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焔ノ章
突撃!
ファンダムの街の周囲に散っていた魔物達を駆逐し終わり、自警団や傭兵等が街の中央の広場に集まる。
「では発表する!」
中央にはディーネがおり、皆に聞こえる様に声を張り上げて居る。
その横ではアレフ達やクーシー達に屈強な男達が次から次へと木箱を並べ始めている。
木箱の中には真新しい武器が入っており、先の戦闘で折れたモノや不安な者は取り換える様にと指示が出る。
「ご主人武器新調します?借りられるみたいですよ」
「そうだな、向かう事になるようなら短剣と弓が欲しいな」
弓ですか~と言うモチの目は、すっかり木箱にある幾つか立て掛けてある弓へと目が行っている。
「うーんあんまり弦がきついのはどうかな」
初心者みたいなもんだし。と呟くが、何時の間にかちゃっかりモチの横に居るミトラが『そうは思えんがの』と呟いて居る。
「短いショートボウとかどうですか?」
「それ良いかもな」
『ふむ、なら短剣はコレがいいぞ』
とミトラはふよふよと蝶の羽根を動かし、黄金色の鱗粉を飛ばしながら鞘に収まっている短剣を持って来る。
「これ?」
『そうじゃ、小さいがの中々の切れ味じゃ』
ハクが手に持つと”ふわり”と風が巻き上がる。
「…ミトラ」
『別に構わんじゃろ?妾の風の力を付属しただけじゃ』
エッヘンと無い胸を反らして『良い品になったからの、ハクには丁度いいはずじゃ』と言ってドヤ顔をするが、
「言わんこっちゃない」
ミトラの背後に我も我も!と言わんばかりに短剣を手にした者達があっという間に並び列を作ってしまった。
『言っとくがの、皆。妾の対価は高い。ハクは既に妾に対価を払って居るのじゃ。しかもその対価は妾でもまだまだ対価が多過ぎて足りぬ程の恩じゃ。皆はハクが支払った様に高い対価を払えるかの?』
そう言うと並んで居たものは互いの顔を見合わせ、そそくさと元の場所へと去って行った。
「…俺払ったっけ?」
ハクがミトラにこそっと話すと、ミトラは笑いながら小声で、
『沢山あるのじゃ。妾の新しい服(ハクの服の裾が長すぎて余って切った部分の端切れを貰い、ミトラは魔法で制作した)とか、先日のご飯とか。まぁ一番は妾の名じゃな。これは一人しか出来ん程の恩じゃ。だから妾の対価の支払いはお主への友情じゃな』
ほえ~とポカンと口を開けているモチに、ハクまで同じく驚いて目をシパシパと瞬きを指せている。
「いいなぁ友情かぁ」
と、何時の間にか来ていたカリナタが呟くと、
『お主は十分良い武器を持っているのじゃ。妾はその武器に付属は出来んぞ?どうしてもと言うならその杖に試しても良いが、恐らく効果を打ち消してしまうのじゃ』
掛かっている効果の魔力アップと火属性アップ、その杖だと二種類しか付属は出来んからのと言われて「うんわかった!」と慌てて杖を抱えて後退する。
「ミトラさん弓は出来ないんですか?」
モチがこそっとミトラに耳打ちすると、
『うーむしても良いが、ここにある弓だと妾の付属より魔力を矢に乗せた方が良い効果が出来るし、うっかり付属すると弓の耐久値が持たない可能性があるのじゃ』
と言われてガッカリする。
『その代わりモチのはとても良い武器じゃからの、妾の力を注いでおくのじゃ』
それって依怙贔屓では?とハクとカリナタの双方が思ったが、あえて口に出すは避けて置いた。何故ならモチがとても嬉しそうにピョコンとその場で跳ねて居たからだ。
ハクとカリナタ、それにミトラはモチにとても弱かった。
「魔力が残っている者で…」
次から次へと名前が告げられて行く。
総勢十五名が第一陣として入り、次に一時間後に第二陣、その更に一時間後に第三陣が入って捜索する事になった。
「では準備を」
「「「「「はい」」」」」
当然ハクも第一陣へと編成されると思ったが、今回は怪我人という事で見送りとなった。折角武器も新しい物を得たのにと当人は少し不満そうであったが、何せ怪我はまだ癒えて居ない。その状態で無理をして行けないという事で、内部の調査はディーネ達に任せる事になった。
「モチく~ん行って来るね!ハク君私が居ない間街を宜しくね!」
「はーい!」
「ああ、気を付けてな」
モチとハクが第一陣に入って行くディーネに夫のキアフ、それにケンネルにカリナタ達を見送りって手を振って居る最中、ミトラは空中に浮かびながら周囲に自身の高位精霊達を呼び寄せ指示を下す。
「1号!ラスタ!」
「2号!アレイスタ!」
「3号~ゼロ~」
「4号っす!ウイル!」
「五号ルーナぁ」
「6号。ヴァレリ!でーす!」
「なーなーごー!エルマンノ~しゅわっちっ!」
「8、号、ガレ、じょわっ!じゅわ~!」
「九号名前なし」
「十号同じく。召還により参上致しました」
『相変わらずじゃの皆。すまんがの、この島を調査する人達に何人か付いて行って貰えんかの?』
「はーいはーい!ガレ行く!正義の味方!」
「エルマンノもー!」
「この二人だけだと心配だからルーナも付いて行くわ」
名前がついている八名の反応とは違い、名前なしの9号と10号が困惑した顔付でミトラを見る。
『お主ら二人は無理をせんでよい。大方付いて行って好きでも無い人間に名前を付けられるのを警戒しとるんじゃろ』
「「は、はい。すいませんミトラ様」」
『いや良い。良い機会かとも思ったのじゃがの』
「はい?」
「良い機会?」
『そうじゃ、妾も名を授けられてから力が強くなった。妾達精霊は自身では名を付けられぬし、名が無いうちは然程力も強くは無いのじゃ。だからの、誰か気に入った人を見付けて名を授けて貰えれば―…』
「「はい!決めました!」」
『ぶふぉっ!?何、決断が早いのじゃっ』
バビューン!と言う音がするぐらい高速で二人の精霊はすっ飛んで行き、それぞれ人の顔面にぶつかったり縋りついたりし、
「「お願いです僕(私)と友達になって下さいっ!そして名前を付けて下さいっ!」」
と、出発しようとしていたケンネルとアレフに突撃していった。
「では発表する!」
中央にはディーネがおり、皆に聞こえる様に声を張り上げて居る。
その横ではアレフ達やクーシー達に屈強な男達が次から次へと木箱を並べ始めている。
木箱の中には真新しい武器が入っており、先の戦闘で折れたモノや不安な者は取り換える様にと指示が出る。
「ご主人武器新調します?借りられるみたいですよ」
「そうだな、向かう事になるようなら短剣と弓が欲しいな」
弓ですか~と言うモチの目は、すっかり木箱にある幾つか立て掛けてある弓へと目が行っている。
「うーんあんまり弦がきついのはどうかな」
初心者みたいなもんだし。と呟くが、何時の間にかちゃっかりモチの横に居るミトラが『そうは思えんがの』と呟いて居る。
「短いショートボウとかどうですか?」
「それ良いかもな」
『ふむ、なら短剣はコレがいいぞ』
とミトラはふよふよと蝶の羽根を動かし、黄金色の鱗粉を飛ばしながら鞘に収まっている短剣を持って来る。
「これ?」
『そうじゃ、小さいがの中々の切れ味じゃ』
ハクが手に持つと”ふわり”と風が巻き上がる。
「…ミトラ」
『別に構わんじゃろ?妾の風の力を付属しただけじゃ』
エッヘンと無い胸を反らして『良い品になったからの、ハクには丁度いいはずじゃ』と言ってドヤ顔をするが、
「言わんこっちゃない」
ミトラの背後に我も我も!と言わんばかりに短剣を手にした者達があっという間に並び列を作ってしまった。
『言っとくがの、皆。妾の対価は高い。ハクは既に妾に対価を払って居るのじゃ。しかもその対価は妾でもまだまだ対価が多過ぎて足りぬ程の恩じゃ。皆はハクが支払った様に高い対価を払えるかの?』
そう言うと並んで居たものは互いの顔を見合わせ、そそくさと元の場所へと去って行った。
「…俺払ったっけ?」
ハクがミトラにこそっと話すと、ミトラは笑いながら小声で、
