竜の女王

REON

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三章

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本家屋敷の食堂へ朝食を摂りに来たカイとレア。
浮かない顔の二人は侍従や侍女に付き添われて従僕が開けた扉から中に入った。

「おはよう。カイ、レア」
「「お姉さま(しゃま)!」」

食堂の長いテーブルに着いていたロラを見てカイとレアはすぐに駆け出して椅子から立ち上がったロラに抱き着く。

「こらこら。食堂で走ってはいけないよ」
「ご、ごめんなさい」
「ごめんなしゃい」

ティーカップ片手に言ったクリスに謝る二人。
ロラの姿を見てつい走ってしまった。

「カイとレアにも心配をかけてごめんなさいね」
「お身体はもう大丈夫なのですか?」
「ええ。一日休ませて貰ってすっかり元気になったわ」

頬を重ねてスリスリするいつもの愛情表現に安心した二人は嬉しそうに笑顔を浮かべる。
昨日はロラ(シャルロット)も起きて来ないし、兄のクリスも前日の夜から看病に行ったまま戻って来なかったから、そんなにも体調が悪いのかと心配していた。

「今回心配をかけてしまったから話しておくけれど、私は月に一度か二度ある満月の日に少し体調を崩すの」
「満月の影響で体調を崩すのですか?」
「正確には身体や能力が弱くなるというか。いつもは普段使えている魔法が少し使えない程度で済むのだけれど、今回は忙しくて疲れが溜まっていたみたいで寝込んでしまったの」

二人に自分の特性を話して聞かせるロラ。
先に話しておかなかった所為で心配させてしまったから。

「そうだったのですか」
「ええ。ワタクシが先に話しておかなかったから二人にも心配をかけてごめんなさいね」

謝るロラに二人は大きく首を横に振る。
元気になってくれたならそれだけで良かった。

「今までの満月の日には当主が一人でシャルロットの様子を見て休ませていたそうだから、今後は同じ屋敷に暮らす私も協力していくことになった。別邸に戻れない時が出てくるだろうけど、その時はみんなの言うことを聞いて待っていて欲しい」
「「はい!」」

クリスに元気よく答えたカイとレア。
ロラ(シャルロット)が元気になるなら二人でも待てる。
元気一杯の二人にクリスとロラはくすくす笑った。

「ありがとう。朝食にしましょうね」
「当主は居られないのですか?」
「お城へ戻られたの。明日また来るそうよ」
「お忙しいのですね」
「そうね。昨日は戻れなかったから」

当主は目覚めてロラの様子を確認したあと城に戻った。
昨日はこの屋敷に居て出来なかったことを片付けるために。
クリスとロラも昨日の分の仕事をやらなくてはいけないから今日は慌ただしくなる。

「あれ?」

従僕が引いた椅子に座ったカイは対面の席に居るクリスを見て首を傾げる。

「その目はどうしたのですか?」
「色が違う」

元から赤いからすぐには気付かなかったけれど、近くで見たら変化に気付いた二人。

「うーん……どう説明すればいいかな。当主が言うには私の肉体や能力が強くなったから赤が濃くなったらしい」

昨晩当主が見た時に感じた虹彩色の変化は気の所為でも暗かったからでもなく、本当に真(深)紅に変化していた。
能力が高い者ほど髪は漆黒になり虹彩は深く濃い赤になることがドラゴニュートの常識だけど、今のクリスの虹彩色は幼い二人でも気付くくらいには赤みが増した。

「お兄しゃま強くなったの?しゅごーい!」

興奮するレアにクリスは苦笑する。

「なぜ突然。一昨日に見た時は変化していなかったような」
「そこは当主にも分からないって。ただ随行医に診察して貰っても身体に異常はなかったから、それは安心していい」
「そうですか」

鍛えて強くなることで徐々に変化していくことはある。
九歳のカイはレアよりも学んでいる量が多いから徐々に変化することがあることは知っていたけれど、一日で変化することがあることは聞いたことがなくて不思議に思った。

三人の会話を紅茶を飲みながら黙って聞いているロラ。

本当はの予想はついている。
ロラが持つ竜の王の影響だと。

竜の王と交わった竜族は潜在能力が引き出される。
あくまでを引き出すだけだから他種族には影響がないし、竜族でも潜在能力(伸び代)がなければ意味がないけれど、クリスは潜在能力が高かったようで虹彩色が変化した。

ロラが竜の王の後継者だと知っている当主もクリスの変化がロラと交わったからだと分かっているけれど、まだロラが竜の王として覚醒していない今はそれを秘密にしておくためにクリスには『理由は分からない』と説明して終わらせた。

「身体に悪影響のない変化でしたら歓迎ですわ。元から優秀だったクリスお兄さまがますます優秀になったということですもの。これからも頼りにしておりますわ。クリスお兄さま」

ふふっと笑うロラにクリスもくすりと笑う。
こういう時ばかりは愛らしく振舞って見せるのだから、あざとくて可愛らしい困った女性だ。

愛してるよ、ロラ。





「シャルロット。昼食時間ランチタイムにしよう」
「ええ。もうそんな時間だったのね」
「私も気付いていなかった」

四人で朝食を済ませて仕事に取り掛かったクリスとロラ。
昨日の分の穴埋めをするように仕事に没頭していたけれど、昼食の時間を過ぎても声がかからないことを気にした使用人が聞きに来て初めて昼を過ぎていることに気付いた。

「カイとレアは今頃お勉強中かしら」
「うん。カイは剣の、レアはマナーを教わってる時間かな」

毎日二人は家庭教師から何かしらの教育を受けている。
無理のないよう数時間だけにしているけれど、今までクリスが教えていたことを家庭教師から学べること喜んでいて、毎日どのような授業を受けたかを楽しそうに話してくれる。

「当主とシャルロットが私たち兄妹を受け入れてくれたお蔭でカイとレアも最近は楽しそうだ。改めてありがとう」

軽食のサンドイッチを口に運びかけていたロラは深々と頭を下げたクリスにくすりと笑う。

「感謝しているのはワタクシの方ですわ。クリスお兄さまが居てくださるから至らないワタクシでも公爵の役割を果たせておりますし、愛らしいカイやレアの笑顔で毎日癒されておりますもの。面倒なことが嫌いな当主と二人だったらどうなっていたことか」

当主もロラも貴族の務めには向かない性格。
二人とも守護者の役割が第一で、他のことは優秀な側近に丸投げするタイプだから。

「あ。忘れておりましたわ」
「ん?」

不穏な表情を浮かべるロラをクリスがくすくす笑っていると、唐突に思い出したロラはティーカップを置く。

「旦那さまの王都屋敷で執事を勤めていた者をドラゴニュート公爵家で雇用することにしましたの。魔法も使える優秀な執事ですから即戦力になってくれるかと」

思い出したのはピートのこと。
引き継ぎに一ヶ月は欲しいとのことで、それが済んだらこの屋敷に手紙をくれることになっている。

「ルカのところの?優秀な執事ならよく手放したね」
「ピートは先代に能力を買われて雇われた執事で、自分が仕えたい人が現れたらそちらに行く約束で契約していたそうよ」
「じゃあ本人が希望したってこと?」
「ええ。ワタクシに仕えたいと。旦那さまとしても契約を反故して違約金を払って国にも帰られてしまうくらいなら、この国でワタクシに仕えてくれた方が手を借りたい時に頼めると言っていたわ」

そう説明するとクリスはフッと笑う。

「ルカもなかなか逞しいね。シャルロットに仕えるということはドラゴニュート公爵家の使用人になるということなのに、ドラゴニュート公爵家から人員を借りるとは」

一度会話を交わしただけでも一筋縄ではいかない男だと察せたけれど、王家でも命令の出来ないドラゴニュート公爵家から人員を借りようとするなど肝が据わっている。

「やはり提督はそのくらい肝が据わっていないと駄目か」
「ご存知でしたの?」
「まだ彼が前提督の補佐だった頃に魔獣との海上戦で会ったことがある。話したのも顔を見たのも一昨日が初めてだけど」

クリスも当主と同じく船の上で会ったことがあるようで、伴侶のロラ(シャルロット)も当然知っているものとして話す。

「今のカイと変わらないくらいの年齢の少年が氾濫した魔獣にも怯まず魔法で強化した大砲を撃つのを見て記憶に残ってたけど、シャルロットの伴侶があの時の少年だと知って驚いた」

もしかして旦那さまは意外と優秀なのかしら。
当主も同じような話をしていましたし。
ワタクシはまだ魔法を使うところを見たことがないですけど。

「ドラゴニュートとヒューマンでは寿命が違うから少年が青年になっていたことに最初は違和感があったけど、シャルロットが好きで仕方ないことは伝わった。彼が伴侶で良かった」

妹のシャルロットには幸せになって欲しい。
クリスから伝わるその感情にロラの口元も綻ぶ。
生前は会ったことのなかった母親違いの兄ではあるけれど、半分でも血の繋がった兄が心から祝福してくれていることに喜ぶシャルロットの感情がロラにも伝わってきて。

「クリスお兄さま」
「ん?」
「好き」

唐突な言葉に紅茶でむせたクリスを笑うロラ。

「……本当にもう落ち着いたんだよね?」
「ええ」

今のはシャルロットの言葉として言った兄弟間の好意。
まだ昨日の状態が残っているのではないかと伺うように見るクリスにロラはまたくすくすと笑う。

「クリスお兄さまは可愛いですわ」
「可愛い?初めて言われたよ」
「お嬢さま方から見るとカッコイイと思うのでしょうね。ワタクシにとっては優しくて可愛らしい素敵なお兄さまですけれど」

こうしている時のクリスは。
本能に従った時には肉食獣になってしまうけれど。

「好きな人が出来るまでは一緒に居てくださいね」
「誰に?」
「クリスお兄さまに」

それを聞いたクリスはティーカップを置く。

「ロラの姿でそれを言うのか」

立ち上がってロラの居る対面のソファに座り直したクリスはロラの顔を軽く持ち上げて口付ける。

「一晩寝たら記憶を失ったのかい?それとも夢だったとでも?もしくは私を試してるのかな?一日中抱いて何度も愛してると言ったつもりだったけど、まだ伝わってなかったようだね」

言い聞かせるように言ったクリスの顔は兄ではなく男。
がらりと変わった表情にゾクッとしたロラは深く口付けるクリスに反応を返す。

「ふふ。性欲に流されての言葉ではなかったのですね」
「ん?」
ワタクシ、行為中の言葉は信じておりませんの。男性は最中に言いますでしょう?可愛い、綺麗、好き、愛してると。欲求を満たすことに夢中のその瞬間は本当にそう思っているのかも知れませんけど、スッキリして冷静になったら気持ちも冷める」

離れた後の赤い唇を笑みの形に変えて言ったロラの話に『たしかに』と納得するクリス。
情欲に流されている時は誘う時も最中も目の前の女性が割増しで美しくも愛らしくも見えるものだ。
本当に欲しているのがその女性自身ではなく快楽の場合には情事を終えたあと波が引いたように素に戻るけれど。

「じゃあ今言うよ。愛してるよ、ロラ」

こうして目の前に居る時は美しいロラに情欲を抱かずに居ることが難しいけれど、昨晩離れに戻って欲求が落ち着いたあとでもロラを愛しく思う感情は失われなかった。
つまり情欲に流されただけの一時の感情ではない。

ワタクシも好き」

そう答えたロラの唇を啄むように口付けるクリス。
やることが多いのだから早く食事を済ませて続きをしなければという考えと、このまま離したくないという考えで揺れる。
反応の返る柔らかい唇も、腕を回した細い腰も、指を絡めた艶やかな髪の触り心地も、一昨晩から昨晩まで続いたロラとの情事を思い出して堪らなく劣情を誘うけれど。

「クリスお兄さま」
「食事を済ませて仕事をしないとね」

ロラの声でハッとして、ついつい太腿に触れてしまっていた手をパッと離す。

「「…………」」

スカートをたくし上げられて見えている白い太腿と何かを訴える大きな真紅の目にクリスの理性がぐらりと揺らぐ。
どうして目の前の女性はこんなにも美しいのか。
血を飲まれた訳でもないのに自制心を破壊される。

「クリスお兄さま、一度だけしたいの」

ああ、本当に、劣情を誘うほどに愛おしい相手から可愛らしく強請られて断われる男が居るというなら尊敬する。
私には無理だ。

「一度だけ?」

ソファに押し倒して胸元の衣装を下げ簡単に露わになった豊かな胸を指先で緩くなぞるとロラの口から吐息が洩れる。

「お仕事をしなくてはいけないから」
「それが分かっているのにしたいの?」
「したいの」

吐息を洩らしながらも答えるロラが可愛らしくて堪らない。
一度関係を持ったことで自分にもこんな隙のある甘えた姿を見せてくれるようになったことも嬉しくて堪らない。

「時間がないから手と口でイかせるだけでもいい?」
「イヤ。クリスお兄さまと気持ちよくなりたい」
「忙しいのに?」
「それでもクリスお兄さまとしたい」

最初からそのつもりだけれど。
ただ、焦れている姿を見たいだけで。
普段クールな印象のロラが私を欲しがる姿が可愛らしくて愛おしくて頭がおかしくなりそうだ。

「愛してるよ、ロラ」

何とも思っていない相手の誘いなら聞き流せても、愛おしいロラの誘いなら話は別。
焦らされた身体は期待値だけでもう充分なほどに受け入れ体制が整っていて、指で触れた瞬間にロラは甘い声を洩らす。
その劣情を誘う声を聞きながら入るよう中を慣らす。

「それはいいから、もうほしいの」
「もう?まだキツいんじゃないかな」
「お願い。クリスお兄さま」

ロラ自身のためにもっと時間をかけて緩めた方がいいと思うけれど、太腿をスリっと擦りつけて欲しいものを訴えてくるものだから可愛くて仕方ない。

「本当にロラはお強請りが上手いね」

そんなことをされたらもう我慢も限界。
こちらも既に期待値だけでロラの中に入れられる体制は整っているのだから。

「しっかり慣らしてないから痛くても知らないよ?」
「大丈夫だから……入れて」

準備万端のそこで軽く濡らしながら聞くと、無意識なのかわざとなのか人の目を見ながら急かすように腰を揺らすロラ。
そんな愛らしく求められてお断りできるはずもない。

「シーっ。外に声が聞こえてしまうよ」

一気に入れると声をあげたロラの口を手で塞ぐ。

「だからキツいと思うと言ったのに」

もう手遅れだけど。
大して緩めることをしなかった中は狭くて痛いほどに締め付けてきているけれど抜かずに動くと、手で塞がれた口の中でくぐもった声を洩らすロラ。

痛いのか目尻に浮かぶ涙の上に口付ける。
充分に濡れてはいたけれど、体格のいいドラゴニュートのモノを慣らしもせず入れたらキツいのも当然。

「痛い?抜く?」

そう聞くとロラが両手を広げたのを見て手を離す。

「いいの。もっと奥まできて」

ああ、もうどちらが主導権を握っているのか。
上手く誘導されて身体を使われているのは私の方だ。
そんなに可愛く言われたら止められない。

動くたびに洩れる声を口で塞ぐ。
本当はロラの喜がる声を聞きたいのに。
ここが寝室ではないことがもどかしい。

「ロラ、愛してるよ」

情欲に流されている今もそうでない時も愛おしい。
ベッドの上のように思うがままに動けないことも、声を堪えられていることも、もどかしくて堪らない。
もっと本能のままに乱れてるロラの姿が見たいのに。

「愛おしくて物足りなくて頭がおかしくなりそうだ。もっとロラの奥深くまで入りたい。もっとロラの喜がる声が聞きたい。我を忘れて乱れているロラの姿が見たい」

充分に奥深くまで入っていてもなお強欲なドラゴニュートの顔を見せるクリスが愛おしくて堪らないロラ。
離さないと訴えているように身体を抱きしめている両腕の力の強さも、止まらない腰の動きも強欲な言葉さえも、自分が愛されていて求められてもいることを実感させてくれる。

ワタクシも昨日のように本能に忠実なクリスお兄さまが見たい」

突き上げられながらもそう答える。
もどかしいのも物足りないのも同じ。
寝室なら声を堪える必要も動きが制限されることもなかったのにと、ロラも同じことを思っていた。

「クリスお兄さま、好き」
「愛してるよ」

言葉のあと塞がれた口の中でくぐもる善がり声。
お互いにもっとと求めながらも誰にも気付かれないよう静かに貪り合う秘密の時間は続いた。


「終わりませんわ……自業自得ですけれど」

机に置いた両腕に顔を伏せるロラ。
そんなロラを見てクリスは苦笑する。
一度しかしていないもののその一度の時間が長く、事後すぐに仕事を再開してすっかり日も暮れた今でもまだ机の上には書類やファイルが重なっている。

「昨日の今日ではカイとレアが心配するから夕食の席を空ける訳にはいかないけど、食後にまた少し片付けようか」

身を屈めて机に俯せているロラの頭に口付けるクリス。
今日は当主も居ないから自分たちが行かなければカイとレアの二人きりで食事をさせる事になるし、二人から毎日の報告を聞く時間をロラも楽しみにしているから席は外せないけれど。

「うう……駄目な妹でごめんなさい」
「今日は私も戦犯だからね。駄目な兄ですまない」

身体を起こして自分に両手を伸ばしたロラを抱きしめ頭を撫でながらクリスは苦笑する。
そもそも一度が長いのに、今回は『一度だけ』と制限されたことで執拗に時間を引き伸ばしてしまった私の方が悪い。

そう反省はしながらもロラに口付ける。
あまりにも愛おしくて可愛くて。
ドラゴニュート公爵で能力も高いロラが自分を信頼して気を許した姿を見せてくれることも、頼ってくれていることも、強欲なドラゴニュートのクリスの心を満たしていた。

「失礼します。お食事の支度が整いました」

扉をノックする音と従僕の声。
それを聞きながらもう一度口付けて名残惜しく唇を離す。

「ありがとう。今行きますわ」
「承知いたしました」

扉の外に居る従僕に答えたあとロラもクリスに口付ける。
燃える炎のようなクリスの真紅の眼に惹き込まれるように。
竜の王の継承者と交わったことで強者の香りが強くなったクリスはもう、魂が美しくて強い者に惹かれるヴァンピールのロラにとって情欲を誘う存在。

「行かないのかい?」
「行きますわ」

行くけれどもう少しだけ。
ヴァンピールの特性の色欲がドラゴニュートの特性の強欲さによってブーストがかかっているのだから、ただの口付けでさえ色気を撒き散らされるクリスとしては堪ったものではない。
それでも我を忘れて押し倒さずに済んでいるのはクリスの自制心の強さがあってのこと。

「ロラ。そんなにされたら我慢が出来なくなってしまうよ。それでなくとも一度では物足りなかったのに」

美しくて愛らしい妹。
肉体が違う今は義妹か。
血筋などどうでもいいと思うほどにロラと居ると劣情を抱く自分を自嘲しながらクリスは艶やかな髪を撫でた。

「仕事の後、今夜は寝室の鍵を開けておきますわ」
「困った妹だ」

嘘か誠かフフっと笑って見せるロラにクリスは苦笑してもう一度だけ口付けた。

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