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第一幕 悪役公爵令嬢(闇魔法使い8歳)王宮書庫殺人事件
24. 睡眠不足
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家族円満を保つため、家庭教師のクロード先生にお父様の睡眠不足について相談してみることにした。
「そうだね。睡眠の質を上げてみてはどうだろう」
「質ですか? どうやれば上げられますかね?」
「ぬるめのお風呂でリラックスするとか、寝る前に温かい飲み物を飲むとか、枕を変えるとかだろうか」
「それらは、もう既に試してますわ」
「そうなると、リラックスする音楽を聴くとか、後は魔法で……」
「眠りを誘う魔法がありますの?」
「いや、そんな魔法は聞いたことがない。私が言おうとしたのは、水魔法で疲れを癒す方法だよ」
「そうですか、疲れを癒すのは有効そうですが、水魔法を使える人を探さないといけませんわね」
「そうだね、いないわけではないが、毎晩となると大変だろうな」
「闇魔法で、眠りが誘えればいいのに」
「そうだな、いかにも闇魔法っぽいな」
闇魔法っぽい! あれ? 毎晩、身体強化魔法の練習をしていると、寝落ちしちゃうけど、これって、魔法のせい?
実は、闇の身体強化魔法は、眠りを誘う効果があり、魔法がうまくいっていたってこと?
お子ちゃまだから寝落ちしてしまうと思っていたけれど、そういえば、寝落ちした翌朝はとても爽快に起きられる。これって魔法の効果だったのか!
ああ、どうしよう。これ、クロード先生に言っても大丈夫かな?
黙って、身体強化魔法の練習をしていたことがバレると、怒られるよな。
でも、もし、闇魔法で眠りに誘えて、しかも、翌朝にスッキリ起きられる効果があるのなら、今日からでも、お父様にかけてあげたい。
だけど、いきなりお父様で試すのはまずいわよね。
効果がないだけならいいけど、どんな副作用があるかわからないし……。
まあ、既に自分にはかけているわけだからそんなに心配する必要はないだろうが、それでも、闇魔法の適性のある自分と他の人とでは反応に違いがあるかもしれない。
ここは慎重を期して、実験をしてからの方がいいだろう。
実験体として、一瞬、メイドのサラのことが頭に浮かんだが、いきなり人体実験はまずいだろう。まずは動物実験から始めるべきだ。
動物実験といえば、マウスやモルモットが定番だが、この掃除が行き届いた屋敷にネズミの類はいないだろう。
それに、この屋敷にペットの犬や猫は飼われていない。
他に何かいなかっただろうか……。
あっ! いた。
屋敷に飼われている動物がいた。
クロード先生のランドレート大陸語の授業が教わった後、私は、屋敷の裏にある厩舎に向かったのだった。
「そうだね。睡眠の質を上げてみてはどうだろう」
「質ですか? どうやれば上げられますかね?」
「ぬるめのお風呂でリラックスするとか、寝る前に温かい飲み物を飲むとか、枕を変えるとかだろうか」
「それらは、もう既に試してますわ」
「そうなると、リラックスする音楽を聴くとか、後は魔法で……」
「眠りを誘う魔法がありますの?」
「いや、そんな魔法は聞いたことがない。私が言おうとしたのは、水魔法で疲れを癒す方法だよ」
「そうですか、疲れを癒すのは有効そうですが、水魔法を使える人を探さないといけませんわね」
「そうだね、いないわけではないが、毎晩となると大変だろうな」
「闇魔法で、眠りが誘えればいいのに」
「そうだな、いかにも闇魔法っぽいな」
闇魔法っぽい! あれ? 毎晩、身体強化魔法の練習をしていると、寝落ちしちゃうけど、これって、魔法のせい?
実は、闇の身体強化魔法は、眠りを誘う効果があり、魔法がうまくいっていたってこと?
お子ちゃまだから寝落ちしてしまうと思っていたけれど、そういえば、寝落ちした翌朝はとても爽快に起きられる。これって魔法の効果だったのか!
ああ、どうしよう。これ、クロード先生に言っても大丈夫かな?
黙って、身体強化魔法の練習をしていたことがバレると、怒られるよな。
でも、もし、闇魔法で眠りに誘えて、しかも、翌朝にスッキリ起きられる効果があるのなら、今日からでも、お父様にかけてあげたい。
だけど、いきなりお父様で試すのはまずいわよね。
効果がないだけならいいけど、どんな副作用があるかわからないし……。
まあ、既に自分にはかけているわけだからそんなに心配する必要はないだろうが、それでも、闇魔法の適性のある自分と他の人とでは反応に違いがあるかもしれない。
ここは慎重を期して、実験をしてからの方がいいだろう。
実験体として、一瞬、メイドのサラのことが頭に浮かんだが、いきなり人体実験はまずいだろう。まずは動物実験から始めるべきだ。
動物実験といえば、マウスやモルモットが定番だが、この掃除が行き届いた屋敷にネズミの類はいないだろう。
それに、この屋敷にペットの犬や猫は飼われていない。
他に何かいなかっただろうか……。
あっ! いた。
屋敷に飼われている動物がいた。
クロード先生のランドレート大陸語の授業が教わった後、私は、屋敷の裏にある厩舎に向かったのだった。
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