浮気した妻の告白を聞きながら

ぱぴっぷ

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8話

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 あれから俺達夫婦は表面上かもしれないが上手くいっている。
 独占欲が強くなった俺は仕事の休憩時間などに頻繁に絵美と連絡を取り合い、絵美もその事を喜んでくれていた。

 休みの日などはどこへ行くにしても2人で出掛ける事が増えたし、それに絵美との距離感も前より近くなって、今まで外出する時には、たまに手を繋ぐくらいでほとんどは横を歩いていたのだが、最近では絵美の方から俺の腕にしがみついてきて、それを俺も快く受け入れている。

 幸せそうな絵美の笑顔を見ると嬉しくなる。
 絵美と一緒に居られるだけでこんなに幸せなのに…… ただ、俺の心の片隅には黒い感情が……

 浮気をする時間を作らせないように絵美に頻繁に連絡を取り監視して、常に2人で行動するよう心掛け絵美を束縛するようになってしまったというのが本音だ。

 絵美は絵美でそんな俺を見て楽しんでいるような感じもする。
 この間も友達と遊びに行く予定が出来たからと出掛け、俺が不安になり連絡してみると、心配になった俺が連絡してくるのを楽しみに待っていたと言われた事があった。

 正直怒りも多少あるが、絵美が浮気に走らなければ俺は絵美に弄ばれようがそれでも構わない、絵美が俺の側に居てくれたら……

 夜の方も週に1回はしているし、絵美も体調が優れない時以外は喜んで応じてくれる、……あれから浮気の話はお互いに切り出さないが。

 ただ、俺の方が少し問題があって、途中で萎えてしまう事が多くなってしまった。
 セックスをしていると、どうしても見た事のない絵美の浮気相手が頭の中でちらついてしまい、そうすると段々と萎んでいってしまう。
 絵美は口や手で俺の物を元気にしようと努力してくれるがそれでもやっぱりダメで、最後は俺が絵美を愛撫して満足させて終わるってパターンが最近続いている。

「夏輝……大丈夫? やっぱり私のせいで……」

「いや、絵美は関係ない…… 疲れてるのかな? ははっ」

「夏輝、私はこうして夏輝と抱き合って眠るだけで凄く幸せだよ?」

「俺も絵美とこうして触れ合っていると幸せだ」

「夏輝……」

 浮気されないように絵美を満足させないと! でも浮気相手がちらつく……
 そんなストレスが原因だって事は何となく分かっていたが、そんな事言えない。

 欲求不満になり、また浮気されたら…… 絵美が離れていってしまったら…… 俺の心がどんどんすり減っていく。

 …………
 

 眠れない…… 絵美がとなりでぐっすりと眠っていたから起こさないようにベッドから出てリビングへ行き、冷蔵庫を開けビールを取り出す。

 そしてビールを飲みながらぼんやりとして、ふと思い付く。
 疲れからなのか絵美の浮気が原因なのか……
 勃起する事はするから…… 絵美も寝てるしちょっと試してみるかな?

 そしてスマホでアダルト動画を検索して見てみる事にしたが、
 

「人妻…… NTR…… 何でこんなのが先に出てくるんだよ!!」
 しかし、見てはいけないと思えば思うほど気になり……

 イヤホンを取り出し動画を再生する……
 人妻が旦那以外の男性に抱かれるというシチュエーションに俺の股間はすぐに反応し、ついには自分の物を握り扱き始めてしまった。

 旦那に見せない裏の顔、淫乱な妻を演じる女優と絵美を重ねてしまう…… クソっ!!

 ……愛する絵美と普通にしていても萎えてしまった俺の物だが、あっという間にイッてしまった。
 絵美の言う通り、俺も変態になってしまったのかもしれない……
 嫉妬と怒りで興奮してしまうようになってしまった……

 絵美の事を責められないな、俺も絵美と一緒だ。
 そしてビールを飲み干し、絵美の寝ているベッドへと戻り、絵美の頭を撫で、俺も横になり目を閉じる。
 絵美……ごめんな。



「夏輝、おはよう! お寝坊さんだね? ふふっ」

 もう昼近くなっているじゃないか、いつもなら休みでももっと早く起きるのに……まあ眠れなかったからしょうがないか。

「んっ?」

 絵美の雰囲気が…… いつも通りの笑顔の中に少し違和感を感じたが

「夏輝~、お腹空いたでしょ? 何か食べたい物ある?」

 やっぱり気のせいか? さっき俺の横を通りすぎた時にちょっと変だと思ったんだけど
 多分俺くらいしか気付かない違和感、ただそれも一瞬だったので俺もそれから気にも止めていなかった。
 
 その時は絵美のわずかな変化に気付けたのに、声もかけずそのまま放置した事に後から俺は後悔する。

「今日はどうする? どこか行きたい所とかあるか?」

「う~ん…… これから用意して出掛けても遅くなっちゃうし…… あっ、そうだ! ふふっ」

「何だ絵美?」

 何か面白そうな事を思い付いたような顔をした絵美は

「ラブホテル……行かない?」

「えっ!?」

「そう、夏輝あんまり行った事なかったよね?」

 その言葉にビクッと反応してしまい、絵美の顔を見つめると、あの…… 浮気を語る時の妖しい笑顔を浮かべていた。

「絵美…… どういうつもりだ?」

「どういうつもりって言われても…… ラブホテルだよ? 夏輝と愛し合いたいなぁ~って、最近元気がないでしょ? だから……」

 そう言いながら絵美は俺の股間に手を伸ばし、ズボンの上から軽く撫でてくる。

「私が元気にしてあげようと思って…… 夏輝が
望む事をして」

 止めろ! いつもの絵美が俺は好きなんだ! いつもの絵美…… じゃあ今の絵美は? そんな絵美にしてしまったのは俺にも原因があるのに……

 今度はどんな話だ? いけないと思いながらもまだ知らない絵美の姿を想像すると、俺の物は自然と固くなってしまった。

「ふふっ、夏輝は本当に変態さんだね? ……いいよ? 夏輝の望み通りの私を…… 教えてあげる」
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