2 / 3
寿命
しおりを挟む
男の寿命は後半年と告げられた。男は重度のガンを患っていた。数年前に手術で摘出したものの再発し、ガンを発見した時には既に全身に転移している状態であった。本人の意思を尊重して抗がん剤などの治療はしないという意向となった。
それからというもの、男はとても生き生きとした余生を過ごしていた。明日死ぬかもしれない、という一見絶望的な状況は男からすれば自由ということでもあった。
男は、もうすっかりやめたパチンコとタバコをもう一度やりはじめた。
「もうすぐ死ぬのだからこれくらいやってもバチは当たるまい」
実際、それを咎める者もいなかった。男は天涯孤独であった。
そのうち男は、違法カジノにも手を出し、とうとう怪しい団体から少量の粉を週に一度もらうようになった。金もそれだけかかったが、あの世までは売人も追いかけては来ない。
そんな日々が過ぎ、とうとう宣告された日時が過ぎた。男の体には何の異常も起きなかった。医師は言う。
「ああ、これは、希に見る奇跡です。あんなに体中にあったガン細胞がこれっぽっちもない。あなたは本当に幸運の持ち主です。これからも末永くお元気で。」
男は数日後海の底で発見された。手に握られた遺言にはこう書かれていた。
「幸運は必ずしも本人に幸福をもたらすものではない」
それからというもの、男はとても生き生きとした余生を過ごしていた。明日死ぬかもしれない、という一見絶望的な状況は男からすれば自由ということでもあった。
男は、もうすっかりやめたパチンコとタバコをもう一度やりはじめた。
「もうすぐ死ぬのだからこれくらいやってもバチは当たるまい」
実際、それを咎める者もいなかった。男は天涯孤独であった。
そのうち男は、違法カジノにも手を出し、とうとう怪しい団体から少量の粉を週に一度もらうようになった。金もそれだけかかったが、あの世までは売人も追いかけては来ない。
そんな日々が過ぎ、とうとう宣告された日時が過ぎた。男の体には何の異常も起きなかった。医師は言う。
「ああ、これは、希に見る奇跡です。あんなに体中にあったガン細胞がこれっぽっちもない。あなたは本当に幸運の持ち主です。これからも末永くお元気で。」
男は数日後海の底で発見された。手に握られた遺言にはこう書かれていた。
「幸運は必ずしも本人に幸福をもたらすものではない」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる