神子様のお気に入り!

荷稲 まこと

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最終話 ※

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「エル、しっかりして。挿れるよ」
「……お前、しつこすぎ………」
「ごめんって。ほら挿れるから。ちゃんと見てて」

僕は手早く服を脱ぎ捨て、彼の下腹部に陰茎を擦り付ける。
僕のはもう先走りでびちゃびちゃだ。
彼の陰毛に擦れる感覚を楽しんでいたら、エルが息を呑む音が聞こえた。

「おま……体つきの割にえぐ………」
「そう?エルとそんなに変わらないでしょ」

ちょっと太くて笠が張ってるけどまあ、特別大きいと言うほどではない、と思う。

「大丈夫、そのためにしっかり解したんだから」

ぐっと彼の膝裏を抱え、アナルに陰茎の先を押し付ける。
ふるりと彼はまつ毛を震わせた。

「挿れるね」
「あっ、~~~~~~ッ!!」

ぐぐっとゆっくり腰を進める。
彼はぎゅっとシーツを握りしめて耐えている。

「っ…はあ…。エル、大丈夫?痛くない?」
「いたくは、ねえけどぉ!でかすぎだ…っああ!」

僕の雁が彼の前立腺を掠めたらしい。
悪態から一点、快感に溶けた甘い声を上げた。
僕は一旦進入を止め、その場所で小刻みに腰を揺らす。

「あ、あ、あんっそこっ、だめ、だっ!だめぇ!」
「ダメ?こんなに気持ちよさそうなのに?」
「ああ、やあッ!ぐりぐりっするなぁ!!」

押し付けるように重点的にそこを責めると、彼の腰がビクビクと震えて気持ちいい。

「ダメとか言いながら腰が揺れてるよ、エル。気持ちいいね」
「だって、おまえ、がぁ!あんっも、やめ…っ!」
「やめる?辛い?」

ぴたりと僕は腰を止めた。
ふーッふーッと彼は獣のような息を吐いている。

「もう抜く?やめよっか?」
「………ッうう……」

唸る彼の瞳は情欲でぎらぎらしている。
やめられないでしょう?

「…いじわる、すんなよぉ…っやめんな、もっと奥まで来…ッ!んぁああああッ!!」
「はは…ッ最高」

彼の言葉を最後まで聞かず、僕は彼の奥まで欲望をねじ込んだ。
彼は体を仰け反らせて全身で快感を受け止めている。
僕はその反った喉元をかりっと甘噛みした。
びくり、と彼の体が跳ねる。
首を伸ばした時に体ごと前に進んで彼の最奥を強く突いてしまったようだ。

「あっおく、だめッ」
「ダメじゃないでしょ?気持ちいいでしょ?」

ゴツゴツと奥を何度も突く。

「あんッ!!あッ!あ゛ぁッ!つよ、いぃ、だめぇッ!!」
「気持ちいいって言いなよ。言ったらやめてあげる」
「あ゛ッ!きもち、い!きもちいい、からぁ!!あ、んん!やぁッ!!言ったっ!言ったのにぃ!!」
「ごめん。イキそうだからもうちょっとだけ付き合って」
「そん、な…ッああぁぁぁ!も、おれもッイく、イく、イっああぁッ!!」
「良いよ。イこっか」

ぐっと彼の脚を強く押し、その体を折りたたむ。
ぎゅっと上から押しつぶすような体制で彼の最奥に陰茎を押し付け、同時にキスをする。
…こうしないと体格差的にキスできないんだから仕方ないよね。

「~~~~~~~~ッ!!!!」
「ッ…はあ……!」

声もなく彼は叫んで、自分の胸元にびちゃびちゃと精液を漏らした。
イったせいか胎内がぎゅっとしまり、僕も中に精を放つ。

余韻でぐねぐね動く彼の胎内を楽しんでから陰茎を引き抜いた。
ぱくぱくと収縮する穴を観察したいのをぐっと抑え、彼の横に寝転がる。
未だ荒い息を吐く彼の頬に手を伸ばし、流れた涙を拭う。

「気持ちよかった。ありがとう、エル」
「………そーかよ…………俺も、その…よかった」

またしても尻すぼみになりながらも感想を告げてくれる彼が愛おしい。

「僕思ったんだけどさ」
「?」
「夫とか妻とか決めなくて良いんじゃないかって。エルも僕のこと抱きたかったら抱いてよ」

自分の願望を曲げてまで僕を受け入れた彼の愛に僕も応えたい。

「いつか…な。こんなん知っちまったら俺は…多分しばらくは抱く方はできねえ…」

なんと。
衝撃の告白に僕は今人生最大級に顔がニヤついてると思う。

「そっかあ、そんなに良かったんだ?僕のちんこ」
「ち…ッ!?ばかこのエロ神子!そんなんじゃ…!」
「違うの?」
「~~~~~ッ!ちがわ、ねぇけどぉ…!!」

はああああ、愛おしすぎる。
僕はぎゅっと彼の頭を胸に抱き込んだ。
が、彼はすぐににゅっと抜け出てしまった。
なぜだ。

「なんで逃げんの」
「あ、違…その………」

彼はそれ以上は口にせず、その代わり彼の方から僕の唇にちゅうっと口付けた。
一回で逃げようとした頭を押さえ、僕から何度もお返しをする。

「キスがしたかったの?」
「…そうだよ、悪ぃか」
「全然!むしろ最高。もっとしてくれて良いよ」
「ばかたれ…」

照れる彼の鼻先にもキスをして、くすくすと笑い合う。
ああ、好きだなあ。

「………おい」
「ん?何?」
「腹になんか…当たってんだけど」
「あは、バレた?エルが可愛すぎてまた勃っちゃった」
「………………」
「ね、もう一回していい?嫌ならしない」
「…………………いいよ」

耳まで真っ赤にして小さな声で呟いた彼の声を僕は当然聞き逃さなかった。
体を起こし、彼の体をうつ伏せにする。

「次は後ろからにしよっか。あ、疲れてるなら寝バックにする?うん、それがいいね。そうしよう」
「は?ちょっと待て、何言って…ッあん!」
「ああ~ふわふわだ、気持ちい~」
「あ、ばかっこれ、当たる…ッ!当たり、すぎるからぁッ!あッあッあッ!!」
「うっわ結合部エッロ…中トロトロでぐにゃぐにゃしててすっごく気持ちいいよ」
「開くな!見るな!解説するなァ!!あぁんっ深いっおく、おくダメ、だからぁ…ッ!」
「ダメじゃないでしょ、気持ち良いでしょ。素直じゃない子は奥ほじって虐めちゃおうね」
「あ、やッ、あああぁぁぁッ!!!」



なんだかんだと夜中遅くまで交わり続けた僕たちは、翌日昼過ぎまで寝坊して追手に散々追いかけ回されるハメになるんだけど…それはまた別のお話。




end.



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