前世が特殊災害指定生物でしたが今世は平凡に生きたいです。

シア風

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今世 第二章 まずは何する?働こう。

就職、まかない

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「………た、ただいま戻って参りました。」

恥ずかしすぎて敬語になってしまっているが、最早気にすることもできなかった。メイド服。ロングスカートのため、今までの服よりも(足の)露出は少ないはずなのに、今までの服よりも恥ずかしい。なぜなのかはわからないが。

「おう、おかえり。どんな内容だ………」

「似合ってますよ!素敵です!」

グラドーはポカンとし、ハザリナはものすごく食い付いてくる。クリスタは顔を真っ赤にしてうつむく。ふと頭をポンと優しく叩かれ、

「今日から………頼んだ………。」

と店長に言われ、深呼吸して元気よく「はい、よろしくお願いします。」と言った。


グラドーがちょっと残念そうにしながら去っていくと、まずは定番の皿洗いから始まった。最初は楽しげにやっていたが、需要に供給が追い付かなくなった頃に大変な作業なんだということに気づいた。

(は、早い。店長の食事を作るスピードも、皿回収からの需要の速度も。ハザリナって凄かったんだ………。)

時間は瞬く間に過ぎ、お昼時になると、とたんに客足が消えた。あれ?と思って聞いてみると、忙しいのは朝と夜らしい。ハザリナとテーブル席で休憩していると、

「………お疲れ。初めてにしては出来てる。………まかない。」

と言いながらグラタンのようなものを出してきた。ハザリナはものすごく喜んでいるが、この店のなか以外では嗅いだことのない匂いにクリスタはこれが何なのか分からずにいた。

「………なんだろ?良い香りはするけど……。なんの匂い?」

店長がもう奥に行ってしまったのでハザリナに聞いてみると、ハザリナは意外そうな顔で答えた。後輩になってから口調も戻っている。

「え?グラタン……知らないの?この良い匂いはチーズの香りだよ。……人によっては苦手だけど。熱いから気をつけてね。」

と言われ、ふぅふぅと息を吹き掛けて一口。

「あっあっあつつつ」

少し火傷しかけながら(しなかった訳ではなく、無意識で治癒している)食べると、チーズの香りが口のなかに広がり、なんとも言えない味わいを醸し出している。そして、

「んむ?おおお!伸びてる!」

口とフォークの間を伸び続けるチーズに感動を覚えていた。熱々だが、手が止まらない味だった。ふと前を見るとハザリナがニヤニヤして見ていた。食べないのかと聞くと、

「いやぁ~売れるかもなぁとちょっと見てただけ。いつまでも同じだとマンネリ化しちゃうしなぁ。」

クリスタは寒気を感じたが、マンネリ化という言葉すら分からないが為、そのまま食事に没頭していた。ハザリナはある程度までずっと見ていたが、途中から食べ始めていた。
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