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焔ノ章
番外編 御姉様方の新年 3
「ピギャアアッ!!」
ババッとハクの方に四つ足で飛び込む勢いで走り込み、あっと言う間にハクの足元にすがり付きブルブルと震える。
"怖いです怖いです!また追い掛け回されます~!"
「あ~…モチ?」
「ごしゅじんんん~っ」
ビエーーと泣き出したモチに慌ててハクが抱き寄せると、余計にウワーンと泣き出した。
「あらん、不味かったかしらん。先日は御免なさいね」
ペコペコと謝り出す化粧をみっちり施した筋肉。
目に強烈な印象を与える髪型。
ちょっと見には頭の上に盆栽が乗っている様に見えるのだが、盆栽を知らない人が見れば[兎に角頭部が盛ってる髪型]。
トドメはド派手な着物。
肩を出すように着崩しているのだが、まるでミニスカートの様に丈を短くしていて、とても出はないが芽に硫酸並。
足の筋肉が隆々としていてとても強そうだ…
おニューな御姉様なマキシマムザホルモンちゃんは無意味にクネクネと身体を動かしつつモチに謝る。
「モチ君が可愛らしいから、つい理性が止まらなくなっちゃって」
"つい理性が止まらなってって、もしかして僕獲物として食べられそうになってた!?"
余計に怖くなったのか、泣き止んだのは良いがモチはますます小刻みにブルブルと震えて縮こまる。
『モチ~大丈夫かの?これ其処なる怪異、モチが怖がってるから離れるのじゃっ!』
「怪異って…」と呟いたハクに対し、
「あらん、次の源氏名は怪異ホルモンにしようかしらん?」
クネクネと顔に手を添えて体をくねらすアヤシイ筋肉。
どうしてそうアヤシイ源氏名にしたがるのか。
と言うかホルモンを付けるのは必須なのか?
「やだん私ったら、今日はこれを渡しに来たのん」
そうそうと手に持っていた包み紙を前に出す。
ズシッと重い何てもんじゃない品を受け取り、ハクは思わず退け反る。
「うわっ!とととっ」
「ご主人っ」
『大丈夫かの?』
慌ててミトラが風魔法を使って包み紙ごとハクを宙で支え、尻餅を付かない様に支える。
「ミトラ有り難う」
『これぐらい対した事無いのじゃ』
エッヘンっと無い胸を反らして蝶の羽根を羽ばたかせながら、ミトラは右手をスイッと動かしてハクを立たせ、宙にハクが受け取った荷物を浮かせる。
『むう、これは重いのじゃ。怪異、これはハクには無理ぞ』
普通にマキシマムザホルモンを怪異と呼ぶミトラ。
それに対してマキシマムザホルモンは「ヤッパリ怪異っていいわねぇん」と考え深げに良く分からない感性を呟きつつ、
「あらん、申し訳無かったわハクちゃん。御免なさいねん」
としおらしく謝った。
「それは先日モチちゃんを追い回してしまった私達のお詫びなのん。中身は突き立てのお餅よん。お餅って新年や御正月に頂く行事なのでしょう?イッパイ作って来たから良かったら食べてねん」
じゃあねモチちゃん御免ねんと丁寧に御辞儀をし、ムキムキの筋肉の肢体を持つマキシマムザホルモンは去って行った。
***
『ほぉぉお~これが餅かの?』
「初めて見ました!白くておっきいですっ」
ミトラとモチの目の前には白くて平たい餅がズーンと鎮座している。モチが白ウサギの桃色の鼻をひくひくさせて匂いを嗅いでみるが、嗅いだことが無いので分からない。分からないけど、なんと無く穀物の匂いがする。その穀物の匂いがする食べ物の縦横丁度50センチ、厚さ五センチ位の餅がひーふーみ…
『…二十枚とはの』
「これ、流石に食べきれなく無い?」
「ご主人~これってこのまま食べるのですか?」
「いや、違うよ。硬くなって来てるのは焼いたり茹でたりだな」
『ハク、御主の姉に持っていくとして、カーター達にも渡すのはどうじゃ?宿の物にも良いと思うがの』
「そうだな、このままじゃカビそうだし。宿の客に出しても余りそうだしな」
「あのっ!ミトラさんっ」
『どうしたのじゃモチ?』
「僕の御姉ちゃんに渡して貰えませんか?ご主人もいいですよね?」
「モチが貰ったものだからな、モチが決めたらいいよ」
「はいっ!ミトラさん良いですか?」
『構わんのじゃ。では妾の風の精霊達に頼もうかのぅ』
「有り難う御座いますっ!」
『でもの、その前にちと食べてみてからのが良いかも知れんの』
何せ食べた事が無い物だからとミトラは提案し、それならとハクは宿の女将に許可を取りに行った。
ババッとハクの方に四つ足で飛び込む勢いで走り込み、あっと言う間にハクの足元にすがり付きブルブルと震える。
"怖いです怖いです!また追い掛け回されます~!"
