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4章・プリンセス・マーメイド
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考えさせてください、とダニエルに告げてから会議室を出た時、日は傾きかけ、空の色は徐々に赤みを帯びてきていた。あっという間の時間だったが、身体が覚えた疲労感と同様の時間はしっかり流れていたらしい。明日もう一度、今度は礼一のために時間を取ると約束したダニエルが、別の商談に立ち会うため足早に、だがあくまで優雅に会議室を去っていく。
そんなダニエルの後ろ姿を見送ってから、礼一はあと2時間ほどでスタートするであろう夕食を断り、皆とは逆方向へと足を進めた。スコーンが詰まった胃はまだ食事を必要とはしていなかったし、何より考える時間が必要だった。
それにしても、人魚とは。
人魚って一体どんなものだっただろうか、と考えてまず浮かぶのは子供向け映画の画像だが、礼一はその映画を見たことがなかった。しかもより印象に残っているのは、人魚の少女ではなく黄色の熱帯魚の方だという有様で、全くもってものの役に立たない。
あとは地元に人魚の骨が祀られている神社があるが......彼女の全長が100m越えだったという言い伝えが衝撃的すぎて、他の情報を一切覚えていなかった。
――泳ぎでもすれば、何か分かるだろうか。
ふとそんなことが思い浮かぶ。近くの館内図に目を走らせると、この船内にプールが4つ設置されており、そのうちの2つが屋内プールとのことだった。もうすぐ夕食が始まる頃合いだ。しかもサンセットが楽しめる今の時間帯に室内プールを利用する乗船客はあまりいないだろう。そう考え、礼一は室内プールのひとつへと足を向けた。
つくづく、ダニエルの趣味はすばらしいと思う。
フロントで水着を購入し、クリーム色と金色で統一されたシャワールームを抜け、そして礼一は感嘆のため息をついた。おそらくは青の洞窟をイメージしているのだろう。ドーム状の天井に、真っ青なプール。全体的に薄暗いが印象だが、窓から差し込む光がシャンデリア型のサンキャッチャーに反射し、絶妙な明るさに淡く輝かせている。そしてプールサイドの床とデッキチェアは、幻想的な青色を引き立てるような焦げ茶色の木製で、少しもこの雰囲気を損ねていない。
読み通り、人はほとんどいなかった。礼一は他の利用者の迷惑にならないよう静かにプールに身を沈めると、そのままゆっくりと泳ぎ始める。肌が水に馴染んでいく。
徐々に水に受け入れられていく感覚を覚えながら、礼一は同時に、水に洗われ、頭の中から無駄なものが流れていくのを感じていた。ごちゃごちゃしたものが流れていき、そして、今考えるべきことが徐々に浮かび上がってくる。
そうだ。自分はなぜあの時、ダニエルの頼みを受け入れず、保留にしたのだろう。
今の礼一には時間の余裕も有り余るほどあるし――ダニエルは何かしらの謝礼はすると言っていたが――それを当てにせずとも当面は生活していけるだけの余裕もあった。ダニエルの人柄にも好感を持っている。いつもの礼一なら、自分にどのようなことができるのかを尋ねた上で、それが可能であれば即答で受け入れただろう。
あの時、何かが引っかかっていた。だからダニエルが自分に何をしてほしいか聞きもせずに、その話を終わらせたのだ。その引っかかった何かが分かるまで、返事などできない。
水中をぐるぐる回りながら思考の海に沈んでいた礼一は、光に誘われるように水面に顔を出し、そしてその時、いつの間にかプールから誰もいなくなっていることに気がついた。自分と、あともう1つの人影をのぞいて。そうか、もう夕食の時間だと思いながら、その人影の立つプールサイドへと身を寄せた。
「......いつから見ていたんですか?エド。」
「そんなに長くはない。15分くらいか。」
平然と答える長身の男に、礼一は呆れてため息をついた。「充分長いですよ。声をかけてくれれば良かったのに。」
「つい見とれていた。」本当だろうかと疑いたくなるような淡々とした口調で、エドは言う。思わず言葉に詰まった礼一に対して、彼は続けた。「君はこういった幻想的な雰囲気がよく似合うな、人魚姫。」
その言葉に、思わず礼一はキッとこの長身の男を睨み上げる。
「あなたがそんなことを――。」あなたがそんなことを言うのか。同じだと、分かると言ってくれたくせに。
自分の言おうとした言葉と、思いのほか荒れた声に驚いて、礼一はそのまま押し黙る。会って2日目の人間相手に、一体何を言おうとしているのか。そもそも自分はそんなに感情に振り回されるタイプではないのだが――この男と関わると、どうにも感情が揺さぶられがちで、調子が狂う。
ため息をついて水中に沈もうとした礼一は、いきなり大きな手に二の腕をつかまれ、そのまま再び水上へと引き上げられた。驚いて見上げた視線の先で、憮然としたターコイズブルーの瞳が青い光に照らされて、きらきらと光っている。
「おい、そこで怒るのをやめるのか。」
「――どういう意味です?」
「君はもっと怒った方がいい。無理に飲み込もうとすると、思考が消化不良を起こすぞ。」
「ぼくを怒らせようとしたのですか......。」礼一は、こわばった体から、力が抜けていくのを感じた。プールの中で棒立ちになったまま、男を見上げる。わざと言ったのだと分かった途端ほっとしている自分自信に、わずかに困惑を覚えた。
「怒るのって、しんどいでしょう。」礼一はプールサイドに背を寄りかからせながら言った。「それに怒りを表現することで、状況が悪化することはあっても、良くなることはない。それなら一端、なかったことにしてしまった方が楽なんですよ。」
「まあ言いたいことは分かるな。」礼一の隣で、足だけ水につけて座る男がうなずく。「まわりの状況も考えずに感情に身を任せて許されるのは、若いうちだけだ。自分自身のコントロールを簡単に感情に引き渡していると、いつか人生を壊されるだろうよ。」
「ええ。それに、感情に支配されて平気で理不尽を働く人が、ぼくは恐ろしい。」礼一が、水面を指ではじきながらため息をつく。「ぼくは彼らとは違う人間でありたい。」
「なんか理不尽な目にあったのか。」
「............。」
「まあいい。なあ、レーイチ。君の言いたいことはよく分かるんだが、それでも怒りを感じるという事実は、無視しない方がいいとおれは思う。自分の心の動きを無視していると、感性が鈍る。感性が鈍ると思考だって鈍るんだ。そのうち自分が本当は何を望んでいるのさえも分からなくなるぞ。」
「自分の望み......。」
「怒りに身を任せるのは論外だが、なぜ自分が怒りを感じているのかと向き合うことは、自分自身を知るいい手段だ。」
礼一は自分の内面に目を向ける。なぜ、自分はエドに「人魚」と言われてあんなに腹を立てたのだろう。
「そうか。」礼一がつぶやく。「ぼくは、自分が人魚かもしれないという事実を、まだ少しも受け入れられていないんですね。」
「当たり前だ。たかが3時間程度で。」
「あなたが理解を示してくれたことで、ぼくはそれを受け止められた気でいました。単に頭が冷えただけだったようです。」
そう考えると、自ずと先ほどの疑問がほどけてきた。まだかけらも受け入れられていない、自分の中の人魚の要素を、ダニエルが当てにしていたから。だから反発を覚えたのだ。
「ダニエルの提案に、即答できなかった理由も分かりました。」
「ああ、あれな。胸くそわるい。」ただでさえ無愛想な顔を思いっきりしかめてエドが言う。「まともな神経持ったやつなら、反発を覚えて当然だ。もっと怒ってやれ。」
「......あなたが怒ってどうするんですか。」おもわず吹き出したら、止まらなくなった。ははは、と遠慮なく笑いながら傍の男を見上げると、眩しそうに、そしてひどく優しくーー微かに微笑んでいた。礼一はいつの間にか微笑み返している自分に気づき、照れて視線を逸らす。そういえば、この男の笑顔を見るのは初めてだ。
「あなたも笑うんですねーー。」
そんな礼一の声を遮るように、隣で水しぶきが上がる。驚いて振り返った礼一の視線の先で、いつの間にかパーカーを脱ぎ捨てて水中へと飛び込んできた男が、髪からしたたる青い幻想的な水の光を首を振りながら無造作に払っていた。その犬のような仕草にくすりと笑みを深めた礼一だが、次の瞬間、至近距離から見下ろしてきた男の目の色に思わず息を止める。彼は礼一の目を射抜いたまま、ぽちゃん、と妙に澄んだ音を立てて腕を水面から引き上げると、ひどくゆっくりとした動作でその大きな手のひらを礼一に向かって伸ばした。その意味に気がついて、礼一は視線を逸らす。
「エド、ぼくは」
男の手が顎にかかる。その指先に促されて顔を上げーー自分を見据えるターコイズブルーに見とれた次の瞬間、唇がそっと重なっていた。
そんなダニエルの後ろ姿を見送ってから、礼一はあと2時間ほどでスタートするであろう夕食を断り、皆とは逆方向へと足を進めた。スコーンが詰まった胃はまだ食事を必要とはしていなかったし、何より考える時間が必要だった。
それにしても、人魚とは。
人魚って一体どんなものだっただろうか、と考えてまず浮かぶのは子供向け映画の画像だが、礼一はその映画を見たことがなかった。しかもより印象に残っているのは、人魚の少女ではなく黄色の熱帯魚の方だという有様で、全くもってものの役に立たない。
あとは地元に人魚の骨が祀られている神社があるが......彼女の全長が100m越えだったという言い伝えが衝撃的すぎて、他の情報を一切覚えていなかった。
――泳ぎでもすれば、何か分かるだろうか。
ふとそんなことが思い浮かぶ。近くの館内図に目を走らせると、この船内にプールが4つ設置されており、そのうちの2つが屋内プールとのことだった。もうすぐ夕食が始まる頃合いだ。しかもサンセットが楽しめる今の時間帯に室内プールを利用する乗船客はあまりいないだろう。そう考え、礼一は室内プールのひとつへと足を向けた。
つくづく、ダニエルの趣味はすばらしいと思う。
フロントで水着を購入し、クリーム色と金色で統一されたシャワールームを抜け、そして礼一は感嘆のため息をついた。おそらくは青の洞窟をイメージしているのだろう。ドーム状の天井に、真っ青なプール。全体的に薄暗いが印象だが、窓から差し込む光がシャンデリア型のサンキャッチャーに反射し、絶妙な明るさに淡く輝かせている。そしてプールサイドの床とデッキチェアは、幻想的な青色を引き立てるような焦げ茶色の木製で、少しもこの雰囲気を損ねていない。
読み通り、人はほとんどいなかった。礼一は他の利用者の迷惑にならないよう静かにプールに身を沈めると、そのままゆっくりと泳ぎ始める。肌が水に馴染んでいく。
徐々に水に受け入れられていく感覚を覚えながら、礼一は同時に、水に洗われ、頭の中から無駄なものが流れていくのを感じていた。ごちゃごちゃしたものが流れていき、そして、今考えるべきことが徐々に浮かび上がってくる。
そうだ。自分はなぜあの時、ダニエルの頼みを受け入れず、保留にしたのだろう。
今の礼一には時間の余裕も有り余るほどあるし――ダニエルは何かしらの謝礼はすると言っていたが――それを当てにせずとも当面は生活していけるだけの余裕もあった。ダニエルの人柄にも好感を持っている。いつもの礼一なら、自分にどのようなことができるのかを尋ねた上で、それが可能であれば即答で受け入れただろう。
あの時、何かが引っかかっていた。だからダニエルが自分に何をしてほしいか聞きもせずに、その話を終わらせたのだ。その引っかかった何かが分かるまで、返事などできない。
水中をぐるぐる回りながら思考の海に沈んでいた礼一は、光に誘われるように水面に顔を出し、そしてその時、いつの間にかプールから誰もいなくなっていることに気がついた。自分と、あともう1つの人影をのぞいて。そうか、もう夕食の時間だと思いながら、その人影の立つプールサイドへと身を寄せた。
「......いつから見ていたんですか?エド。」
「そんなに長くはない。15分くらいか。」
平然と答える長身の男に、礼一は呆れてため息をついた。「充分長いですよ。声をかけてくれれば良かったのに。」
「つい見とれていた。」本当だろうかと疑いたくなるような淡々とした口調で、エドは言う。思わず言葉に詰まった礼一に対して、彼は続けた。「君はこういった幻想的な雰囲気がよく似合うな、人魚姫。」
その言葉に、思わず礼一はキッとこの長身の男を睨み上げる。
「あなたがそんなことを――。」あなたがそんなことを言うのか。同じだと、分かると言ってくれたくせに。
自分の言おうとした言葉と、思いのほか荒れた声に驚いて、礼一はそのまま押し黙る。会って2日目の人間相手に、一体何を言おうとしているのか。そもそも自分はそんなに感情に振り回されるタイプではないのだが――この男と関わると、どうにも感情が揺さぶられがちで、調子が狂う。
ため息をついて水中に沈もうとした礼一は、いきなり大きな手に二の腕をつかまれ、そのまま再び水上へと引き上げられた。驚いて見上げた視線の先で、憮然としたターコイズブルーの瞳が青い光に照らされて、きらきらと光っている。
「おい、そこで怒るのをやめるのか。」
「――どういう意味です?」
「君はもっと怒った方がいい。無理に飲み込もうとすると、思考が消化不良を起こすぞ。」
「ぼくを怒らせようとしたのですか......。」礼一は、こわばった体から、力が抜けていくのを感じた。プールの中で棒立ちになったまま、男を見上げる。わざと言ったのだと分かった途端ほっとしている自分自信に、わずかに困惑を覚えた。
「怒るのって、しんどいでしょう。」礼一はプールサイドに背を寄りかからせながら言った。「それに怒りを表現することで、状況が悪化することはあっても、良くなることはない。それなら一端、なかったことにしてしまった方が楽なんですよ。」
「まあ言いたいことは分かるな。」礼一の隣で、足だけ水につけて座る男がうなずく。「まわりの状況も考えずに感情に身を任せて許されるのは、若いうちだけだ。自分自身のコントロールを簡単に感情に引き渡していると、いつか人生を壊されるだろうよ。」
「ええ。それに、感情に支配されて平気で理不尽を働く人が、ぼくは恐ろしい。」礼一が、水面を指ではじきながらため息をつく。「ぼくは彼らとは違う人間でありたい。」
「なんか理不尽な目にあったのか。」
「............。」
「まあいい。なあ、レーイチ。君の言いたいことはよく分かるんだが、それでも怒りを感じるという事実は、無視しない方がいいとおれは思う。自分の心の動きを無視していると、感性が鈍る。感性が鈍ると思考だって鈍るんだ。そのうち自分が本当は何を望んでいるのさえも分からなくなるぞ。」
「自分の望み......。」
「怒りに身を任せるのは論外だが、なぜ自分が怒りを感じているのかと向き合うことは、自分自身を知るいい手段だ。」
礼一は自分の内面に目を向ける。なぜ、自分はエドに「人魚」と言われてあんなに腹を立てたのだろう。
「そうか。」礼一がつぶやく。「ぼくは、自分が人魚かもしれないという事実を、まだ少しも受け入れられていないんですね。」
「当たり前だ。たかが3時間程度で。」
「あなたが理解を示してくれたことで、ぼくはそれを受け止められた気でいました。単に頭が冷えただけだったようです。」
そう考えると、自ずと先ほどの疑問がほどけてきた。まだかけらも受け入れられていない、自分の中の人魚の要素を、ダニエルが当てにしていたから。だから反発を覚えたのだ。
「ダニエルの提案に、即答できなかった理由も分かりました。」
「ああ、あれな。胸くそわるい。」ただでさえ無愛想な顔を思いっきりしかめてエドが言う。「まともな神経持ったやつなら、反発を覚えて当然だ。もっと怒ってやれ。」
「......あなたが怒ってどうするんですか。」おもわず吹き出したら、止まらなくなった。ははは、と遠慮なく笑いながら傍の男を見上げると、眩しそうに、そしてひどく優しくーー微かに微笑んでいた。礼一はいつの間にか微笑み返している自分に気づき、照れて視線を逸らす。そういえば、この男の笑顔を見るのは初めてだ。
「あなたも笑うんですねーー。」
そんな礼一の声を遮るように、隣で水しぶきが上がる。驚いて振り返った礼一の視線の先で、いつの間にかパーカーを脱ぎ捨てて水中へと飛び込んできた男が、髪からしたたる青い幻想的な水の光を首を振りながら無造作に払っていた。その犬のような仕草にくすりと笑みを深めた礼一だが、次の瞬間、至近距離から見下ろしてきた男の目の色に思わず息を止める。彼は礼一の目を射抜いたまま、ぽちゃん、と妙に澄んだ音を立てて腕を水面から引き上げると、ひどくゆっくりとした動作でその大きな手のひらを礼一に向かって伸ばした。その意味に気がついて、礼一は視線を逸らす。
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