肉と野菜とスイーツ

花乃

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引っ越しの春に

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わたしたちは春に引っ越してきた。町は都会から一歩離れた住宅地だった。お店が沢山あった。学校も近くにあるからもしも誰かが結婚してこの3人の暮らしをリタイヤしてもすぐに引っ越せる。
「私達も結婚を考える年頃よ」
道花が言った。
「近くに知り合いがいると良いよね」
わたしも共感する。
「学校があれば、子供を産んだ時もいいよね」
香子は先走る感じがある。
「香子、子供なんて先が早すぎない」
道花が紅茶を入れながら言った。
「恋人をつくりな。まずはお付き合いがはじまりだよ」
わたしも道花と同じ気持ちだった。
「恋人いたけど別れたんだよね」
香子が、紅茶を受け取った。私は同情した。別れた彼を思い出した。私たちは恋の話に花を咲かせた。ぴったりな物件は早く見つかった。道花はキッチンにこだわった。2つのコンロ。大きい作業台。私たちは食べることが趣味になっている。香子はカップラーメンマニアだ。新しい味があるとすぐに買ってくる。今日は引っ越してきたはじめての日だった。たっぷりとスイーツを買ってきた。夕食は道花のオムレツを食べた。私は卵料理が好きだ。三食卵を食べて道花に止められた。香子がラーメンを持ってきてくれた。舌にピリリとする味だった。ラーメンはあまり私の家庭では食べなかったから珍しかった。私達の生活はラーメンではじまった。なくなると香子が買いに行ってくれた。卵は道花が止めたらやめるようにした。おばあちゃんに食べすぎると顔が黄色くなるよと言われたことを思い出した。わたしは静かにラーメンを食べた。
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