波のように生きてきた私へ ―仮死状態で生まれた命の記録―

cocohera

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第6章 ひとりの時間――静けさと想像の世界 ①

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小節1:静けさの中で息をする

家の中が静かになると、私はひとりの時間に入っていった。  
誰かがそばにいても、心の中では別の場所にいた。  
その場所は、音のない世界。  
でも、そこには風があり、光があり、物語があった。

私は、静けさの中で息をしていた。  
誰にも話しかけられない時間が、私には必要だった。  
その時間の中で、私は自分の気持ちを整理していた。  
悲しみも、喜びも、言葉にならない感情も、  
静けさの中で、少しずつ形を持ちはじめた。

彼を失ったあと、世界は静かになった。  
でも、その静けさは、ただの空虚ではなかった。  
家族がそっと見守ってくれていたから、  
私はその静けさの中で、安心して泣くことができた。  
誰にも見られていないようで、ちゃんと見守られている。  
その感覚が、私を支えてくれた。

ひとりの時間は、私にとって「想像の時間」でもあった。  
目を閉じると、心の中に風景が広がった。  
草原、空、遠くの街、知らない誰かの物語。  
私は、その世界を旅していた。  
現実が苦しいときほど、想像の世界はやさしかった。

私は、静けさの中で「自分の声」を聞いていた。  
誰かの言葉ではなく、自分の心の声。  
それは、かすかで、でも確かだった。  
その声に耳を澄ませることで、私は少しずつ立ち上がっていった。

今でも、静かな時間が好きだ。  
誰かといる時間も大切だけれど、  
ひとりでいる時間の中にこそ、私の根っこがある。  
その根っこが、私を支えてくれている。
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