「あ~…モチ?」
「ごしゅじんんん~っ」
ビエーーと泣き出したモチに慌ててハクが抱き寄せると、余計にウワーンと泣き出した。
「あらん、不味かったかしらん。先日は御免なさいね」
ペコペコと謝り出す化粧をみっちり施した筋肉。
目に強烈な印象を与える髪型。
ちょっと見には頭の上に盆栽が乗っている様に見えるのだが、盆栽を知らない人が見れば[兎に角頭部が盛ってる髪型]。
トドメはド派手な着物。
肩を出すように着崩しているのだが、まるでミニスカートの様に丈を短くしていて、とても出はないが芽に硫酸並。
足の筋肉が隆々としていてとても強そうだ…
おニューな御姉様なマキシマムザホルモンちゃんは無意味にクネクネと身体を動かしつつモチに謝る。
「モチ君が可愛らしいから、つい理性が止まらなくなっちゃって」
"つい理性が止まらなってって、もしかして僕獲物として食べられそうになってた!?"
余計に怖くなったのか、泣き止んだのは良いがモチはますます小刻みにブルブルと震えて縮こまる。
『モチ~大丈夫かの?これ其処なる怪異、モチが怖がってるから離れるのじゃっ!』
「怪異って…」と呟いたハクに対し、
「あらん、次の源氏名は怪異ホルモンにしようかしらん?」
クネクネと顔に手を添えて体をくねらすアヤシイ筋肉。
どうしてそうアヤシイ源氏名にしたがるのか。
と言うかホルモンを付けるのは必須なのか?
「やだん私ったら、今日はこれを渡しに来たのん」
そうそうと手に持っていた包み紙を前に出す。
ズシッと重い何てもんじゃない品を受け取り、ハクは思わず退け反る。
「うわっ!とととっ」
「ご主人っ」
『大丈夫かの?』
慌ててミトラが風魔法を使って包み紙ごとハクを宙で支え、尻餅を付かない様に支える。
「ミトラ有り難う」
『これぐらい対した事無いのじゃ』
エッヘンっと無い胸を反らして蝶の羽根を羽ばたかせながら、ミトラは右手をスイッと動かしてハクを立たせ、宙にハクが受け取った荷物を浮かせる。
『むう、これは重いのじゃ。怪異、これはハクには無理ぞ』
普通にマキシマムザホルモンを怪異と呼ぶミトラ。
それに対してマキシマムザホルモンは「ヤッパリ怪異っていいわねぇん」と考え深げに良く分からない感性を呟きつつ、
「あらん、申し訳無かったわハクちゃん。御免なさいねん」
としおらしく謝った。
「それは先日モチちゃんを追い回してしまった私達のお詫びなのん。中身は突き立てのお餅よん。お餅って新年や御正月に頂く行事なのでしょう?イッパイ作って来たから良かったら食べてねん」
じゃあねモチちゃん御免ねんと丁寧に御辞儀をし、ムキムキの筋肉の肢体を持つマキシマムザホルモンは去って行った。
***
『ほぉぉお~これが餅かの?』
「初めて見ました!白くておっきいですっ」
ミトラとモチの目の前には白くて平たい餅がズーンと鎮座している。モチが白ウサギの桃色の鼻をひくひくさせて匂いを嗅いでみるが、嗅いだことが無いので分からない。分からないけど、なんと無く穀物の匂いがする。その穀物の匂いがする食べ物の縦横丁度50センチ、厚さ五センチ位の餅がひーふーみ…
『…二十枚とはの』
「これ、流石に食べきれなく無い?」
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「いや、違うよ。硬くなって来てるのは焼いたり茹でたりだな」
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「そうだな、このままじゃカビそうだし。宿の客に出しても余りそうだしな」
「あのっ!ミトラさんっ」
『どうしたのじゃモチ?』
「僕の御姉ちゃんに渡して貰えませんか?ご主人もいいですよね?」
「モチが貰ったものだからな、モチが決めたらいいよ」
「はいっ!ミトラさん良いですか?」
『構わんのじゃ。では妾の風の精霊達に頼もうかのぅ』
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