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chapter.4
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しおりを挟む招待された貴族が入れ代わり来て今日の主役に祝いの言葉をかけ従僕に贈り物を渡すという状況が続く中、夫人は笑顔を浮かべつつも内心ではどうなっているのかと疑問に思う。
今日は顔を隠さず堂々と人前に出ているというだけでなく、頭を下げ感謝を伝えるしかできない弟妹の代理で感謝を伝えることもしているのに、なぜなのか全く騒ぎにならない。
中には魅了体質にかからない者も居るけれど、これほどの数が居れば誰かしらがかかるはずなのに。
思っていたのと違う。
魅了されて行動に出る者が居てくれなくては予定が狂う。
これでは何のために苦労をして準備をしてきたのか。
当日まで気付かれないよう内密に事を進めたというのに。
「ユハナ公。私たちからも二人に贈り物をしても?」
「ベランジェ公」
先にユハナ公たちの前に姿を見せたのはベランジェ公。
ユハナ公と同じ三大公爵の一人とあって、他の貴族たちは誰に言われるまでもなく下がり距離を置く。
「リーサとセリノの祝いに遠くから足を運んでくれたことに感謝する。ルイ卿とアイナ嬢とミレーラ嬢も」
「古くから付き合いのあるユハナ公のご子息とご令嬢の誕生日ですからね。何を置いても駆けつけますよ」
本当は毎年双子の誕生日パーティにも呼ばれているけれど、今回あえて『ユハナ公の子息と令嬢だから』という言葉を使ったのは、他でもないリーサとセリノのため。
国の防衛を担うソレイユとユハナとベランジェに親交があることは周知されていても、嫡男以外の二男や長女が公爵たちから可愛がられていると思われては危険だから。
社交界デビューするまでは親しい者だけを呼んで祝う小規模のパーティしか行わない理由はそれもある。
特に三大公爵ともなると親交があるという情報が誘拐されて人質にとられる危険性に繋がるという他にも、今後デビューする際に利用目的で二人と親しくなろうとする者が現れるという足枷にもなる可能性があるのだから。
だからいつも直接声をかけて渡す贈り物も従僕を通して。
ルイとアイナとミレーラも言葉は発さず、胸に手をあてたりドレスを摘んで膝を折ったりの姿勢でユハナ公とベランジェ公の会話を聞き、従僕に贈り物だけを渡した。
去年までは贈り物を直接渡してくれて頭も撫でてくれていたベランジェ公とルイや、ショーで楽しませてくれていたアイナとミレーラが他の招待客のように従僕に渡したのを見て、リーサとセリノは顔を見合わせる。
今回のパーティは初めて会う人ばかりだから頭を下げて感謝を伝えることしかしてはいけないと母から教わっていたものの、知り合いのベランジェ公たちも駄目なのかと。
これならいつものパーティの方が良かった。
危ないからと自由に歩けないし、話もできないのだから。
つまらないな、と、二人は小さく溜息をついた。
そんな二人の背中にそっと手を添えるライノ。
二人の気持ちはよく分かる。
いつも通りのパーティなら今頃は親交のある人々から囲まれて楽しい時間を過ごせていたはずなのに、今回は夫人の企みでデビュー前に多くの招待客を招いたせいで幼い二人が不自由を強いられている。
「親しい人とは後で話せるよう機会を作るから今は我慢しなさい。他の貴族も二人の祝いに来てくれたのだから」
人が入れ替わるタイミングで身を屈めたライノはリーサとセリノにそれだけ伝える。
二人の今後のためにも今は何事もなくパーティが終わることだけを考えないと。
「どうだった?」
「ユハナ公やライノは上手く取り繕っていましたけど、リーサとセリノはやはり少し可哀想でしたね。私たちを見て嬉しそうにしていたのに声もかけられず胸が痛みました」
光の一族や天虎たちが居る壁際に戻ったベランジェ公はミケーレにそう説明する。
「まだ七歳になったばかりの幼子が椅子に座ったまま大人しくしていなければならないのは退屈だろう」
「ええ」
せっかくの誕生日だというのに、社交デビュー前では招待客と会話をすることも両親から離れて歩くことも出来ない。
貴族の慣習は夫人も知っているのだからリーサとセリノのことを思えば小規模のパーティに留めておくべきだった。
「私たちも渡しに行こう。この状況が長引く方が可哀想だ」
「そうですね」
招待客が贈り物を渡し終われば二人も休憩できる。
今回は早く渡し終えた方がいいと判断したミケーレは、グラードたちに声をかけた。
「ブランさま、私どもは一度離れます」
「ああ。行ってこい」
壁役が減るから先に天虎に声をかけたヴァルフレード。
人の姿が見え易くなることでまたブランシュが怖くなることを心配して。
『祝い子さま、すぐに戻りますので』
『うん。心配してくれてありがとう』
ブランシュもヴァルフレードが自分を心配して言ってくれたことは分かっていたから大きく頷いて答えた。
光の一族が離れるとベランジェ公たちが天虎に近付く。
「少なくともこの中にブランシュの両親は居ない」
『え?』
「一通り記憶を確認したが居なかった。安心しろ」
『そ、そっか。良かった』
この人数の記憶を?
ベランジェ公はそう思ったものの、ブランシュの表情から強ばりが消えたのを見て余計な言葉はかけなかった。
「みんなが贈り物を渡し終えたらリーサとセリノも食事が出来るようになるから、そのタイミングでブランシュが作った贈り物のケーキや菓子が運ばれて来ることになってる」
『そうなんだ。二人が喜んでくれるといいな』
「絶対に喜ぶ。ブランシュが作ったものは美味いからな」
『あ、ありがとう』
ルイから褒められてもじもじするブランシュ。
大好きな料理で褒められることが何よりも嬉しいブランシュの表情や仕草がなんとも愛らしい。
『ああ!なんて愛らしいお人形さんなのかしら!』
『無表情ながら美しい神との対比がたまりませんわ!』
『姉さん!』
愛おしさが溢れ天虎に抱かれているブランシュを左右からガッと抱きしめるアイナとミレーラを慌てて止めるルイ。
最も怯える相手と言える両親が居ないことを知り少しは安心できたようで、漸く念話で聞こえてきたブランシュの笑い声に安堵した天虎とベランジェ公は苦笑した。
招待客が多いとあって長かった挨拶と贈り物の時間も終わり、リーサとセリノとライノはホッと一息つく。
「二人とも長い時間よく頑張ったね。偉かった」
ライノから褒められた二人は嬉しそうに笑う。
「大変だっただろう?後はゆっくり食事を楽しむといい」
「はい」
「ありがとう存じます」
ユハナ公としても様々な意味で何も起きずに済んで良かったと胸を撫で下ろしていた。
これだけの人が居てもライノの魅了にかかる者が居ないのは、花祭の時のように天虎神がまた精霊を呼んで力を貸してくれたのだろうと早い段階で気付いてはいたけれど。
ユハナ公や双子やライノと反対に浮かない表情の夫人。
招待客の中に両親と来た若い令嬢も居てライノを見ていることはあったけれど、それは単純にライノの容姿の良さに見惚れていただけで、魅了されて我を忘れ抱きついたり愛を語りだしたりするようなものではなかった。
どうして。
私がユハナ公と成婚する前から原因不明の魅了体質に悩まされていたのに、急に体質が変わったとでも言うの?
疑問に思ってチラリとライノを見る夫人。
予定通り騒ぎが起きてくれなければ貴族たちに私が公爵夫人に相応しい人物だというところを見せることも、ライノを慰めてあげることも出来ないのに。
一人やきもきする夫人を他所にパーティホールの扉が開き、リーサとセリノの誕生日を祝うケーキが運ばれてくる。
「わあ。大きなケーキ」
「でしょう?帝都の有名なパティシエに頼んだのよ?」
「ありがとう、お母さま」
従僕たちがカートに載せて運んできた背の高いケーキ。
これでもかと華やかに飾りつけられたそれへ真っ先に目が行ったリーサとセリノは大きさに喜ぶ。
「あれ?もう一つケーキがある」
「二つも頼んでくださったのですか?」
「いいえ。注文したのは一つだけよ」
背の高いケーキの後にも二段の白いケーキが運ばれてきたことに気付いた二人は夫人に聞いて、注文した覚えのない夫人は少し首を傾げる。
「ブランシュだよ。ケーキとお菓子を作ってくれた」
「恩人さまも来てくださっているのですか!?」
「どちらにおられるのですか!?」
天虎とブランシュは挨拶や贈り物を渡しに来なかったから来れなかったのかと残念に思っていた二人は、興奮気味に声をあげてライノを見る。
「恩人さま?」
「言っただろう?今回は私たちの恩人を招待していると」
そう言えば。
ユハナ公から言われて思い出した夫人。
今日の準備に慌ただしくしていてすっかり忘れていた。
「こちらへは来られました?」
「いや。お二人は人前に出ることを好まない。いつも通りのパーティだと思っていたから招待したのだがな」
双子には聞こえないよう夫人に皮肉を呟くユハナ公。
知らないとはいえ天虎神の怒りを買うような真似をされては皮肉の一つも言いたくなる。
今こうしてパーティを続けられていることが奇跡だ。
「父上。ケーキの蝋燭に火が灯ったようですよ」
「ああ。行こう」
ケーキの蝋燭を消すのは誕生日の主役。
この時は二人も貴族たちの中に入って行くことになる。
立ち上がったユハナ公や夫人に続いて双子とライノもケーキのところへ向かった。
「「あ」」
ケーキやお菓子のところに行ったリーサとセリノはソレイユ公やベランジェ公たちに目が行き、その中にブランシュを抱いている天虎の姿を見つける。
本当に来てくれていたと顔を見合わせる二人。
行ってあの時の御礼を伝えたいけれど、夫人から家族や使用人以外と話さないよう言われているから行けない。
「さあ、蝋燭を消しなさい」
「「はい」」
ユハナ公から背中に手を添えられた二人は行きたいのを我慢して背の高いケーキに灯っている蝋燭の火を消した。
『おめでとうございます』
双子が火を消すと招待客は一斉に拍手する。
小さな身体で届く低い場所しか火を灯していないけれど、そっくりな顔でふーっと吹いて消す姿は愛らしかった。
「私がとってあげよう。どちらがいい?」
「ありがとうございます。こちらのケーキを」
「私もこちらを」
ライノが聞いて双子が選んだのはブランシュのケーキ。
立派な赤い果物が並んだ白いケーキの真ん中に愛らしい双子の姿の人形が置かれていて、プレートにはリーサとセリノの名前と誕生日おめでとうの文字も書かれている。
「初めて見るケーキですね。真っ白で綺麗だわ」
「ああ。赤い果物は異国のものを使っているのだろうか」
「双子のお人形も可愛らしいですわ」
「子供たちには嬉しいだろうな」
そんな会話を交わす貴族たち。
背の高いケーキは華やかで立派だけれどあくまで見た目を重視して作られたものと知っているだけに、子供が喜ぶような可愛らしい人形や名前が書かれたプレートが乗っているケーキの方を選んだ双子の気持ちは理解できた。
それを不服に思うのは夫人。
目立つよう豪華なケーキを選んでわざわざ帝都のパティシエに注文したのに、双子が選んだのは二段の小さなケーキの方だったのだから。
「リーサとセリノは子供だから気を使わず好きなケーキを食べていいのよ?恩人さまには私が御礼をしておくから」
恩人さま?
夫人が双子に言ったそれが聞こえた人々は顔を見合わせる。
ユハナ公爵家の恩人ということか?と。
「気を遣う?私は美味しそうなケーキを選びました」
「私も食べたい方を選びました」
食べたいケーキがブランシュの方だっただけ。
恩人が作ってくれたから選んだ訳ではなかった二人は夫人に大きく首を傾げる。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます、お兄さま」
「ありがとうございます」
ブランシュのケーキを従僕に切って貰い取り分けた皿を二人に渡しながら堪えきれずフッと笑うライノ。
自分が注文したケーキを選んで貰えなかったことが気に食わなかったのかと。
「恩人さまは聖者と聖女と仰いましたわね。足を運んでくださっているなら是非私からも御礼差し上げたいですわ」
数少ない聖者や聖女が居ると聞き招待客は騒がしくなる。
しかもユハナ公爵家から恩人と言われるような聖者や聖女とあらば気にならないはずもない。
そちらで騒ぎにするのかと眉を顰めるライノ。
ユハナ公も貴族たちの前でなんということを言ってくれたのかとこめかみを押さえる。
騒がしくなった貴族たちの様子を見て自然と天虎とブランシュを見たリーサとセリノ。
二人が同時に同じ方を向いたことを見逃さなかった夫人はその視線の先を見る。
「ああ。ソレイユ公やベランジェ公の恩人さまでもあるのでしたね。一緒に足を運んでくださいましたの?」
「マルタ!」
ミケーレやベランジェ公のことまで話した夫人にさすがに黙っておけずユハナ公は声を荒げる。
これ以上騒ぎが大きくならないようどうこの場を収めるかと考えている間にも。
三大公のユハナとソレイユとベランジェの恩人。
それを聞いた貴族たちの目はミケーレやベランジェ公たちと居る見知らぬ二人に向かう。
見たことのない二人がその聖者と聖女だと気付くのも当然のことだった。
「もういい。この状況では隠しようがないだろう」
そう口を開いた天虎。
ユハナの少年の体質を利用するつもりが騒ぎにならなかったからと私たちを利用するとは。
「私たちに何の用だ」
二人を隠していた光の一族やベランジェ公たちが横に移動すると、夫人の目にも天虎とブランシュの姿が見えた。
「…………」
真っ白な髪と黄金色の虹彩をした背の高い逞しい青年と、真っ白の長い髪と真っ白の肌と黄金色の虹彩をした少女。
まるで精巧に作られた人形のように美しい容姿の二人を見て夫人は言葉を失う。
「自分が出てくるよう仕向けておいて黙っているとはどういうことだ?私たちを見世物にするために呼んだのか?」
唖然としている夫人を天虎は鼻で笑う。
悪巧みをしていようと私やブランシュを利用しようとしなければ何も言うつもりはなかったが、そちらが出てくるよう仕向けたのだから応えてやろう。
「私は恩人に御礼を」
「お前の夫やユハナの少年には礼は不要と答えたが、どのような礼をしてくれるんだ?金なら要らないぞ?」
天虎の口調や態度は本来なら公爵夫人に対するものとして不適切ではあるけれど、招待客たちは本能的に感じていた。
怒らせていい相手ではないことを。
少しでも歯向かえば自分の首が落ちる恐怖すら感じる。
「まあいい。ユハナの少年の弟妹、体調はどうだ?」
「あっ、はい!もう元通り元気にしております!」
「お二人の治療のお蔭です!ありがとうございました!」
「そうか。元気になったのならば何よりだ」
「「ありがとうございます!」」
年に一度の記念日に母親が詰められる姿を見せては双子が可哀想かと思った天虎は話題を変え二人に問いかけ、ブランシュも二人のその元気な返事にニコニコ笑う。
その瞬間に今まで重かった空気が不思議と軽くなった気がしてみんなが安堵する。
「お姉さま、ケーキやお菓子をありがとうございます」
『どういたしまして』
ゆっくり口を動かして答えたブランシュ。
『お誕生日おめでとう』
「「ありがとうございます!」」
ニコッと笑ったブランシュに二人も笑顔になる。
本当は直接伝えたかったのに今まで我慢していた二人は漸く言えたことに満足した。
「背の高いケーキは足を運んでくれた招待客へ」
「承知いたしました」
「みなさまお騒がせいたしました。お料理や飲みものもご用意してございますので、ごゆっくりご歓談ください」
ユハナ公が場の空気を変えるために手を叩き従僕に伝えると、ライノも招待客たちに綺麗なボウアンドスクレープで挨拶をしながら伝える。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
弟妹にはユハナ公と行くよう話したライノは小走りに天虎たちのところに来ると頭を下げる。
「いつから私と娘は聖者や聖女になったんだ?」
「夫人や弟妹には本当のことを言えませんので」
だから父上と話して聖者と聖女ということにした。
私たち家族や屋敷の使用人や領民を治療してくれた恩人の聖者や聖女だと。
「しかし夫人は人前でよく言ったな。私やソレイユ公の恩人でもあることを。三大公爵家だけが知ることを容易く他者へ話すとは私たちへの宣戦布告と受け取ればいいのか?」
そう言ったのはベランジェ公。
三大公爵家の間でだけ交わされる話は機密情報。
それを漏洩した夫人は本来ならば許されない。
「現時点では嫡男でしかない私には謝罪する他ありません。父上もこのままにするつもりではないと思いますが」
夫人の処分を決めるのは当主のユハナ公。
代々三大公爵家では互いの情報を口外することを禁じる契約を結んでいて夫人もそれを知りながら破ったのだから、今回ばかりは何の処分もせず終わりにはしないだろう。
「そんなに深刻な話か?能力を話した訳でもないのに」
「内容の大小ではなく話す行為そのものが問題なのです。筆頭公爵家の私どもは能力も含む互いの情報を共有してますが、信用できなくなれば共有することができなくなりますので」
「ああ。それはそうか」
ヒトの子は私のように見ても嘘か誠か分からないのだった。
目には見えない信用で成り立っている関係性が崩れかねない愚行だったから珍しく憤りを感じているのだろう。
「ひとまず今はこのパーティがこれ以上何も起きることなく終わるよう願おう。精霊に力を借りて体質は打ち消されているようだが、ライノも改めて気を付けるようにな」
「はい。では一旦失礼します。後ほど」
ミケーレに軽く背中を叩かれたライノは頭を下げると再びユハナ公たちのところへ戻って行った。
「慌ただしいことだ」
「招待客が普段から親交のある者だけではないですから、当主のユハナ公はあの場を離れることができません。結果として何か起きれば嫡男のライノが慌ただしくすることに」
一人で弟妹の世話をしたり謝りに来たりと慌ただしいライノを見て言った天虎にグラードが説明する。
第一夫人のソフィが存命なら役割を分担できたけれど。
『ライノお兄さんだけずっと立ったまま弟さんや妹さんの後ろに付いてるもんね』
ユハナ公と夫人と双子は椅子に座っているのにライノは弟妹の後ろに立ったまま。
今も料理を食べている双子の後ろに立っている。
「普段ならああして傍に付いて世話をするのは侍従や侍女の役目ですが、今回は招待客と直接会話ができないリーサとセリノの代理でライノが会話を交わさなくてはならないので」
可哀想にという表情でライノを見ているブランシュに説明するヴァルフレード。
「親交のある者だけを招待したパーティにするか、招待客と直接会話が出来るようになる社交界デビューした後でしたら、ライノさまも侍女たちに任せて座っていられたのですが」
全ては夫人が社交界デビュー前の子供のパーティに親交のない数多くの貴族を招待したことが原因。
クラウディアも急遽対応しなければならなくなったライノのことを不憫に思う。
『どうしてそうしなかったんだろうね』
「私もそう思います。去年までは親交のある者だけのパーティでしたけど、リーサとセリノは楽しそうでしたのに」
夫人が悪巧みしていることなど考えもしない純粋なブランシュとクラウディアは首を傾げる。
あとの者は詳しく分からずとも夫人に何か思惑があってのことだろうと察しているけれど。
だからこそ何事もなく終わるよう願うしかない。
これでは誕生日を祝うどころではないなと、ミケーレやベランジェ公は溜息をついた。
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