『沢山あるのじゃ。妾の新しい服(ハクの服の裾が長すぎて余って切った部分の端切れを貰い、ミトラは魔法で制作した)とか、先日のご飯とか。まぁ一番は妾の名じゃな。これは一人しか出来ん程の恩じゃ。だから妾の対価の支払いはお主への友情じゃな』
ほえ~とポカンと口を開けているモチに、ハクまで同じく驚いて目をシパシパと瞬きを指せている。
「いいなぁ友情かぁ」
と、何時の間にか来ていたカリナタが呟くと、
『お主は十分良い武器を持っているのじゃ。妾はその武器に付属は出来んぞ?どうしてもと言うならその杖に試しても良いが、恐らく効果を打ち消してしまうのじゃ』
掛かっている効果の魔力アップと火属性アップ、その杖だと二種類しか付属は出来んからのと言われて「うんわかった!」と慌てて杖を抱えて後退する。
「ミトラさん弓は出来ないんですか?」
モチがこそっとミトラに耳打ちすると、
『うーむしても良いが、ここにある弓だと妾の付属より魔力を矢に乗せた方が良い効果が出来るし、うっかり付属すると弓の耐久値が持たない可能性があるのじゃ』
と言われてガッカリする。
『その代わりモチのはとても良い武器じゃからの、妾の力を注いでおくのじゃ』
それって依怙贔屓では?とハクとカリナタの双方が思ったが、あえて口に出すは避けて置いた。何故ならモチがとても嬉しそうにピョコンとその場で跳ねて居たからだ。
ハクとカリナタ、それにミトラはモチにとても弱かった。
「魔力が残っている者で…」
次から次へと名前が告げられて行く。
総勢十五名が第一陣として入り、次に一時間後に第二陣、その更に一時間後に第三陣が入って捜索する事になった。
「では準備を」
「「「「「はい」」」」」
当然ハクも第一陣へと編成されると思ったが、今回は怪我人という事で見送りとなった。折角武器も新しい物を得たのにと当人は少し不満そうであったが、何せ怪我はまだ癒えて居ない。その状態で無理をして行けないという事で、内部の調査はディーネ達に任せる事になった。
「モチく~ん行って来るね!ハク君私が居ない間街を宜しくね!」
「はーい!」
「ああ、気を付けてな」
モチとハクが第一陣に入って行くディーネに夫のキアフ、それにケンネルにカリナタ達を見送りって手を振って居る最中、ミトラは空中に浮かびながら周囲に自身の高位精霊達を呼び寄せ指示を下す。
「1号!ラスタ!」
「2号!アレイスタ!」
「3号~ゼロ~」
「4号っす!ウイル!」
「五号ルーナぁ」
「6号。ヴァレリ!でーす!」
「なーなーごー!エルマンノ~しゅわっちっ!」
「8、号、ガレ、じょわっ!じゅわ~!」
「九号名前なし」
「十号同じく。召還により参上致しました」
『相変わらずじゃの皆。すまんがの、この島を調査する人達に何人か付いて行って貰えんかの?』
「はーいはーい!ガレ行く!正義の味方!」
「エルマンノもー!」
「この二人だけだと心配だからルーナも付いて行くわ」
名前がついている八名の反応とは違い、名前なしの9号と10号が困惑した顔付でミトラを見る。
『お主ら二人は無理をせんでよい。大方付いて行って好きでも無い人間に名前を付けられるのを警戒しとるんじゃろ』
「「は、はい。すいませんミトラ様」」
『いや良い。良い機会かとも思ったのじゃがの』
「はい?」
「良い機会?」
『そうじゃ、妾も名を授けられてから力が強くなった。妾達精霊は自身では名を付けられぬし、名が無いうちは然程力も強くは無いのじゃ。だからの、誰か気に入った人を見付けて名を授けて貰えれば―…』
「「はい!決めました!」」
『ぶふぉっ!?何、決断が早いのじゃっ』
バビューン!と言う音がするぐらい高速で二人の精霊はすっ飛んで行き、それぞれ人の顔面にぶつかったり縋りついたりし、
「「お願いです僕(私)と友達になって下さいっ!そして名前を付けて下さいっ!」」
と、出発しようとしていたケンネルとアレフに突撃していった。
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