162 / 167
第三部 暗黒魔星編
第162話 その頃ステファは、プレアデス
しおりを挟む
連邦は、元々が小国の集まりだ。
アルデバランを中心に、小国を取り込みつつ、領域を拡大していき、現在は、エリアEとセクション2の半分を領域としている。
プレアデスは、その連邦を構成する星域の一つで、ゲート4から見るとアルデバランの手前側となる。
航宙管理局から何とか得られた情報によると、カイトを乗せた船は、ゲートを抜け、アルデバラン方面に向かったようだ。
カイトの母親のメロペーさんが言った通り、プレアデスに向かった可能性が強くなった。
私は、メロペーさんの指示で、宇宙船を、プレアデスを構成する星の一つ、ターユゲテーの衛星軌道に乗せた。ここから、シャトルポッドで地上に降下する。
行くのは、私と、メロペーさんと、ヨーコちゃんだ。聖女ララサさんと、アリアさんには船で留守番してもらうことにした。
着陸先は、王宮の中庭だ。
これで、メロペーさんが本当に元王女でなかったら、捕まってしまうところだ。
シャトルポッドから出ると、衛兵が待ち構えていた。
「メロペー様ですか?」
「父上はどこにいますか?」
「王太子殿下なら執務中ですが……」
「でしたら、執務室ですね」
メロペーさんは王宮の入り口に向けて歩き出す。
「お待ちください! 王太子殿下にお会いするなら許可をいただかないと」
「娘が父親に会うのに、許可などいらないでしょう!」
衛兵が止めるのも構わず、メロペーさんズンズン王宮内に入っていく。
私とヨーコちゃんは仕方なく後に続いた。
メロペーさんは王宮内をズンズン進み、重厚な扉の前で足を止めた。あそこが、王太子の執務室なのだろう。
彼女は、たどり着いた扉をノックすると、返事も聞かずにその扉を開いた。
「メロペーか? 久しいな。急にどうした?」
「父上! カイトをどこにやったの!!」
「カイトとはお前の息子のことか?」
「とぼけないでよ。どうせ、父上が言って、連れてこさせたんでしょ」
「何のことだ? わしには全くわからないのだが?」
「とぼけないで、って言ってるでしょ‼︎」
「メロペー、少し落ち着いて、お父様が困っているわ」
「マイア姉さん……」
部屋にいた女性が割って入って、メロペーさんを止めた。マイアということなら、この国の第一王女だろう。
「あの、ステファといいますが、メロペーさんの代わりに状況を説明してもよろしいでしょうか?」
私は、断りを入れた後に、カイトが行方不明になったことを伝えた。
「ということは、カイトはその執事風の男とメイド風の女に攫われたということか?」
「攫われたというか、自分でついていった感じらしいのですが……」
「でも、騙されている可能性もあるのでしょう。なら、誘拐よね?」
「本当に、父上も姉さんも知らないのですか?」
「わしは知らんぞ」
「私ではないわ。妹たちの可能性も……ないでしょうね……」
「じゃあ、カイトはどこに?」
メロペーさんの予想に反し、カイトはプレアデスに連れてこられたのではなかったようだ。
彼女が、ショックで倒れそうになったところを、私とヨーコちゃんで支える。
「すぐにカイトの捜査に当たらせよう。マイア!」
「わかりましたわ」
マイア王女が慌てて執務室を出て行った。
プレアデス王家でカイトの捜索にあたってくれるようだ。
私たちは、勧められたソファーに腰を下ろす。
そこに伝令がやってきた。
「王太子殿下、申し訳ございませんが、ホットラインが入っています」
「この慌ただしい時に、どうせ、ヒアデスからだろ!」
「その通りにございます」
「何度、こちらにそんな兵器は無い、と言えば気が済むのだ!」
カイトとは別件で連絡が入ったようだ。
だが、このタイミング、本当に別件だろうか?
ヒアデスといえば、ここからアルデバラン方面だ。
カイトを乗せた船は、アルデバラン方面に向かっていた。
「王太子殿下、カイトを乗せた船はアルデバラン方面を目指していました。プレアデスを通過してそのまま、ヒアデスに向かったのでは?」
「ヒアデスにか? 人質のつもりか?」
ヒアデスとは何やら揉めているようだし、その可能性はゼロとはいえないだろう。
「ホットラインを繋げ! わしが直接問いただしてやる!」
人質と聞いて、メロペーさんの顔が、余計に青ざめていた。
アルデバランを中心に、小国を取り込みつつ、領域を拡大していき、現在は、エリアEとセクション2の半分を領域としている。
プレアデスは、その連邦を構成する星域の一つで、ゲート4から見るとアルデバランの手前側となる。
航宙管理局から何とか得られた情報によると、カイトを乗せた船は、ゲートを抜け、アルデバラン方面に向かったようだ。
カイトの母親のメロペーさんが言った通り、プレアデスに向かった可能性が強くなった。
私は、メロペーさんの指示で、宇宙船を、プレアデスを構成する星の一つ、ターユゲテーの衛星軌道に乗せた。ここから、シャトルポッドで地上に降下する。
行くのは、私と、メロペーさんと、ヨーコちゃんだ。聖女ララサさんと、アリアさんには船で留守番してもらうことにした。
着陸先は、王宮の中庭だ。
これで、メロペーさんが本当に元王女でなかったら、捕まってしまうところだ。
シャトルポッドから出ると、衛兵が待ち構えていた。
「メロペー様ですか?」
「父上はどこにいますか?」
「王太子殿下なら執務中ですが……」
「でしたら、執務室ですね」
メロペーさんは王宮の入り口に向けて歩き出す。
「お待ちください! 王太子殿下にお会いするなら許可をいただかないと」
「娘が父親に会うのに、許可などいらないでしょう!」
衛兵が止めるのも構わず、メロペーさんズンズン王宮内に入っていく。
私とヨーコちゃんは仕方なく後に続いた。
メロペーさんは王宮内をズンズン進み、重厚な扉の前で足を止めた。あそこが、王太子の執務室なのだろう。
彼女は、たどり着いた扉をノックすると、返事も聞かずにその扉を開いた。
「メロペーか? 久しいな。急にどうした?」
「父上! カイトをどこにやったの!!」
「カイトとはお前の息子のことか?」
「とぼけないでよ。どうせ、父上が言って、連れてこさせたんでしょ」
「何のことだ? わしには全くわからないのだが?」
「とぼけないで、って言ってるでしょ‼︎」
「メロペー、少し落ち着いて、お父様が困っているわ」
「マイア姉さん……」
部屋にいた女性が割って入って、メロペーさんを止めた。マイアということなら、この国の第一王女だろう。
「あの、ステファといいますが、メロペーさんの代わりに状況を説明してもよろしいでしょうか?」
私は、断りを入れた後に、カイトが行方不明になったことを伝えた。
「ということは、カイトはその執事風の男とメイド風の女に攫われたということか?」
「攫われたというか、自分でついていった感じらしいのですが……」
「でも、騙されている可能性もあるのでしょう。なら、誘拐よね?」
「本当に、父上も姉さんも知らないのですか?」
「わしは知らんぞ」
「私ではないわ。妹たちの可能性も……ないでしょうね……」
「じゃあ、カイトはどこに?」
メロペーさんの予想に反し、カイトはプレアデスに連れてこられたのではなかったようだ。
彼女が、ショックで倒れそうになったところを、私とヨーコちゃんで支える。
「すぐにカイトの捜査に当たらせよう。マイア!」
「わかりましたわ」
マイア王女が慌てて執務室を出て行った。
プレアデス王家でカイトの捜索にあたってくれるようだ。
私たちは、勧められたソファーに腰を下ろす。
そこに伝令がやってきた。
「王太子殿下、申し訳ございませんが、ホットラインが入っています」
「この慌ただしい時に、どうせ、ヒアデスからだろ!」
「その通りにございます」
「何度、こちらにそんな兵器は無い、と言えば気が済むのだ!」
カイトとは別件で連絡が入ったようだ。
だが、このタイミング、本当に別件だろうか?
ヒアデスといえば、ここからアルデバラン方面だ。
カイトを乗せた船は、アルデバラン方面に向かっていた。
「王太子殿下、カイトを乗せた船はアルデバラン方面を目指していました。プレアデスを通過してそのまま、ヒアデスに向かったのでは?」
「ヒアデスにか? 人質のつもりか?」
ヒアデスとは何やら揉めているようだし、その可能性はゼロとはいえないだろう。
「ホットラインを繋げ! わしが直接問いただしてやる!」
人質と聞いて、メロペーさんの顔が、余計に青ざめていた。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる