図すると、藍はスマホを取り出し電話をかけ始めた。
「……すぐに家まで来てくれ、とのことです」
藍も姉に話がこうもスムーズに通じるとは予想していなかったのだろう。やや驚いた顔でこちらに告げた。
すぐにタクシーを呼んでもらい、藍が姉と暮らしているという部屋へと向かうことになった。
「松島さん?……って呼んだ方が良いのですか?」
後部座席に並んで座ると藍がそう言ってきた。
「うん……出来れば麻衣のままが良いかな。そうなると私もあなたのことを藍とは呼べなくなる気がするし……」
「良かった……実は私もまだ藍って呼ばれた方がしっくり来るんですよ」
藍の一言に私はとても救われた。
このまま松島寛太として扱われたとしたならば、それは出会ってからの日々をすべて否定されたような気になっていただろう。
「麻衣さん。今まで私を守って来てくれてありがとうございます」
「え……どうしたの?」
少しの沈黙の後、藍に突然そんな言葉を掛けられた。まるで何のことを言っているのか理解出来なかった。
「えっと……今まで麻衣さんがきちんと生きてくれたおかげで、小田嶋麻衣がこうして今も生きていて、それに私もこうして出会えたわけで……。麻衣さんがもっとムチャな生き方をしていたら、私と会えなかったかもしれないし、最悪死んでしまっていた可能性だってあるわけじゃないですか……」
「……まあ、そう言われればそうね。でもまあ私は普通にしてただけだし、それが自分のためでもあったわけだし、感謝されるようなことではないと思うけれど? 」
普通に考えてこんな美少女に産まれ変わって、両親や周りからも愛されて、あの環境で大きく道を踏み外すことの方が不自然な気もするが……多分藍も色々な不安が表に出てきているタイミングなのだろう。
「良いんです。私がお礼を言いたくなっただけですから。……それに、麻衣さんとこうして出会わなければ、私はずっと記憶の戻らないまま小平藍としての一生を送らなければいけなかったかもしれない。……想像すると、とてく怖くなります……」
「そっか……そうだよね……」
今の私には前世の松島寛太としての記憶があるし、転生してからの小田嶋麻衣としての記憶がある。だが転生した当初は、転生する以前の小田嶋麻衣としての記憶がなかったことを思い出した。自分が何者なのか分からないままその人間を生きなければならない。その不安を藍はずっと抱えていたわけだ。
なんだかまた藍のことがとても愛おしく思えてきた。
「藍……」
「麻衣さん?あの……」
軽く髪を撫でたところで藍にストップをかけられた。
「麻衣さんって、元は男の人だったんですよね?それも30歳になっても女の人と付き合ったことのない冴えないおじさんだったんですよね?……キスしたことにすごく興奮してるとかじゃないですよね?」
「いやいやいや、そんなのないから!小田嶋麻衣になってから何年経ってると思ってるのよ!男だった時の感覚なんてとっくにないから!」
「ふーん、そうですか。でも最初WISHに入った時はちょっとドキドキしたりしなかったんですか?……他のメンバーがみんな麻衣さんのことを好き好き言ってきて嬉しかったのでは?」
「え?そりゃあ、嬉しいは嬉しいけど……別に女の子同士の普通のコミュニケーションじゃないの……かな?」
……何だか、藍の追求が予想外の方向に厳しくなってきたのだが……。
私の返答もいつの間にかトーンダウンしていた。
「へー、そうですか。普通のコミュニケーションの一環として私とキスまでしたってことですか?」
「いやいや、藍の場合は特別よ!自分の血を分けた姉妹というか、それ以上に濃い関係じゃない? 」
「本当ですか?じゃあ私以外のメンバーとはそういうことしたことないですよね、もちろん」
「そ、そんなの、当たり前じゃないのよ! 」
……ここがタクシーの車内だということも忘れて2人ではしゃいでしまったこと、運転手さんに正式に謝罪をしたいと思います。
そして私の鼓動も急激に早くなった。藍を初めて見た瞬間と同じ高まりだ。
藍と接する時間が増えるにつれ最近はほとんど感じることのなかった高まりが、今こうして戻ってきたのだ。
「そうだったんですね……私と麻衣さんは……同じ人だったんですね……」
藍は全てを理解していた。
「そうね。あなた……小平藍こそが本当の小田嶋麻衣だという方がより正確かもしれないわね」
