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ダンジョンは地下深く
当分の間困らないだけのごはん!
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「昨日渡したモノだけだと足りないと思って色々持って来たんだ。俺の時も生まれた当初はワケ分からなくてキツクテな。んで、当時の事を思い出しつつ此処まで来たら、ダンジョンに入る地上にある扉が開いて居て、中を覗き見しつつ注意して入って来たら途中で魔物達が必死の形相で逃げようとして居たんだ。けど床とか壁もか?が蟻地獄みたいに滑るもんだからドンドン滑り落ちて壁に激突したり、中には体長が大きいせいでミッチリと詰まって居たりしててなぁ。詰まって居たのは全員切り裂いたり、蹴り出して連れて来た」
「えーと、あ、有難う?」
地上にある入口の扉、少し知能がある魔物なら入って来れるのか。
そう思って転がっている魔物を見ると比較的知能がありそうなモノが居て、それと共に猪突猛進しそうな…
「ああ、ボア(猪型の魔物)は恐らく扉が開いて居たんで入って来たんだろうな。此奴らは見境なく突進するだけで知能はあまり無いから。ただ肉はとても美味いぞ」
そう言ってサクサクと魔王の間の手前の部屋で首を狩り、血抜きをし始めるアデル。
「血…」
ボタボタと血だまりが出来て行くのを見詰め、どうしようこれと思った直後、思ったより不快感がない事に気付く。幾ら前世の記憶があるとは言え、不快感が無いのは『魔王』としてダンジョンに生まれたからだろうか。
もしくは相手が魔物だから?
それとも―――真っ先にごはんと思ったからかも知れない。
食生活大事。
何より美味しい物が頂きたいのです。少なくとも私は昨夜口にした硬いパン以外この世界に生まれてからまだ食べて居ないのです!!
ごはん大事なのですよ!
「血はダンジョンの内部だからな。ダンジョン内ならほっとけば数十分でダンジョンに吸収されるぞ。おっと、死んでる魔獣で食えるのは血抜きしてからさっさとアイテムボックスへ入れて置け。捌くのに時間が掛かりそうならそのままアイテムボックスに入れて置いても良い。後で血抜きすればいいからな。そうしないと放置しとくとダンジョンに全て吸収されてしまうぞ。まぁポイントとか経験値とかダンジョンに吸収すると変換するからそうしたいなら別だけどな」
そう言われてはイケマセン。
御残しは駄目なのです、と言うかごはんです、ごはん大事。
私はアデルに聞いて『美味しいごはん』を全てアイテムボックスへ入れて置きました。
ちなみにボアはアデルが少し分けて欲しいとの事で半分こにしようと言ったら、
「いや三分の一で良い。肉も欲しいけど皮を貰っていいか?これ、鞣すから」
との事で全ての魔獣の皮を渡しました。私には今必要ではないし、色々貰ってしまったアデルに少しでも恩を返して置きたい。これぐらいじゃ還元した事には為らないだろうけど。
かなり遠慮されたけど、こうしてごはんが得られたし何より!
当分の間困らないだけのごはん!
ふふふふふ…
因みに他の素材である角やら爪やらは一部はアイテムボックスへ入れ、後はダンジョンに吸収して貰いました。
現在のレベルは此方。
名前:レーベルブリュームヒェン(前世:小見千夏)
種族:エルフ
職種:魔王
レベル:14
HP:220
MP:480
筋力:14
耐久:520
機敏:350
魔力:100000
器用:1001
幸運:666
ユニークスキル:森の乙女
スキル:アイテムボックス・鑑定Lv2
称号:元深窓の乙女・偽りのエルフ・深淵の森の大古の(エンシェント)魔王求愛拒絶中
ポイント:725(728)
ふむふむ、ちょびっと経験値とかポイントとかゲットです。
* * *
ごっはーーんっっ!
すっかりご機嫌な私。只今やわらかーい美味しい匂いを部屋中に醸し出してくれているボアのお肉。そのお肉を使い終わった竹筒の水筒を半分にアデルに割って貰って御皿にし、火に炙って塩を掛けて美味しく頂いております。ちなみにフォークとかスプーンで頂くのかと思ったら(昨晩は素手でしたがナニカ?)、更に竹の水筒を裂いて竹同士を擦り合わせて簡単に箸を作って手渡されました。
やばいアデル、生活力ある。
尚私にはそんな発想無かった。昨夜同様素手で挑むつもりだったよ、火傷一直線で危険なのに。
そして更になんと!
