デッドエンドで処刑された悪役令嬢は、魔王様の手により蘇って溺愛されるそうです

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11 魔王様ほっこりする

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「むぅ········遅いなぁ········」

魔王がいない時のローズの時間の使い方はいくつかある。ダミーの城の部屋でイリアとお喋りをするか、魔王が大量に用意した本を読んだり、後は日々家事というものにもチャレンジしている。

掃除、洗濯、炊事·······どれも初めてだが、要領のいいローズはイリアに1度習うと完璧にマスターしたのだった。

まあ、魔王が本来着ているものは自動的に魔法で綺麗になるのだが······せっかローズがやってくれるので素直に任せているのだ。

そして、現在········夕食の支度を終えていつもなら帰ってくるはずの時間になっても魔王が帰ってこなくてローズは少しだけ心配していた。

「魔王様、もしかしてどこかの女に無理矢理迫られてたり········むぅ」

まあ、有り得ないことだとしてもローズにとって魔王は素敵すぎる存在なのだ。だからこそそういう心配もしてしまうのだ。

「あぁ······魔王様·······」

魔王から貰ったペンダントを握って魔王のことを思い出してなんとか正気を保つ。思い浮かぶのは不器用に微笑む可愛い彼の顔。そしていつも優しいその瞳。ローズのことを1番に考えて守って大切にしてくれる愛しい人。

「早く帰ってこないなぁ········」






「ただいまー」

思ったよりも少しだけ遅くなってしまったがなんとか帰ってきた魔王は愛しのローズに帰宅の報告をしようと近づく前に、ぎゅっと後ろから情熱的に抱きしめられたのだった。

背中に伝わる柔らかい感触で······いや、その体温で誰かは明白だった。

「ただいま、ローズ。遅くなってごめんね」
「もぅ·····心配したんだよ」
「うん、ごめん。ありがとう」

思えば純粋な心配は久しくされてなかった気がする。間違いなくこの世界で圧倒的に最強な魔王を心配する者などそうそういないのだ。だからこうして少し帰りが遅れただけで心配してくれるローズは本当に貴重な存在で······同時にその日の疲れが癒される気分だ。

「お腹空いたよね?今日は何かな?」
「·······シチュー」
「もう作れるようになったんだね。やっぱりローズは凄いね」
「魔王様·······すりすり·······」
「くすぐったいってば」
「遅れた罰」

体格的に腕が魔王の前を完全に塞ぐことは出来ずに中途半端に脇腹とギリ腹筋にかかってこそばゆいのもあるが·······背中でじゃれついてくるローズが子犬のようでなんとも可愛かったのだ。

だから思わず魔王はローズを掴むと振り返って優しく抱きしめていた。その魔王の行動に驚きつつもローズは嬉しそうに微笑んで言った。

「やっぱりこっちも好きー」
「俺もローズの顔が見れる方が安心するよ。それに·······」
「ふふ、私の胸がいいんだよねぇ」
「······うん。柔らかい」

魔王個人としてはさほど女性の胸が大好きなおっぱい星人という種族ではなかったのだが·······ローズと出会ってからその膨らみを激しく求めるようになっていた。もちろんローズ限定で、ローズ本体の方が優先度は高いけど、ポヨンとあたるその魅惑の柔らかさの虜に魔王はなっていたのだ。

ローズも当然気づいていて、最近はわざと当ててる時もある。少しでも魔王を誘っていたいのだ。それに·······幼子のように自分の胸を求めている魔王の姿が愛おしくて仕方ないというのも事実だったりする。

「ねぇ、ローズ。明日結婚式やろうか」
「うん。わかった」

唐突な申し出なのに即座に頷くローズ。それだけ魔王を信じているのだ。そんな心地の良い信頼に今日、頑張って魔王演じて国を支配してきて良かったと心底ホッとするのだった。

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