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つる

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ハンバーグと幼馴染な関係

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※現代ものです。

 じゅうじゅうと音を立て熱そうな石皿、肉の焼けるいい匂い、付け合わせの野菜は鮮やか、ごはんかパンかは自由に選択、ドリンクは飲み放題、合わせて二千円しない。
 俺は今、幼馴染の騒がしい色の兄弟とファミレスでハンバーグを食っていた。
「なぁ、もう一皿頼んでいい?」
 幸せそうな顔をしているのが兄の方で、ハンバーグと白米を一緒に食べては顔がとける。
 幸せとは石皿の上にあると、昔いっていたほどのハンバーグに狂っている男だ。それは頬が落ちるどころの騒ぎではないだろう。
「兄貴の金なんだから好きにすればいいじゃん……俺も食べていい?あと、人参甘いから食べるといい」
 付け合わせの人参を兄の皿に乗せているのは弟で、付け合わせの人参は甘すぎるといっては毎回兄に押し付けている。
 この弟もなかなかのハンバーグ狂で、付け合わせの人参を委託する皿があるのならいくらでも食べたいとよくいう。
「じゃあハンバーグあと二皿追加……で、いい?もう一皿いる?」
 弟よりもちょっと気が回る兄は、俺にもハンバーグが必要かどうかを尋ねつつ、チャイムを鳴らす。
 しかし、あと少しで食べ終える俺は首を振った。
「いや、そんなにハンバーグいらねぇよ。お前、その年でよく油に負けねぇ胃腸をたもてんな」
 俺と同い年であるはずなのに、最初からハンバーグを二枚頼み、ハンバーグ、飯、ハンバーグ、飯、付け合わせ、サラダ……と平気で食い続けている。
 いい食いっぷりであるが、ハンバーグに取り憑かれているのではないかと疑ってしまう。
「いやいや、ハンバーグは別腹ですヨ」
 甘いものは別腹と聞いたことがあるが、ハンバーグも別腹だというのは初耳である。
「あ、そうだ。ゆきちゃん」
「あん?」
「ポテトあげるからブロッコリーはちょうだい。俺野菜足りてないんだよねー」
 ポテトも野菜の気がするが、何かいうまえに、俺の皿からブロッコリーが奪われる。
「……今日こそは克服してやるはずだった」
 俺はブロッコリーの代わりにやってきたポテトに箸を伸ばし、負け惜しみをつぶやく。
 本当はいつまでたってもブロッコリーが食べられずにいた。
「そっかーあとからくる皿にブロッコリーあると思うけどいる?」
「いらない」
 俺がつっけんどんに返すと、へにゃっと嬉しそうに笑うには腹が立つ。
 自棄気味にポテトを咀嚼すると、向かい側のハンバーグ狂はさらにだらしない笑みをこぼした。
「そっかそっかーデザートは?」
「いる」
 このちょっと気が回るところさえなければ、好きになどならないのに。
 俺はメニューで顔を隠し、大人気なくぶすくれた顔を隠した。
「イチャイチャやめてもらえる?あ、俺、ハンバーグダブルね」
 ハンバーグ狂の弟が何かいっているが気のせいである。
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