『魔王の間』の隣に「生活用の部屋を作れば良い」と助言を受けて作っちゃいました、台所(予定)。ただ部屋があるだけで現在は何も無いんですけど、「煮炊き用の換気~換気が出来る部屋~」とうんうん唸って考えていたら『魔王の間』にドアが出来上がり、部屋の上層部に換気口が出来て…あれ、何処に繋がっているんだろう。
謎だ。
ちょっと怖いんだけど。
アデルがスタスタと台所予定の部屋の壁をスパイダー○ン宜しく蜘蛛の足だけでよじ登り、何処に繋がっているのか確認し、次に滑り台がある通路に歩いて行って、
「コッチと繋がっている」
と教えてくれた。
よくよく考えたらそうだよね、あはは……
と言うか考えて作ろうよ私。
因みにアデル曰く、滑り台がある部屋(?)は換気が確り出来ているらしく、一定の個所に澱まない様に空気の動きが微弱ながらも出来て居るらしい。意図して作って居ないのだけど、上手い事出来ている様ですダンジョンって。
素晴らしい。
製作者はへっぽこなのにね……何かごめん、ダンジョン。これから頑張って快適な空間にするからね。って、快適な空間にしちゃうと魔物とか諸々がダンジョンに来た時に対処出来ないか。
台所のある部屋にアデルが自身のアイテムボックスから岩を取り出して竈を作り、落ち葉や枯れ枝等で火を起こし、昨夜私がポイントで交換した鍋を使ってじっくり時間を掛けて水炊きを作ってくれた。
ちなみに私、「おぉ~」と言いながらもちゃんと手伝いましたよ?だって、次回から私がやらないといけないんですから。ボアを捌くのは初めてだったので拙い手付きに為ってしまったのはご愛敬。その内数こなせば慣れるとアデルに言われたので素直に頷く。
所でアデル。
何故そこで「新妻に指導してるようだ…」とプルプルしてるんですか。
妻じゃありません。
だからソコでカサカサする音を出さないで下さい。足、見えない様に布地で隠して居る隙間から蜘蛛の足が微かに見えて怖いんですから。
「えーと、あ、有難う?」
地上にある入口の扉、少し知能がある魔物なら入って来れるのか。
そう思って転がっている魔物を見ると比較的知能がありそうなモノが居て、それと共に猪突猛進しそうな…
「ああ、ボア(猪型の魔物)は恐らく扉が開いて居たんで入って来たんだろうな。此奴らは見境なく突進するだけで知能はあまり無いから。ただ肉はとても美味いぞ」
そう言ってサクサクと魔王の間の手前の部屋で首を狩り、血抜きをし始めるアデル。
「血…」
ボタボタと血だまりが出来て行くのを見詰め、どうしようこれと思った直後、思ったより不快感がない事に気付く。幾ら前世の記憶があるとは言え、不快感が無いのは『魔王』としてダンジョンに生まれたからだろうか。
もしくは相手が魔物だから?
それとも―――真っ先にごはんと思ったからかも知れない。
食生活大事。
何より美味しい物が頂きたいのです。少なくとも私は昨夜口にした硬いパン以外この世界に生まれてからまだ食べて居ないのです!!
ごはん大事なのですよ!
「血はダンジョンの内部だからな。ダンジョン内ならほっとけば数十分でダンジョンに吸収されるぞ。おっと、死んでる魔獣で食えるのは血抜きしてからさっさとアイテムボックスへ入れて置け。捌くのに時間が掛かりそうならそのままアイテムボックスに入れて置いても良い。後で血抜きすればいいからな。そうしないと放置しとくとダンジョンに全て吸収されてしまうぞ。まぁポイントとか経験値とかダンジョンに吸収すると変換するからそうしたいなら別だけどな」
そう言われてはイケマセン。
御残しは駄目なのです、と言うかごはんです、ごはん大事。
私はアデルに聞いて『美味しいごはん』を全てアイテムボックスへ入れて置きました。
ちなみにボアはアデルが少し分けて欲しいとの事で半分こにしようと言ったら、
「いや三分の一で良い。肉も欲しいけど皮を貰っていいか?これ、鞣すから」
との事で全ての魔獣の皮を渡しました。私には今必要ではないし、色々貰ってしまったアデルに少しでも恩を返して置きたい。これぐらいじゃ還元した事には為らないだろうけど。
かなり遠慮されたけど、こうしてごはんが得られたし何より!
当分の間困らないだけのごはん!
ふふふふふ…
因みに他の素材である角やら爪やらは一部はアイテムボックスへ入れ、後はダンジョンに吸収して貰いました。
現在のレベルは此方。
名前:レーベルブリュームヒェン(前世:小見千夏)
種族:エルフ
職種:魔王
レベル:14
HP:220
MP:480
筋力:14
耐久:520
機敏:350
魔力:100000
器用:1001
幸運:666
ユニークスキル:森の乙女
スキル:アイテムボックス・鑑定Lv2
称号:元深窓の乙女・偽りのエルフ・深淵の森の大古の(エンシェント)魔王求愛拒絶中
ポイント:725(728)
ふむふむ、ちょびっと経験値とかポイントとかゲットです。
* * *
ごっはーーんっっ!
すっかりご機嫌な私。只今やわらかーい美味しい匂いを部屋中に醸し出してくれているボアのお肉。そのお肉を使い終わった竹筒の水筒を半分にアデルに割って貰って御皿にし、火に炙って塩を掛けて美味しく頂いております。ちなみにフォークとかスプーンで頂くのかと思ったら(昨晩は素手でしたがナニカ?)、更に竹の水筒を裂いて竹同士を擦り合わせて簡単に箸を作って手渡されました。
やばいアデル、生活力ある。
尚私にはそんな発想無かった。昨夜同様素手で挑むつもりだったよ、火傷一直線で危険なのに。
そして更になんと!
『魔王の間』の隣に「生活用の部屋を作れば良い」と助言を受けて作っちゃいました、台所(予定)。ただ部屋があるだけで現在は何も無いんですけど、「煮炊き用の換気~換気が出来る部屋~」とうんうん唸って考えていたら『魔王の間』にドアが出来上がり、部屋の上層部に換気口が出来て…あれ、何処に繋がっているんだろう。
謎だ。
ちょっと怖いんだけど。
アデルがスタスタと台所予定の部屋の壁をスパイダー○ン宜しく蜘蛛の足だけでよじ登り、何処に繋がっているのか確認し、次に滑り台がある通路に歩いて行って、
「コッチと繋がっている」
と教えてくれた。
よくよく考えたらそうだよね、あはは……
と言うか考えて作ろうよ私。
因みにアデル曰く、滑り台がある部屋(?)は換気が確り出来ているらしく、一定の個所に澱まない様に空気の動きが微弱ながらも出来て居るらしい。意図して作って居ないのだけど、上手い事出来ている様ですダンジョンって。
素晴らしい。
製作者はへっぽこなのにね……何かごめん、ダンジョン。これから頑張って快適な空間にするからね。って、快適な空間にしちゃうと魔物とか諸々がダンジョンに来た時に対処出来ないか。
台所のある部屋にアデルが自身のアイテムボックスから岩を取り出して竈を作り、落ち葉や枯れ枝等で火を起こし、昨夜私がポイントで交換した鍋を使ってじっくり時間を掛けて水炊きを作ってくれた。
ちなみに私、「おぉ~」と言いながらもちゃんと手伝いましたよ?だって、次回から私がやらないといけないんですから。ボアを捌くのは初めてだったので拙い手付きに為ってしまったのはご愛敬。その内数こなせば慣れるとアデルに言われたので素直に頷く。
所でアデル。
何故そこで「新妻に指導してるようだ…」とプルプルしてるんですか。
妻じゃありません。
だからソコでカサカサする音を出さないで下さい。足、見えない様に布地で隠して居る隙間から蜘蛛の足が微かに見えて怖いんですから。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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