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chapter.1
15
しおりを挟む「お腹が苦しいです」
「たくさん食べましたからね」
「美味しくて。祝い子さまはお料理の天才ですわ」
「ええ。本当に」
食事を終えてお皿を洗いながら話す母と娘。
身体が弱くあまり多くは動けず食の細かった娘が、今日はたくさん歩いて食事も美味しそうにパクパクと食べていた。
母親からすればその姿を見れたことが何よりの喜び。
「調子に乗って食べ過ぎてしまった」
「父上がたくさん召し上がる姿を見たのは久しぶりです」
「暫く寝込んでいて食欲も落ちていたが、聖印が刻まれてから身体が軽く調子もいい。まるで若返ったかのようだ」
「年齢は変わっておりませんよ」
そう話すのは初老の男性と青年。
焚き火を魔法で消しながら会話をして笑う。
青年も身体が軽いとは感じていて、聖印が刻まれるまで普通だと思っていた身体は実は重かったのだと思うほど。
「祝い子さま、変わります」
『大丈夫。自分で出来る』
「食事をご馳走になったお礼をさせてください」
『お礼?……じゃあお願いします』
「はい」
乾燥させたヘチマのような植物を使って大きな鍋を洗っていた子供に言って腕捲りをした少年が交換する。
「改めて、美味しい食事をありがとうございました」
『ううん。私もありがとう』
「私はお礼を言われるようなことをしておりませんが」
『みんなが美味しいって喜んでくれて嬉しかった』
少年がお礼を伝えると子供もそう返して笑う。
言葉通り嬉しそうに。
その愛らしい笑みに少年は自分の頬が熱くなるのを感じる。
【お前の妹と同じ十の歳の娘だぞ?】
「わ、分かっているのですが」
少年にも理由は分からない。
今まで妹と同い年の子供を見たところで何を思ったこともなかったけれど、何故か祝い子のことは意識してしまう。
意識してしまうというだけのまだ淡い感情ではあるけれど。
『十歳だと駄目?』
「え?」
【なに?】
少年の手がピタリと止まって、天虎が魔法で出していたお湯もチョロチョロに変わる。
【……好きなのか?この少年が】
『うん』
大きく頷いた祝い子に少年の顔は一瞬で真っ赤になり、天虎も動揺してお湯をバシャーと出す。
『お兄さんもみんなも私を嫌がらないでくれたから』
【うん?】
『ヒトはまだ怖いけど、みんなは優しいから好き』
「それは」
嫌いか好きかの好意。
落ち込む少年と尻尾をユラユラ揺らす天虎。
近くに居て会話が聞こえていた初老の男性や青年は明暗を分けた少年と天虎の姿に苦笑する。
『十歳だとイヤ?』
「イヤ?」
『仲良くなれない?』
十歳だと駄目かと聞いたのはそれかと。
妹と同じ十歳だと駄目(仲良くなれない)かという意味だったのだと理解した。
「イヤなど思うはずがありません。祝い子さまが私どもと仲良くなりたいと望んでくださるのなら嬉しいです」
『本当に?』
「はい。神に誓って」
こちらから近付き過ぎると距離をとるから、まだヒトへの恐怖心が完全に拭えた訳ではないことは分かっている。
それでも歩み寄ろうと努力してることは伝わるし、その最初の相手として自分たち一族を選んでくれたことが嬉しい。
それが少年の本心。
『ありがとう』
手元をもじもじしつつ照れくさそうに微笑む子供。
少年も子供のその姿を見て嬉しそうに微笑んだ。
・
・
・
片付けを終えて一族が帰る時間。
『あの……これ』
子供が両腕で抱えていたのは瓶。
怖々ながら少女の前に行って声をかける。
「これは先ほどお茶の時にいただいたレモンでは」
『うん。はちみつレモン』
黄金色の美しいアベイユの蜜に漬けたレモン。
お茶の時に出したのは小分けした瓶だったけれど、いま子供が抱えているのは大きな密封瓶。
『はちみつレモンは美容や健康に効果がある食べ物なの。免疫力が向上して風邪の予防にもなるし、喉が痛い時も粘膜を保護してくれる。寒くなるからこれが良いかなって』
目は合わせないものの懸命に説明する子供。
『えっと……これ、あげる』
「え?私にくださるのですか?」
『髪飾りのお礼。このくらいしか出来なくてごめんね』
返せる物が何もない子供なりに考えた精一杯のお礼。
聖印が刻まれて正常な身体になったとは言え、今まで病弱だった少女の体力までがついた訳じゃない。
だからじきに来る寒い冬の間に風邪を引いてしまわないよう、これなら少しは役に立つんじゃないかと思ってのこと。
「とっても嬉しいです。でも祝い子さまにこそ必要では」
冬にどちらが風邪を引きやすいかと言えば森で暮らす子供。
暖かい屋敷の中で暮らしている少女よりも遥かに。
『まだ一瓶あるから大丈夫。お酒を呑む人には二日酔いを予防する効果があるし、新陳代謝を促進されてダイエットや美肌効果も期待できるから、みんなでお茶やお料理に使って』
はちみつやレモンには様々な効果があるから、お酒を呑む大人たちはもちろん美容を気にする青年の妻にもいい。
少女だけでなく家族みんなで使ってくれたら。
優しくしてくれた一族へのお礼でもある。
『私が知ってるはちみつレモンの保存期間は半年くらいだったけど、アベイユの蜜に漬けたこれは何十年も持つんだって。蜜やレモンを集めてくれた天虎さんや光さんもあげて良いって言ってくれたから、髪飾りのお礼に受け取って欲しい』
またとてつもないお礼を。
一族はそう思ったものの、子供の『お礼をしたい』という気持ちは充分に伝わったから口を挟まず見守る。
「では頂戴いたします。私たちの身体を気遣ってくださってありがとう存じます。祝い子さまはお優しい方ですね」
『み、みんなの方が優しいよ』
ほんのり赤い顔をした子供と瓶を受け取る少女。
少女の隣で重そうな瓶を支えた少年も、様子を伺っていた一族も、愛らしい二人のやり取りに和まされた。
【それを口にするのは屋敷の者だけにしておけ】
聞こえてきた天虎の声。
【娘が普通の檸檬だと思っているその実は、イグニス山の大樹が大精霊の聖力を受けて育ち精霊の実となったものだ】
それを聞いた一族は少女が受け取った瓶をパッと見る。
「どうなさったのですか?」
少女と子供には聞こえないようしたらしく、驚いている一族の反応を見た二人はきょとん。
【アベイユの蜜と精霊の実を使ったそれを食べれば体力や魔力が回復するというだけでなく、軽傷の切り傷や火傷くらいなら塗るだけでたちどころに消える。本来精霊の実に傷を治す効果はないはずだが、祝い子の能力が関係しているのだろう】
精霊の実は体力と魔力を回復する効果があるけれど、傷を治してくれる回復のような効果はない。
そこは祝い子の子供が作った物だからとしか思えない。
【娘はそれを知らず料理や茶に入れて使っている。体力の少ない幼子はもちろんお前たち一族にとっても身体にいいものであることは間違いないから許可をしたが、お前たち大人は知らず他人に食べさせて効果に疑問を持たれては面倒なことにもなり兼ねないだろう。使うのは自分たちだけにしておけ】
その話を聞いて子供たちには聞こえないようにした理由を理解した一族は頷きで答える。
「素晴らしいお礼を頂戴してしまったと思ってな」
「頂戴しては駄目でしたか?」
「いや。祝い子さまの真心のこもった物なのだからありがたく頂戴して、私たち家族で毎日少しずつ頂くとしよう」
「はい」
天虎と念話で会話したことは話さずごまかした初老の男性に少女はホッとして大きく頷いた。
【聞き忘れていた。迎えは森の外で待っているのか?】
「帰宅時間が不明でしたので一旦屋敷に戻らせました。森の中は通信が不安定ですので出てから呼ぶ予定です」
天虎の湖に来る時はいつもそう。
今日この湖に来る時は魔物に襲われない安全な近道を天虎が開けてくれたから半日程で来れたけれど、本来は森の出入口から天虎の湖まで少なくとも一晩野営が必要な距離がある。
帰りは普段通りの道を帰ることになるから野営に必要な物をアイテムボックスやアイテムバッグに仕舞って来た。
【そうか。では屋敷まで送ってやろう】
そう天虎が軽く言うと地面に大きな魔法陣が広がる。
驚く一族を他所に天虎は子供を魔法で浮かせ背中に乗せた。
「森の出入口ではなく屋敷にですか?」
【ああ。公爵家なら庭くらいあるだろう?】
「ございますが、そのようなことが出来るのですか?」
【私を誰だと思っている。知ろうと思えばお前たちの屋敷の場所を知ることも一瞬で出向くことも可能だ】
知ろうとしなければ知らないまま。
この世界の全てを把握することも出来るけどしないだけ。
まさしく神の所業。
『私も行くの?』
【安心しろ。私とお前は一族にしか見えないよう消す】
『そうなんだ。じゃあ良かった』
一族はいいけど他の人には見られたくない。
誰かに見られて両親の耳に入るのが怖いから。
物語を読んだ事を思い出しても自分を捨てた家族は怖い。
「屋敷の傍までにしていただいた方がいいのでは」
「そうだな。庭に突然現れては警備がどうやってと疑う」
そう話す青年と初老の男性。
公爵家の屋敷には昼夜問わず警備や門番が立っているから、庭園に直接送って貰うと疑問に思われてしまう。
【前回来た時に私と会ったことは話していないのか】
「隠しようのない家族と、普段私ども家族と行動を共にしている従者と、父上の治療にあたっていた屋敷の随行医には話しましたが、それ以外の者には何ひとつ話しておりません」
神の天虎と会ったなど気軽に話していいことではない。
あの日天虎と会った青年も少年も騎士たちも、説明が必要な人物以外には話していない。
【彼奴の子孫だけあって口は固いようだな。それならお前たちが困らぬようにしてやろう】
背中に乗せていた子供を再び魔法で浮かせた天虎の姿が一瞬でヒトの姿形に変わり子供を腕に抱えたのを見て、一族は驚きのあまり声が出せずポカンとする。
【これに乗れ。屋敷の近くまでは魔法で、そこから先はこれを走らせ屋敷の前まで送ってやろう】
人型の天虎が指を鳴らすと一瞬で現れた大きな馬車。
天虎カラーの白銀に金の装飾が施された立派なもの。
『わあ凄い。大きくて綺麗な馬車だね』
【ヒトの子の乗り物を真似たものを魔法で作ってみた。お前も欲しいなら幾らでも作ってやるぞ?】
『私は天虎さんの背中がいい』
【そうか。やはり私の背中の方がいいか】
子供と人型の天虎の仲睦まじい姿。
人型になった天虎の見た目がまだ二十そこそこの若い青年に見えるために、親子というよりも兄妹。
【乗らないのか?】
「い、いえ。驚きのあまり動けませんでした」
ヒトの姿にもなれることは食事の際に聞いていたけれど、一瞬にして容姿端麗な青年の姿に変わったことも、一瞬にして立派な馬車を作ったことも、到底ヒトの為せる技ではない。
一族は改めて天虎が神なのだと思わされた。
「皇族の馬車よりも立派ですね」
「この世で最も安全で立派な馬車だと思うよ」
驚きながらも乗る少女に手を貸す青年は苦笑。
皇族が使う馬車も頑丈で煌びやかな造りをした代物だけれど、神の天虎が魔法で作ったこの大きくがっしりした馬車はそれとは比べ物にならないくらい最上級の代物。
何が飛んでこようとこの馬車は貫けないだろう。
「これは馬車の概念が変わる。広さも椅子の柔らかさも」
「椅子のクッションには綿花が使われているようですね」
「細部にまで天虎さまのお心遣いを感じる」
家族や執事や従者が乗ってもまだ広々としているし、椅子には質の高い綿花のクッションが敷かれているし、一般的な馬車のように長時間乗ってもお尻が痛くなることはないだろう。
「祝い子さまはお乗りにならないのですか?」
最後に騎士たちが残って聞くと子供は首を横に振る。
【娘は私の隣に座らせる。気にせずお前たちも乗れ】
「ではお言葉に甘えて」
「「ありがとう存じます」」
敬礼して騎士たちも馬車に乗ると天虎は魔法で扉を閉めて、子供を抱いたまま御者台に乗った。
【では出発する】
「はい」
念話で届いた声に返事をすると馬車の外が眩しくなる。
魔法陣から放たれた光だろうと思っている間にもその光は消えて、外の景色が一族の誰もがよく知る景色に変わった。
「これは……屋敷の傍の道だな」
「本当に一瞬で屋敷まで」
驚く初老の男性と執事。
少年と少女も同じく驚き窓を開けて道の先を見ると、既にそこには自分たちが暮らしている屋敷が見えていた。
「ポータルのように酔う暇もありませんでしたね」
そう話す少女に少年は頷く。
「ヒトが使うポータルとは違うのかも知れない。ポータルはこんなに一瞬で着かないし、身体に圧迫感もなかった」
魔法陣(国)から魔法陣(国)に移動出来るポータル。
使うには国の許可が必要だし高い使用料もかかるけれど、遠い場所でもすぐに到着できる便利なもの。
ただ、到着までの数分は身体に重力がかかるような圧迫感があるし、人によっては魔力にあてられ酔う。
でも天虎が使った魔法は本当に一瞬。
圧迫感どころか魔力を感じさせることもなく到着した。
同じ魔法でも神の天虎が使ったから性能が違うという可能性もあるけれど、少年には別の魔法のように感じた。
そうこう話している間にも屋敷の門前に到着。
初老の男性が馬車の窓を開け門番に声をかける。
立派な馬車に驚いた表情をしていた門番たちは初老の男性を見るとすぐに大きな門を開いた。
そのまま庭園を通り屋敷の前に着くと馬車の扉が開く。
閉めた時と同じように天虎が魔法で開けてくれたんだろう扉から一族は次々と馬車を降りた。
「おや?お休みになられたのですか」
「初めてヒトと交流して気が張っていたのだろう」
御者台で天虎に抱きついたまま眠っている子供。
すやすやと愛らしく眠っている子供に気付いた初老の男性に、天虎は念話ではなく声に出して言葉を返す。
「よろしければ屋敷のベッドをお使いください」
「辞めておこう。娘の姿はお前たちしか見えていない。本人が望んだ事でも存在を消し続けるのは私自身が好まない」
一族には子供の姿が見えているけれど他の人は見えない。
本人が見られたくないから仕方がないけれど、天虎としては子供の存在を消す事は気分のいいものではなかった。
「ヒトの子ではない神の私や妖精や精霊ではヒトらしさを教えるのは難しい。だから娘が自分もヒトだと忘れないようヒトの子とも交流させたいと考えているが、お前たちにもまだ恐怖心のある今はまだその時ではないのだろう」
天虎にとって初めての子育て。
それどころかヒトの子に関わることもせず長い長い時間を独りで過ごしてきたのだから、分からないことばかり。
「子育ては焦ってはなりません。まずは私たちと交流を重ね慣れていただいてから、無理のないよう徐々に外へと交流を広げていくことが祝い子さまの心身にとってよろしいかと」
そう話したのは青年の妻。
子育てに関しては二人の子供を育てている先輩。
「そうだな。私が焦り過ぎたようだ。だがお前たちに会わせたことは少なくとも間違いではなかった。お前たちに出会ったからこそ物語を思い出し、家族に呪い子と疎まれた自分が他人を不幸にするような存在ではないと思い出せたのだから」
祝い子の頭をそっと撫でる天虎。
本人がどう思っているのかは分からないけれど、その姿はまさしく父性に溢れた父親。
「天虎さま。恐れながら、祝い子さまのお名前を教えてくださいませんか?次に会う時は名前でお呼びできるように」
「名前?ない」
『え!?』
少女に答えたそれに一族は驚く。
「いけません!名前は大切なものですわ!」
「名前は両親が子供へ贈る初めての贈り物なのです!」
詰め寄る少女と青年の妻。
相手が天虎だと忘れているのか、そんな二人を青年や少年が慌てて止める。
「そ、そう言えばそうだな。名前を持つヒトの子としか会ったことがないから自分が名付けるなど考えもしなかった」
ヒトなら子供の誕生と名付けはセットでも、神の天虎には思いつかなかったこと。
「名は体を表すと申します。祝い子さまの親は天虎さまですから、娘の幸せを願い素敵な名前をつけてあげてください」
「ああ。充分に考えて名付けよう」
天虎の返事を聞いてホッとした少女と青年の妻。
別の意味でホッとした一族たち。
「名前で思い出したが、お前たちの光の妖精と闇の精霊にも名を与えるといい。既に闇の精霊は形を成しているが、光の精霊も名を貰うことで形を成すことができる」
「お兄さまの精霊さまのように鳥になるのですか?」
「何になるかは光の妖精次第だ。その闇の精霊は自由を求めて空を羽ばたける鳥の姿となった」
少女の肩に乗っている光の妖精は森で見た他の妖精と同じ光の玉だけれど、名を貰うことで姿が変わる。
「君は自由を求めたのに私と居て良いのかい?誰かの傍に居るのではなく空を飛びたいのではないか?」
天虎の話を聞いて少年が聞くと、闇の精霊は嘴で髪を挟んでツンツンと引っ張る。
「どうした、急に」
「怒ったようだ」
「え?」
「一緒に居ると答えたのにまた同じことを聞いたから怒ったのだろう。言ったように妖精も精霊も自分が気に入った者にしか力を貸さない。お前たちは妖精と精霊に選ばれたのだ」
少年は苦笑して闇の精霊に「ごめん」と謝る。
その謝罪で闇の精霊も許したらしく美しい声で鳴いた。
「姿を成すだけでなく意思の疎通も出来るようになるのと、主人の成長に合わせて共に成長するようになる」
「共に成長を」
「ああ。能力が成長するのはもちろんだが、主人の心が醜くなれば妖精や精霊も性悪になるから気をつけることだ」
「き、気をつけます」
ニヤリと笑った天虎に少女はビクッとして答える。
絶対に悪い心の持ち主にはならないようにしようと誓って。
「少年には話したが、改めて話しておこう。幼子の光の妖精は数百年、少年の闇の精霊は数千年の時を生きている格の高い精霊だ。ヒトの子が妖精姫と呼び神の子と称える王女が連れた三匹の幼い妖精とは比べ物にならないほど能力が高い」
「隣国の妖精姫をご存知だったのですか」
まさか天虎の口から妖精姫の名前が出るとは思わず初老の男性は驚く。
「遊びに出かけていた妖精から聞いた。それだけで神の子と持て囃すとは、ヒトの子とは容易いと思っただけだが」
天虎はそう答えて鼻で笑う。
ただくだらないとそれだけで興味もない。
「改めてお前たちにも話したのは忠告を兼ねて。主人となった者が能力の高い妖精や精霊の力の使い方を誤れば脅威となる。お前たちヒトの子は妖精から気に入られたというだけで凄い者のように賞賛するが、妖精や精霊から力を借りるということはそういう危険な側面もあるのだと心に刻んでおけ」
妖精から気に入られただけで称えるヒトの子は愚か。
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「幼子と少年。お前たちの心魂は正しく美しい。だからこそ光の妖精や闇の精霊はお前たちを気に入り、共に居て祝福を与えることを選んだ。なぜ自分たちが選ばれたのかを忘れず、悪に染まることなく健やかに生きてくれることを願う」
「はい。正しく生きると誓います」
少年は敬礼で、少女はスカートを掴み頭を下げて誓った。
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