私がそう言うと藍は元々大きな目をさらに丸くした。
「では……あなたは、一体誰なのですか?」
私はこう問われることを何度も想像していたが、けれどその機会が本当に訪れるとは思っていなかった。
「その前に……藍はなぜWISHに入ろうと思ったの?」
怖さと嬉しさとで俺の心は暴れ出しそうだったが、それを何とか落ち着けて藍に再び問い直した。質問に質問で返して逃げるのは大人のズルいやり方だが、この場合は事態を整理するために必要なことだった。それに俺もまだ事情を全て把握出来ているわけではないのだ。
「私は……WISHに入る3か月ほど前までの一切の記憶がなかったのです。今は……ついさっきから、その……キスをしてからは、だいぶ戻ってきて色々思い出していますが……。とにかくその時は、気付くと記憶のない状態で姉の家に保護されていたのです。そして、その時私が覚えていたのは『WISHのセンターに立たなければならない!』という強い願望だけでした。その後は姉の助けを得てなんとかWISHのオーディションを受けて、麻衣さん……と呼ぶのも少し変な感じですが……あなたに出会い今に至るのです」
WISHのセンターに立つということに藍がそこまでこだわっていたのは、そういった経緯があったのかと初めて理解出来た。唯一持っていた記憶がそれだったのならば、それにしがみつくのも当然だろう。
「……では、あなたの番です。麻衣さん、あなたは誰なのですか?」
ついに自分のことを話さねばならない時が来たようだ。誠心誠意を込めて話しても、果たして理解してもらえるかは怪しいところだが、今は話すしかない。
「私は……元は松島寛太という男だった。30歳の冴えないサラリーマンでね。ある日交通事故で死にかけていたところ……本当は死んでいたのかもしれないけど……天使に『何か願いがあれば生まれ変わらせてあげるよ?』って言われたの。それで『WISHのために自分を捧げたい』ってことを願ったら、小田嶋麻衣として転生することが出来たのよ。信じてもらえないでしょうけど……」
自分で話しながらまるで荒唐無稽な話だと思った。
それでも、予想に反して藍は真剣に話を聞いてくれた。……まあ元の自分と他人として話しているという奇妙な状況を受け入れている以上、どんな荒唐無稽な話だろうと信じざるを得ないのかもしれない。それはお互い様だ。
「そっか、それでWISHに入ったんですね……。最初マネージャーとして入って、後にメンバーになったのは何か理由があるのですか?」
「……それは単なる成り行きよ。それよりも藍……今はあえて藍と呼ばせてもらうけど、今はもう小田嶋麻衣としての記憶が戻ってきているのよね?」
「まだ完全にではないですが……。多分元の私にも『WISHに入りたい。センターに立ちたい』という気持ちがあったことは確かだと思います。それがあなた……松島さん?の魂を呼び寄せたのかもしれません」
松島さん、と呼ばれることの違和感は大きかった。ここ最近で近付いたはずの距離が果てしなく遠くなったように寂しかったが……むろんそれも無理のないことだ。だがそれよりも確認しておかなかければならないことがある。
「姉に保護されていた……ってあなたは言っていたけれど、小田嶋家は元々一人っ子だとあなたの家族からは聞いているのだけど?」
その問いかけに藍はハッと顔を上げた。
「たしかに!……記憶の戻ってきた今は間違いなくそうだと言えます。じゃあユリナ姉さんは一体何者なのでしょうか?」
「……ユリナ姉さん?」
藍の不安そうな顔よりもユリナという名前に私は引っ掛かりを覚えた。どこかで聞いた名前のような気がしたからだ。WISHに入ってからは一気に多くの女の子たちと接する機会が増え、全ての名前と顔が一致するわけではないのだが……。
「ねえ、藍?そのユリナ姉さんとは今も連絡取れるのかしら?」
「もちろんです。記憶のない期間、そして今も私にとって一番頼れる人は姉さんなのですから!」
「……会いに行こう。会いに行くしかないよ」
「え、今からですか?」
ユリナ姉さん重要な人物であることは間違いなさそうだった。
私にとっても、藍にとっても、時間を置いている余裕は無いはずだ。
私が目で合図すると、藍はスマホを取り出し電話をかけ始めた。
「……すぐに家まで来てくれ、とのことです」
藍も姉に話がこうもスムーズに通じるとは予想していなかったのだろう。やや驚いた顔でこちらに告げた。
すぐにタクシーを呼んでもらい、藍が姉と暮らしているという部屋へと向かうことになった。
「松島さん?……って呼んだ方が良いのですか?」
後部座席に並んで座ると藍がそう言ってきた。
「うん……出来れば麻衣のままが良いかな。そうなると私もあなたのことを藍とは呼べなくなる気がするし……」
「良かった……実は私もまだ藍って呼ばれた方がしっくり来るんですよ」
藍の一言に私はとても救われた。
このまま松島寛太として扱われたとしたならば、それは出会ってからの日々をすべて否定されたような気になっていただろう。
「麻衣さん。今まで私を守って来てくれてありがとうございます」
「え……どうしたの?」
少しの沈黙の後、藍に突然そんな言葉を掛けられた。まるで何のことを言っているのか理解出来なかった。
「えっと……今まで麻衣さんがきちんと生きてくれたおかげで、小田嶋麻衣がこうして今も生きていて、それに私もこうして出会えたわけで……。麻衣さんがもっとムチャな生き方をしていたら、私と会えなかったかもしれないし、最悪死んでしまっていた可能性だってあるわけじゃないですか……」
「……まあ、そう言われればそうね。でもまあ私は普通にしてただけだし、それが自分のためでもあったわけだし、感謝されるようなことではないと思うけれど? 」
普通に考えてこんな美少女に産まれ変わって、両親や周りからも愛されて、あの環境で大きく道を踏み外すことの方が不自然な気もするが……多分藍も色々な不安が表に出てきているタイミングなのだろう。
「良いんです。私がお礼を言いたくなっただけですから。……それに、麻衣さんとこうして出会わなければ、私はずっと記憶の戻らないまま小平藍としての一生を送らなければいけなかったかもしれない。……想像すると、とてく怖くなります……」
「そっか……そうだよね……」
今の私には前世の松島寛太としての記憶があるし、転生してからの小田嶋麻衣としての記憶がある。だが転生した当初は、転生する以前の小田嶋麻衣としての記憶がなかったことを思い出した。自分が何者なのか分からないままその人間を生きなければならない。その不安を藍はずっと抱えていたわけだ。
なんだかまた藍のことがとても愛おしく思えてきた。
「藍……」
「麻衣さん?あの……」
軽く髪を撫でたところで藍にストップをかけられた。
「麻衣さんって、元は男の人だったんですよね?それも30歳になっても女の人と付き合ったことのない冴えないおじさんだったんですよね?……キスしたことにすごく興奮してるとかじゃないですよね?」
「いやいやいや、そんなのないから!小田嶋麻衣になってから何年経ってると思ってるのよ!男だった時の感覚なんてとっくにないから!」
「ふーん、そうですか。でも最初WISHに入った時はちょっとドキドキしたりしなかったんですか?……他のメンバーがみんな麻衣さんのことを好き好き言ってきて嬉しかったのでは?」
「え?そりゃあ、嬉しいは嬉しいけど……別に女の子同士の普通のコミュニケーションじゃないの……かな?」
……何だか、藍の追求が予想外の方向に厳しくなってきたのだが……。
私の返答もいつの間にかトーンダウンしていた。
「へー、そうですか。普通のコミュニケーションの一環として私とキスまでしたってことですか?」
「いやいや、藍の場合は特別よ!自分の血を分けた姉妹というか、それ以上に濃い関係じゃない? 」
「本当ですか?じゃあ私以外のメンバーとはそういうことしたことないですよね、もちろん」
「そ、そんなの、当たり前じゃないのよ! 」
……ここがタクシーの車内だということも忘れて2人ではしゃいでしまったこと、運転手さんに正式に謝罪をしたいと思います。
0
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】いせてつ 〜TS転生令嬢レティシアの異世界鉄道開拓記〜
O.T.I
ファンタジー
レティシア=モーリスは転生者である。
しかし、前世の鉄道オタク(乗り鉄)の記憶を持っているのに、この世界には鉄道が無いと絶望していた。
…無いんだったら私が作る!
そう決意する彼女は如何にして異世界に鉄道を普及させるのか、その半生を綴る。
薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる