毎朝俺の悲鳴から始まる!世話焼き幼馴染の溺愛治療

えなが つぐみ

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6-2 早口で言い訳してんの、可愛い

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「……俺を好き?」

「うん。驚いた?
お前、俺のことを恋愛対象として見たことなかったろ?」
優成は自虐的な笑みを浮かべて横目に俺を見つめた。

「つい、そんな事をレイチェルに相談したんだ……」

なんて言ってあげればいいかわからず、俺は黙って優成の話を聞いた。

「そしたら、次の日の朝、お前のちんこが消えてた」

──は?
話の急展開に、俺は自分の耳を疑った。
もしかして俺、話の途中寝てたか?


「俺も最初は占いが関係してるなんて考えてなかったんだ。
でもあの日からレイチェルのサイトが無くなって、本人もいなくなってる」

優成の真剣な顔がこの話の深刻さを物語っている。

「お前の体の変化に、レイチェルが関係してるのは間違いないと思う」


俺は放心状態のまま、麦茶でぐちゃぐちゃになったカーペットをただ眺めていた。
濡れたズボンも気持ち悪いのに、いつものように優成の前で着替える勇気はなかった。

「お、俺のちんこが……優成の占い相談の副作用で消えた……?」
口に出した途端、自分でも意味がわからない。

「副作用って言うなよ……」
優成は額を押さえて苦い顔をする。

「いやいやいや!ちょっと待て!
この因果関係、ツッコミどころしかないだろ!」

俺は両手をバタバタさせながら叫んだ。

「でも実際そうなっただろ」

「いや事実だけども!」

俺の中で色んな感情がごちゃ混ぜになっていた。
驚き、混乱、そして──ほんの少しの心臓が跳ねるような感覚。

「……でも、お前が俺のこと好きだったってのは、ホントなのか?」
恐る恐る確認するように聞く。

「嘘ついてどうすんだよ」
優成は、まっすぐ俺を見て答えた。
その真剣な目が、普段の般若顔と違ってやけにカッコよく見える。

心臓の音がやけに響いてうるさいくらいだ。

──やばい、なんか変な汗かいてきた。

「で……で、でも!俺はまだ、優成を恋愛対象として見られるかはわかんないし!
ほら俺、童貞だし、風俗も行ったことないし、恋愛経験ゼロだし!
これから好きになるかもしれないけど、ならないかもしれないし……」

「世利」

「なに」

「早口で言い訳してんの、可愛い」

「ぎゃぁぁぁぁ?!」

一瞬で顔が熱くなった。
……なに今の、ずるい。
優成って、こんな甘い顔するやつだったの?!

優成はふっと笑ってから、真剣な声に戻った。

「返事は保留でもいい」

「……え?」

「でもこれからは、お前に気持ち伝え続けるからな」

俺は優成から視線を逸らして、濡れたカーペットのシミを見つめた。
グッと握った拳は、手汗で湿っていた。

優成は、すっと立ち上がって玄関に向かった。

「……帰るの?」

「うん。
これ以上ここに居たら俺が何するかわかんないから」

「ひ、ひぇ……」
優成のあまりの豹変っぷりに、俺は戸惑うことしかできなかった。

「それと、最後に言っとくけど、性転換で困ったら、いつもみたいにちゃんと俺のところに来いよ」

「行けねーよ……」

「駄目だ。お前の精液を出すのは俺の仕事って言っただろ?」

「なっ……!」
心臓はバクバクうるさいし、顔は真っ赤だし、息も荒くなる。  
俺のキャパなんてとっくに超えてるのに、優成は真顔で爆弾発言してくる。  
……頭から煙が出そう。


優成は玄関のドアノブに手をかけたまま振り返らなかった。
「……じゃあな」
短くそう言って、ドアの向こうに消えていった。

──ガチャン
ドアが閉まる音が、部屋に響いた。

残された俺はカーペットのシミを見ながら、頭を抱えてゴロゴロ転がった。

「な、なんだよ、あいつ……!
お前の精液を出すのは……って、だからそれは風俗嬢なんだよ!!」

顔が熱くて仕方ない。
心臓はドラムロールみたいに鳴りっぱなしで、息苦しい。

「……でも、なんか……嫌じゃなかったな」
思わず口に出してしまって、余計に恥ずかしくなる。


俺は枕に顔を埋めてジタバタ暴れた。
──ドタドタッ。
……階下の優成に聞こえてないといいけど。
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