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1章
19.
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Side:李都
俺の声に反応した唯都は今、腕の中で荒い呼吸をくり返し苦しそうにしている。
どうやら今までの疲労と寝不足、慣れない生活からの熱だろう。
目を閉じているが、周囲の気配を敏感に感じ取り意識を保っているのはさすがといった所か。
「唯都は…」
唯のそばにいた少年、確か平良とかいったか。
「平良くんだっけ?
いつも唯といてくれてありがとう。
熱は出ているけど、大丈夫。寝不足と疲労だよ。
慣れない学校生活だからね…
1ヶ月ももった方が奇跡だよ。
じゃあ、今日は俺が唯のこと預かるから。
多分2日は起きないと思うから心配しないで。」
そう言い残すと、そっと唯を抱き上げる。
その体は以前よりほっそりとして、とても軽い。
そのまま教室を出ていった。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
side:義樹
李都先輩が唯都を連れて出ていく。
あの人は生徒会の副会長をしている志野李都先輩だ。
生徒からの人望も厚く、土の能力を持つ強い人だ。
志野家といえば、華道の家元として有名な家であり、先輩はその師範代としても活躍する人でもある。
噂によると、裏世界で有名な風華組と繋がりがある、と。
「先生、唯都と李都先輩の関係は…?」
なんで李都先輩が唯都を連れていったのか。
その答えは煉城先生がもっていた。
「お前、李都と唯都の名字は?」
「李都先輩が志野で、唯都は…あ!二人は兄弟!!」
2人は兄弟か。
「そういうことだ。これを知っても志野唯都に手を出さない方がいいぜ。
下手にあいつを怒らせると返り討ちにされ、酷いと殺ら…生きて光は拝めなくなるな。」
煉城先生は周りの牽制も兼ねて話す。
唯都ならありえそう…
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
Side:李都
唯を連れて俺の部屋、ではなく校舎からも寮からも離れて森へ向かう。
森の中、風華組の仕事をする時に使う為に作らせた俺専用の温室。
いずれ唯に使って貰おうとしている部屋だ。
温室の奥、俺が使っていない方の部屋を開けると不思議な空間が広がっている。
部屋の中央に水晶でできた大きな花が花弁を広げて咲いている。
唯とは血が繋がっていない。
この子はこの花の中で長い時間眠っていたのを俺と父で見つけた。
唯の体調が悪くなるとこの花は花弁を広げ、元気な時は蕾になる枯れない花。
まるで唯を見守っているような花は唯に害ある者を時には排除しようとする。
今まで唯に許可をもらい解析してきたが、原理はわかっていない。
俺は花の上に寝かせてやると花は唯を守るように包み込んだ。
これで花がまた開くまで唯は目を覚まさないだろう。
俺の声に反応した唯都は今、腕の中で荒い呼吸をくり返し苦しそうにしている。
どうやら今までの疲労と寝不足、慣れない生活からの熱だろう。
目を閉じているが、周囲の気配を敏感に感じ取り意識を保っているのはさすがといった所か。
「唯都は…」
唯のそばにいた少年、確か平良とかいったか。
「平良くんだっけ?
いつも唯といてくれてありがとう。
熱は出ているけど、大丈夫。寝不足と疲労だよ。
慣れない学校生活だからね…
1ヶ月ももった方が奇跡だよ。
じゃあ、今日は俺が唯のこと預かるから。
多分2日は起きないと思うから心配しないで。」
そう言い残すと、そっと唯を抱き上げる。
その体は以前よりほっそりとして、とても軽い。
そのまま教室を出ていった。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
side:義樹
李都先輩が唯都を連れて出ていく。
あの人は生徒会の副会長をしている志野李都先輩だ。
生徒からの人望も厚く、土の能力を持つ強い人だ。
志野家といえば、華道の家元として有名な家であり、先輩はその師範代としても活躍する人でもある。
噂によると、裏世界で有名な風華組と繋がりがある、と。
「先生、唯都と李都先輩の関係は…?」
なんで李都先輩が唯都を連れていったのか。
その答えは煉城先生がもっていた。
「お前、李都と唯都の名字は?」
「李都先輩が志野で、唯都は…あ!二人は兄弟!!」
2人は兄弟か。
「そういうことだ。これを知っても志野唯都に手を出さない方がいいぜ。
下手にあいつを怒らせると返り討ちにされ、酷いと殺ら…生きて光は拝めなくなるな。」
煉城先生は周りの牽制も兼ねて話す。
唯都ならありえそう…
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
Side:李都
唯を連れて俺の部屋、ではなく校舎からも寮からも離れて森へ向かう。
森の中、風華組の仕事をする時に使う為に作らせた俺専用の温室。
いずれ唯に使って貰おうとしている部屋だ。
温室の奥、俺が使っていない方の部屋を開けると不思議な空間が広がっている。
部屋の中央に水晶でできた大きな花が花弁を広げて咲いている。
唯とは血が繋がっていない。
この子はこの花の中で長い時間眠っていたのを俺と父で見つけた。
唯の体調が悪くなるとこの花は花弁を広げ、元気な時は蕾になる枯れない花。
まるで唯を見守っているような花は唯に害ある者を時には排除しようとする。
今まで唯に許可をもらい解析してきたが、原理はわかっていない。
俺は花の上に寝かせてやると花は唯を守るように包み込んだ。
これで花がまた開くまで唯は目を覚まさないだろう。
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