42 / 46
永遠の誓いの指輪
しおりを挟む
ジューン・ブライドーーー直訳で6月の花嫁の意味があるそれは、欧米では古くから6月に結婚すると生涯幸せな結婚生活が送れるという言い伝えがあるそうだ。ギリシャ神話がベースらしいが・・・実はこの世界の暦上では本日はだいたい6月1日にあたる日になる。そんなジンクスをルナは当然知るわけもないが・・・遥が以前から決めていたことではあった。ただのジンクスと言われればそれまでかもしれないが・・・せっかくなら自分の知識上で出来る最高の結婚式をあげたいと思ったからだ。
「じゃあ・・・準備はいい?」
隣で遥の腕に抱きつくルナに遥はそう聞くとルナはこくりと頷いた。
「大丈夫・・・遥と一緒なら」
「そうだね。俺もルナとならなんでも出来る気がするよ」
そう微笑んでから遥は目の前・・・扉の前で待機していた二人の侍女に開けていいという合図を送ると二人は頷いて静かに扉をあけた。
すでに日が沈み辺りには月光が照らされている時間の教会には頼りない蝋燭の光がわずかにポツリとポツリと照らされており、そこには遥の友人であるロバートやマイヤ・・・ルナの知ってる人ではあとは龍種のクロも人間の姿をしていた。その他にも遥の知り合いらしき人が何人かいるが・・・ルナにはわからないし、別によかった。隣の愛しい人がいればそれでよかった。ちなみに気をきかせたのかこはくは侍女のマリアの肩の上にいたが・・・ルナはその気遣いに感謝しつつ遥に強く抱きついた。
どんな魔法なのか月の光がステンドグラスを通して綺麗に道を照らしており、辺りは自然と神秘的な光景になっていた。そんな道を二人で腕を組んで歩く。
「遥・・・」
「なんだいルナ」
ゆっくりとルナの歩調にあわせて歩く遥に・・・ルナは優しくもう一度名前を呼んで言った。
「名前を呼ぶだけなのにこんなに嬉しいなんて思わなかった。遥が答えてくれるってわかるのが凄く嬉しいの」
「ルナ・・・」
「だからね・・・私・・・遥の側にずっといたいって思っちゃうんだけど・・・ダメかな?」
その言葉に不意討ち気味に言われたことに遥は少し驚いたような表情を浮かべてから・・・笑顔で言った。
「それは俺の台詞だと思ったんだけど・・・先に言われちゃったか」
「だって・・・いつも遥にばっかり先に言われちゃうんだもん。今日くらいは私から言いたかったの」
そう言って少し恥ずかしそうな表情を浮かべるルナに・・・遥は回りには聞こえないくらい小さい声で囁いた。
「俺の隣は永遠にルナの特等席だよ・・・それをこの後誓うから」
「・・・うん」
やがて二人は祭壇の前についた。そこには一人神父が立っており、二人の姿をとらえると一通り口上を述べてから、二人に問いかけた。
「新郎、時雨遥。健やかなる時も病める時も生涯ルナを愛して一生を添い遂げると誓えますか?」
「誓えます」
全くためらいなく即答する遥。そんな遥を見てから神父はルナに視線を向けた。
「新婦、ルナ。健やかなる時も病める時も生涯、時雨遥を愛して一生を添い遂げることを誓えますか?」
「・・・誓います」
普段のルナからは想像も出来ないほどにはっきりとした宣言・・・それを聞いてから神父は微笑んで言った。
「それでは指輪の交換を・・・」
「その前に・・・少しすまない」
「遥・・・?」
神父の言葉を遮った遥を不思議そうに見つめるルナ。そんなルナに遥は懐から小箱を取り出すとそれをルナの方に見えるように開けた。
「えっと・・・この指輪は・・・?」
見ればそれは二つの対になるデザインの指輪で・・・美しくどこか儚げなそれを見せて遥は言った。
「これは俺が作った特別性の結婚指輪。ルナを守れるように少しだけ護身用の力も備えてて・・・あと、これを着けてて異性に触れたら直ぐに相手に伝わるように出来てる。そしてこの指輪は絶対に壊れないし傷つかない仕様になってる。俺たちの愛と同じようにね」
「それって・・・」
まさに永遠を誓うような能力を持っている指輪。それを見せて遥は真剣な表情で言った。
「この指輪をつけたら後戻りは出来ない・・・だから最後に確認させて欲しいんだ。ルナは俺と・・・生涯共にいることを誓ってくれるかどうかを」
その問いかけにルナは考えるまでもないという表情を浮かべてから言った。
「・・・さっき誓った通りだよ。私は遥の隣にずっといる。遥が私を嫌いになってもずっと側にいる。だから・・・お願い遥・・・私にそれをつけて」
「ルナ・・・わかった」
遥はゆっくりと片方の指輪を持つとそれをルナの左手の薬指にそっとはめた。ルナの綺麗な指にばっちり合うように作られていたそれは、ルナの指にしっかりと存在感を持って馴染んだ。
キラリと光るそれを眩しそうに見ていると今度はルナがもう片方の指輪を持って遥を見つめて言った。
「私からも最後に確認・・・遥は私と生涯を共に生きてくれる?私を・・・死ぬまで愛してくれる?」
その問いかけに遥はまったく迷いのない瞳でルナを見つめてから・・・いつもの優しい笑みを浮かべて言った。
「絶対にルナから離れないと誓うよ。ルナの手を掴んで離さないと誓う。ルナを永遠に愛すると誓うよ。だから・・・俺にもその指輪をつけてくれ」
「・・・ありがとう。遥」
そう言ってルナは遥の左手を取ると、そっと薬指に指輪をはめた。ルナの指輪と対になるそれは遥の指につくと目映い光を発してから・・・二人を祝福するように指輪同士が共鳴してから光の赤い糸を二人の間に繋いでからーーー熔けて消えた。
自然とそれが誓いの証だとわかるとルナは嬉しそうに微笑んで・・・そんなルナと共に遥も笑顔を浮かべた。
そんな二人の空気に微笑ましげに見守っていた神父は最後の仕事とばかりに言った。
「ここに永遠の誓いはなされた。では、最後に誓いの口づけを・・・」
そう言われてから二人は視線を交わらせてから・・・どちらからともなく互いの唇を相手に近づけると、そっと・・・キスをした。儀式的な形式的なキスではなくーーー互いの存在を相手に刻み込むかのような深いキスをした。
ステンドグラスからの月明かりがその二人を祝福するように鮮やかに反射した。その光景は幻想的で・・・どこまでも美しく、見てる人間の心に残るようなそんな光景だった。
ある者はその光景に息を飲んで、ある者はその光景をうっとりと見つめており、またある者はその光景に心から涙を流した。
そんな見ている人間の心まで揺さぶる光景の根源たる二人には回りのことなどはまったく写っておらず・・・どこまでも二人だけの世界で互いの存在を感じていた。
そしてーーーここに正式に遥とルナの結婚が成立したのだった。
「じゃあ・・・準備はいい?」
隣で遥の腕に抱きつくルナに遥はそう聞くとルナはこくりと頷いた。
「大丈夫・・・遥と一緒なら」
「そうだね。俺もルナとならなんでも出来る気がするよ」
そう微笑んでから遥は目の前・・・扉の前で待機していた二人の侍女に開けていいという合図を送ると二人は頷いて静かに扉をあけた。
すでに日が沈み辺りには月光が照らされている時間の教会には頼りない蝋燭の光がわずかにポツリとポツリと照らされており、そこには遥の友人であるロバートやマイヤ・・・ルナの知ってる人ではあとは龍種のクロも人間の姿をしていた。その他にも遥の知り合いらしき人が何人かいるが・・・ルナにはわからないし、別によかった。隣の愛しい人がいればそれでよかった。ちなみに気をきかせたのかこはくは侍女のマリアの肩の上にいたが・・・ルナはその気遣いに感謝しつつ遥に強く抱きついた。
どんな魔法なのか月の光がステンドグラスを通して綺麗に道を照らしており、辺りは自然と神秘的な光景になっていた。そんな道を二人で腕を組んで歩く。
「遥・・・」
「なんだいルナ」
ゆっくりとルナの歩調にあわせて歩く遥に・・・ルナは優しくもう一度名前を呼んで言った。
「名前を呼ぶだけなのにこんなに嬉しいなんて思わなかった。遥が答えてくれるってわかるのが凄く嬉しいの」
「ルナ・・・」
「だからね・・・私・・・遥の側にずっといたいって思っちゃうんだけど・・・ダメかな?」
その言葉に不意討ち気味に言われたことに遥は少し驚いたような表情を浮かべてから・・・笑顔で言った。
「それは俺の台詞だと思ったんだけど・・・先に言われちゃったか」
「だって・・・いつも遥にばっかり先に言われちゃうんだもん。今日くらいは私から言いたかったの」
そう言って少し恥ずかしそうな表情を浮かべるルナに・・・遥は回りには聞こえないくらい小さい声で囁いた。
「俺の隣は永遠にルナの特等席だよ・・・それをこの後誓うから」
「・・・うん」
やがて二人は祭壇の前についた。そこには一人神父が立っており、二人の姿をとらえると一通り口上を述べてから、二人に問いかけた。
「新郎、時雨遥。健やかなる時も病める時も生涯ルナを愛して一生を添い遂げると誓えますか?」
「誓えます」
全くためらいなく即答する遥。そんな遥を見てから神父はルナに視線を向けた。
「新婦、ルナ。健やかなる時も病める時も生涯、時雨遥を愛して一生を添い遂げることを誓えますか?」
「・・・誓います」
普段のルナからは想像も出来ないほどにはっきりとした宣言・・・それを聞いてから神父は微笑んで言った。
「それでは指輪の交換を・・・」
「その前に・・・少しすまない」
「遥・・・?」
神父の言葉を遮った遥を不思議そうに見つめるルナ。そんなルナに遥は懐から小箱を取り出すとそれをルナの方に見えるように開けた。
「えっと・・・この指輪は・・・?」
見ればそれは二つの対になるデザインの指輪で・・・美しくどこか儚げなそれを見せて遥は言った。
「これは俺が作った特別性の結婚指輪。ルナを守れるように少しだけ護身用の力も備えてて・・・あと、これを着けてて異性に触れたら直ぐに相手に伝わるように出来てる。そしてこの指輪は絶対に壊れないし傷つかない仕様になってる。俺たちの愛と同じようにね」
「それって・・・」
まさに永遠を誓うような能力を持っている指輪。それを見せて遥は真剣な表情で言った。
「この指輪をつけたら後戻りは出来ない・・・だから最後に確認させて欲しいんだ。ルナは俺と・・・生涯共にいることを誓ってくれるかどうかを」
その問いかけにルナは考えるまでもないという表情を浮かべてから言った。
「・・・さっき誓った通りだよ。私は遥の隣にずっといる。遥が私を嫌いになってもずっと側にいる。だから・・・お願い遥・・・私にそれをつけて」
「ルナ・・・わかった」
遥はゆっくりと片方の指輪を持つとそれをルナの左手の薬指にそっとはめた。ルナの綺麗な指にばっちり合うように作られていたそれは、ルナの指にしっかりと存在感を持って馴染んだ。
キラリと光るそれを眩しそうに見ていると今度はルナがもう片方の指輪を持って遥を見つめて言った。
「私からも最後に確認・・・遥は私と生涯を共に生きてくれる?私を・・・死ぬまで愛してくれる?」
その問いかけに遥はまったく迷いのない瞳でルナを見つめてから・・・いつもの優しい笑みを浮かべて言った。
「絶対にルナから離れないと誓うよ。ルナの手を掴んで離さないと誓う。ルナを永遠に愛すると誓うよ。だから・・・俺にもその指輪をつけてくれ」
「・・・ありがとう。遥」
そう言ってルナは遥の左手を取ると、そっと薬指に指輪をはめた。ルナの指輪と対になるそれは遥の指につくと目映い光を発してから・・・二人を祝福するように指輪同士が共鳴してから光の赤い糸を二人の間に繋いでからーーー熔けて消えた。
自然とそれが誓いの証だとわかるとルナは嬉しそうに微笑んで・・・そんなルナと共に遥も笑顔を浮かべた。
そんな二人の空気に微笑ましげに見守っていた神父は最後の仕事とばかりに言った。
「ここに永遠の誓いはなされた。では、最後に誓いの口づけを・・・」
そう言われてから二人は視線を交わらせてから・・・どちらからともなく互いの唇を相手に近づけると、そっと・・・キスをした。儀式的な形式的なキスではなくーーー互いの存在を相手に刻み込むかのような深いキスをした。
ステンドグラスからの月明かりがその二人を祝福するように鮮やかに反射した。その光景は幻想的で・・・どこまでも美しく、見てる人間の心に残るようなそんな光景だった。
ある者はその光景に息を飲んで、ある者はその光景をうっとりと見つめており、またある者はその光景に心から涙を流した。
そんな見ている人間の心まで揺さぶる光景の根源たる二人には回りのことなどはまったく写っておらず・・・どこまでも二人だけの世界で互いの存在を感じていた。
そしてーーーここに正式に遥とルナの結婚が成立したのだった。
5
あなたにおすすめの小説
ストーカーから逃げ切ったつもりが、今度はヤンデレ騎士団に追われています。
由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
この世界に転生したらいろんな人に溺愛されちゃいました!
キムチ鍋
恋愛
前世は不慮の事故で死んだ(主人公)公爵令嬢ニコ・オリヴィアは最近前世の記憶を思い出す。
だが彼女は人生を楽しむことができなっかたので今世は幸せな人生を送ることを決意する。
「前世は不慮の事故で死んだのだから今世は楽しんで幸せな人生を送るぞ!」
そこからいろいろな人に愛されていく。
作者のキムチ鍋です!
不定期で投稿していきます‼️
19時投稿です‼️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる