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あんたがいればそれでいい
アイスティーとバゲットサンド2
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問いに答えられないままゲーム開始の合図代わりに俺は重ねる。
「消えろ」
魔術で描いた線を伸ばし、ロドナークの使っている魔術……赤雷の魔術を消そうとした。しかし赤雷の魔術は消えず、ロドナークの手のひらにパチパチとまとわりつく。
ロドナークがいうには赤雷の魔術は他人にイメージさせることでできているんだとか。赤と雷、その二つをイメージすることによりそういう魔術だと他人は認識している。確かに赤雷は雷の魔術を使う。だが、これは見た目を派手にするためのもので、実際はとても地味な補助魔術を主に使うそうだ。
そうやって自分の友人の魔術を明かしたくせに、自分の魔術は当ててみろというのだからずるい男だ。
俺は静かにロドナークへと近寄りながら考える。
ロドナークは他人の魔術を拝借するというが、それは何を借りているのだろう。
少し前まではそのまま丸々借りてくる、あるいは真似をしているのだと思っていた。
魔術の仕組みや多様性、使い方を知った今は少し選択肢が増えた。
ロドナークのいう赤雷の魔術は、見た目が派手で地味な魔術……いわば見た目で人を騙し本来の魔術をわからなくしているものだ。
ロドナークはその本来使っている地味な魔術を真似ているのか。本当に丸々結晶にでも記録して借りてきているのか。あるいは魔術の仕組みを借りているのか。
もしも魔術の仕組みを借りているのなら、俺はロドナークに騙されていることになる。見た目が派手でロドナークが借りているというから、雷の魔術を使っていると思っているわけだ。
ならば俺はよりいやらしい方法が正解だと考える。ロドナークという男がプロキシゲームで好かれていないことと、二つ名で盗人呼ばわりされていること、何よりロドナークの家に棲みついた厄介者として家主のことを考えてそう思う。
ロドナーク・アルディという男はしつこい性質で学者肌なところがあり、知らない事に触れたがる癖がある。興味の範囲は広いが外側に触れるだけで深く足を踏み入れることはない。だが、一度足をつっこむとしつこくしつこく根掘り葉掘り聞いて触って、調べていじって楽しんで……大事に大事にする。
もちろん、これだけの情報だけでいやらしい手を使うとは判断できない。
しかし暇つぶしにものを教えてもらい始めてから、事あるごとにロドナークのいやらしさに遭遇した。
例えば魔術を使ってみるようになって、実際試してごらんと俺を観察している時がある。見守っているのではない。俺がどういったことをするのか、教えた通りにできるのか、教えたことによりどう発展していくか。怒鳴ったりはしないが、じっと俺を見て楽しそうにしている。しかも俺に何かを期待したりもしておらず、ありのままの俺を見て最高に楽しんでいた。悪趣味極まりない。
そんな男がただ魔術を借りてくる、真似をするだなんてわかりやすいことをするか。おそらくしないだろう。
そんなロドナーク・アルディはいやらしさが足りない上にロドナーク・アルディの風上にもおけない。
では俺はロドナークの使う赤雷の魔術をどうすればいいのか。
まず消すこと、魔術の邪魔をすることを諦めた方が良いだろう。
俺にはまだ難しい魔術を操ったり魔術の仕組みを瞬時に解き明かしたりできない。ロドナークのいう地味な補助魔術も解らず、見せかけの魔術にも騙される。
俺のできることは魔術的なアプローチではなく、いつも通り避けて殴って蹴ることだ。
「曇れ」
だからといって魔術を使わないわけではない。
俺は部屋の中をさらに暗くするために濃霧を作る魔術を使った。明かりを消しても雷の魔術を使っているため、ロドナークの姿や部屋の様子がちらつくのが嫌だからだ。
雷の魔術がずっと使われているのならまだしも、小さな雷を時折走らせるだけなのでチカチカしてとても邪魔臭い。時折見える部屋の様子すらうっとうしく感じる。
俺は自らの視界から邪魔な景色を消すため、ロドナークの視界を悪くするために魔術を使う。部屋が湿気て不快感はあるが、今はまだチカチカするよりマシである。長時間続くとこの不快感も最悪だが。
兎にも角にも赤雷の魔術をどうこうしないなら、外に働きかけて自らに有利な状況を作る必要がある。プロキシゲームで俺がずっとやってきたことだ。俺はこれを作るのにいつも時間がかかる。
「なるほど……でもこれ以上セディウスも見えないんじゃないか」
今もそうだ。ロドナークのいう通り俺の目の前は真っ暗であまり有利とはいい難い。チカチカする鬱陶しさはなくなったが、部屋の中が俺も見えないからだ。暗視の魔術もあるらしいが、俺にはまだ使えない。
「別に慣れている」
ただ少しだけ有利な点があった。俺は暗い場所が好きなのでよく暗いところにいる。だから暗いのには慣れていた。
それにこの部屋もよく知っている。家主なのだから部屋についてはロドナークの方が詳しいが、俺も魔術を使うようになってからこの部屋をよく使っている。だからそこそここの部屋に詳しいのだ。
足音を立てぬようにそろりと動き出す。息をひそめ足先の感覚を頼りにゆっくりとロドナークに近づく。
「それは俺もそうなんだが……」
パチッと雷が弾ける音がした。
俺は魔術で厚く暗い雲を作るイメージをし、深く濃い霧を作っている。お陰でロドナークが魔術を使うとわずかに光が見えるが、あたりが明るくなることもなかった。
「雲の中に入るみたいなのに雷は走らないのか。霧が純水ならこの雷が弱いのか」
小さな声で俺の魔術を解き明かすロドナークに、観察がお得意なことでと笑ってやることも今はできない。声で位置を知らせないためだ。
俺とは逆にロドナークは話し続けているため、俺はその声でロドナークの位置を知ることができる。
そろそろと近寄って、今は三歩ほどの距離まで近づいただろうか。魔術で声を散らしていない限りは正確な距離感だと思う。
「まぁ、これだけ濃い霧の中じゃ高圧の雷鳴って俺も危ない」
そう、狭く暗い部屋の中では下手に雷で攻撃すると俺だけでなくロドナークも危ないのだ。
こうしていると俺が少し有利なようだがそうでもない。
俺は暗い中ロドナークとの距離を詰めるだけの余力がある。だがロドナークに近寄るということはロドナークも俺に近寄るということだ。俺が動くならあえて動く必要は無い。俺がやってくる方向がわかるならなおのことだ。
それでも俺はロドナークに近寄る。今の俺にはロドナークを攻撃する方法など殴る蹴るぐらいしかない。ゲームに登録している時と違い互いに武器を持っておらず、ロドナークから武器を奪うこともできないからだ。
あと一歩というところまで近寄るとパチッとまた雷が弾ける音がした。とても近くで聞こえた気がするのに今度は光がまったく見えない。その代わりに一瞬にして霧のせいで肌にまとわりつく湿気の感触が消える。
あと俺がわかったのは風が吹いたということだけだ。
「セディウス、まだ開始の合図を聞いていないんだが」
急な爽快感に動きを止めた俺の頬を撫で、ロドナークがゆるく笑った。霧を晴らして灯りまでつけてくれたらしい。
眩しさに目を細めつつ俺は不貞腐れる。
「必要か?」
魔術はまだ全然役に立たず、ロドナークの使っている魔術もよくわからない。動きを止めずに一気に攻めればよかったのにロドナークに頬を撫でられるとそれもできず。
もう何をやっているのかよくわからない。
俺がようやく鼻で笑ってやると、ロドナークは口元を緩めた。
「合図をしたらまた最初から考えてくれるんだろう?」
最高じゃないかと俺を見つめるクソ野郎に俺は舌打ちをした。
「しねぇよ。あんたに魔術合戦なんて仕掛けるもんじゃなかった!」
苛立ちは魔術について考えている間に忘れてしまったが、クソ野郎に対して腹が立ち始める。
ゲームを開始したと思ったのならさっさとゲームを終わらせればいいものを、ニヤニヤ観察しやがって。
「勝ったらパンとコーヒー強請ってやろうと思ってたのに」
悔し紛れにそういったが早々に諦めてしまっている。未練はあっても欲しがりはしない。
しかしロドナークは破顔してこういった。
「実はアイスティーとバゲットサンドならすぐに用意できる」
ロドナーク・アルディはもしかしたら天才なのではないだろうか。
単純な俺はすべて忘れ、大きく頷きロドナークから離れた。
ロドナークは相変わらずなんの抵抗も反応もみせない。俺から嬉しさがはみ出ているからだろうか。
「今から食う」
特別が戻ってきたからか、急激な空腹が襲ってきた。
俺はいそいそとリビングルームへと向かう。
「……振り回されてるなぁ」
ポツリと呟かれたことばは聞こえないフリをした。後ろで笑う声がしたから別に構わないだろう。
「消えろ」
魔術で描いた線を伸ばし、ロドナークの使っている魔術……赤雷の魔術を消そうとした。しかし赤雷の魔術は消えず、ロドナークの手のひらにパチパチとまとわりつく。
ロドナークがいうには赤雷の魔術は他人にイメージさせることでできているんだとか。赤と雷、その二つをイメージすることによりそういう魔術だと他人は認識している。確かに赤雷は雷の魔術を使う。だが、これは見た目を派手にするためのもので、実際はとても地味な補助魔術を主に使うそうだ。
そうやって自分の友人の魔術を明かしたくせに、自分の魔術は当ててみろというのだからずるい男だ。
俺は静かにロドナークへと近寄りながら考える。
ロドナークは他人の魔術を拝借するというが、それは何を借りているのだろう。
少し前まではそのまま丸々借りてくる、あるいは真似をしているのだと思っていた。
魔術の仕組みや多様性、使い方を知った今は少し選択肢が増えた。
ロドナークのいう赤雷の魔術は、見た目が派手で地味な魔術……いわば見た目で人を騙し本来の魔術をわからなくしているものだ。
ロドナークはその本来使っている地味な魔術を真似ているのか。本当に丸々結晶にでも記録して借りてきているのか。あるいは魔術の仕組みを借りているのか。
もしも魔術の仕組みを借りているのなら、俺はロドナークに騙されていることになる。見た目が派手でロドナークが借りているというから、雷の魔術を使っていると思っているわけだ。
ならば俺はよりいやらしい方法が正解だと考える。ロドナークという男がプロキシゲームで好かれていないことと、二つ名で盗人呼ばわりされていること、何よりロドナークの家に棲みついた厄介者として家主のことを考えてそう思う。
ロドナーク・アルディという男はしつこい性質で学者肌なところがあり、知らない事に触れたがる癖がある。興味の範囲は広いが外側に触れるだけで深く足を踏み入れることはない。だが、一度足をつっこむとしつこくしつこく根掘り葉掘り聞いて触って、調べていじって楽しんで……大事に大事にする。
もちろん、これだけの情報だけでいやらしい手を使うとは判断できない。
しかし暇つぶしにものを教えてもらい始めてから、事あるごとにロドナークのいやらしさに遭遇した。
例えば魔術を使ってみるようになって、実際試してごらんと俺を観察している時がある。見守っているのではない。俺がどういったことをするのか、教えた通りにできるのか、教えたことによりどう発展していくか。怒鳴ったりはしないが、じっと俺を見て楽しそうにしている。しかも俺に何かを期待したりもしておらず、ありのままの俺を見て最高に楽しんでいた。悪趣味極まりない。
そんな男がただ魔術を借りてくる、真似をするだなんてわかりやすいことをするか。おそらくしないだろう。
そんなロドナーク・アルディはいやらしさが足りない上にロドナーク・アルディの風上にもおけない。
では俺はロドナークの使う赤雷の魔術をどうすればいいのか。
まず消すこと、魔術の邪魔をすることを諦めた方が良いだろう。
俺にはまだ難しい魔術を操ったり魔術の仕組みを瞬時に解き明かしたりできない。ロドナークのいう地味な補助魔術も解らず、見せかけの魔術にも騙される。
俺のできることは魔術的なアプローチではなく、いつも通り避けて殴って蹴ることだ。
「曇れ」
だからといって魔術を使わないわけではない。
俺は部屋の中をさらに暗くするために濃霧を作る魔術を使った。明かりを消しても雷の魔術を使っているため、ロドナークの姿や部屋の様子がちらつくのが嫌だからだ。
雷の魔術がずっと使われているのならまだしも、小さな雷を時折走らせるだけなのでチカチカしてとても邪魔臭い。時折見える部屋の様子すらうっとうしく感じる。
俺は自らの視界から邪魔な景色を消すため、ロドナークの視界を悪くするために魔術を使う。部屋が湿気て不快感はあるが、今はまだチカチカするよりマシである。長時間続くとこの不快感も最悪だが。
兎にも角にも赤雷の魔術をどうこうしないなら、外に働きかけて自らに有利な状況を作る必要がある。プロキシゲームで俺がずっとやってきたことだ。俺はこれを作るのにいつも時間がかかる。
「なるほど……でもこれ以上セディウスも見えないんじゃないか」
今もそうだ。ロドナークのいう通り俺の目の前は真っ暗であまり有利とはいい難い。チカチカする鬱陶しさはなくなったが、部屋の中が俺も見えないからだ。暗視の魔術もあるらしいが、俺にはまだ使えない。
「別に慣れている」
ただ少しだけ有利な点があった。俺は暗い場所が好きなのでよく暗いところにいる。だから暗いのには慣れていた。
それにこの部屋もよく知っている。家主なのだから部屋についてはロドナークの方が詳しいが、俺も魔術を使うようになってからこの部屋をよく使っている。だからそこそここの部屋に詳しいのだ。
足音を立てぬようにそろりと動き出す。息をひそめ足先の感覚を頼りにゆっくりとロドナークに近づく。
「それは俺もそうなんだが……」
パチッと雷が弾ける音がした。
俺は魔術で厚く暗い雲を作るイメージをし、深く濃い霧を作っている。お陰でロドナークが魔術を使うとわずかに光が見えるが、あたりが明るくなることもなかった。
「雲の中に入るみたいなのに雷は走らないのか。霧が純水ならこの雷が弱いのか」
小さな声で俺の魔術を解き明かすロドナークに、観察がお得意なことでと笑ってやることも今はできない。声で位置を知らせないためだ。
俺とは逆にロドナークは話し続けているため、俺はその声でロドナークの位置を知ることができる。
そろそろと近寄って、今は三歩ほどの距離まで近づいただろうか。魔術で声を散らしていない限りは正確な距離感だと思う。
「まぁ、これだけ濃い霧の中じゃ高圧の雷鳴って俺も危ない」
そう、狭く暗い部屋の中では下手に雷で攻撃すると俺だけでなくロドナークも危ないのだ。
こうしていると俺が少し有利なようだがそうでもない。
俺は暗い中ロドナークとの距離を詰めるだけの余力がある。だがロドナークに近寄るということはロドナークも俺に近寄るということだ。俺が動くならあえて動く必要は無い。俺がやってくる方向がわかるならなおのことだ。
それでも俺はロドナークに近寄る。今の俺にはロドナークを攻撃する方法など殴る蹴るぐらいしかない。ゲームに登録している時と違い互いに武器を持っておらず、ロドナークから武器を奪うこともできないからだ。
あと一歩というところまで近寄るとパチッとまた雷が弾ける音がした。とても近くで聞こえた気がするのに今度は光がまったく見えない。その代わりに一瞬にして霧のせいで肌にまとわりつく湿気の感触が消える。
あと俺がわかったのは風が吹いたということだけだ。
「セディウス、まだ開始の合図を聞いていないんだが」
急な爽快感に動きを止めた俺の頬を撫で、ロドナークがゆるく笑った。霧を晴らして灯りまでつけてくれたらしい。
眩しさに目を細めつつ俺は不貞腐れる。
「必要か?」
魔術はまだ全然役に立たず、ロドナークの使っている魔術もよくわからない。動きを止めずに一気に攻めればよかったのにロドナークに頬を撫でられるとそれもできず。
もう何をやっているのかよくわからない。
俺がようやく鼻で笑ってやると、ロドナークは口元を緩めた。
「合図をしたらまた最初から考えてくれるんだろう?」
最高じゃないかと俺を見つめるクソ野郎に俺は舌打ちをした。
「しねぇよ。あんたに魔術合戦なんて仕掛けるもんじゃなかった!」
苛立ちは魔術について考えている間に忘れてしまったが、クソ野郎に対して腹が立ち始める。
ゲームを開始したと思ったのならさっさとゲームを終わらせればいいものを、ニヤニヤ観察しやがって。
「勝ったらパンとコーヒー強請ってやろうと思ってたのに」
悔し紛れにそういったが早々に諦めてしまっている。未練はあっても欲しがりはしない。
しかしロドナークは破顔してこういった。
「実はアイスティーとバゲットサンドならすぐに用意できる」
ロドナーク・アルディはもしかしたら天才なのではないだろうか。
単純な俺はすべて忘れ、大きく頷きロドナークから離れた。
ロドナークは相変わらずなんの抵抗も反応もみせない。俺から嬉しさがはみ出ているからだろうか。
「今から食う」
特別が戻ってきたからか、急激な空腹が襲ってきた。
俺はいそいそとリビングルームへと向かう。
「……振り回されてるなぁ」
ポツリと呟かれたことばは聞こえないフリをした。後ろで笑う声がしたから別に構わないだろう。
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