髪飾りを並べよう

花乃

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スターカフェ

甘い物

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わたしは青くなった。あおくんを無視してお姉さんと話していた。あおくんは、スマホから目を離していない。
「巻き込んでごめん」「うん」「のど乾いてない」「そうだね。何か飲もうか」私達はカウンターに並んだ。それぞれ飲みたいものを注文した。私はぼんやりした頭で前の人が頼んだものと同じコーヒーにした。あおくんは、甘いホイップクリームの飲み物を頼んだ。「遥香さん、これ」「えっ」あおくんから砂糖をもらった。「疲れた時は糖分がいいよ」「うん」私は素直に砂糖をもらった。泣きそうなくらい甘かった。私達は、目線を合わせた。テーブルにはコーヒーと甘い飲み物。「甘いものは何が好き。私はケーキ」「ホイップクリーム」「ようかん」「クッキー。ようかんはないよ」「抹茶と食べると美味しいの」「ふーん。ぼくは小豆嫌いだから」「うん」「ようかんは食べない」イメージする。もしこの店にようかんがあったら、あおくんはとびっきりの嫌な顔をするだろう。わたしは喜んで注文をする。「和菓子は好きだよ」「えっそうなの」「うん。次は和菓子屋に行きたいな」「えっと」「あ、ようかんはなしにしてね」あおくんはにっこりとホイップクリームよりも甘いことをつぶやいた。メールを交換した。私達は和菓子屋の前で立っている。「うーん。僕達大食いかもね」「女の子に言うセリフじゃありません」私達は笑ってお店に入った。
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