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10話
私が思っていた通り、ゲームのイベントは1つも起きなかった。
あ、でもスカーレットが呼び出されたことはあったみたいなのよ。
婚約者を奪われた令嬢たちからの呼び出しが。
周りにも結構な生徒達が見学してたけど、皆スカーレットを自業自得だ、と助けなかったらしい。
まぁ、これは同じクラスの令嬢たちから聞いたことだから詳しくはわからないんだけどね。
スカーレットは
「お姉様の差し金ね!本当に性格悪いんだから!」
って叫んでいたらしいよ。
呼び出した令嬢たちが、私達が話があるから呼んだ、って言っても人の話を聞かなくて大変だったらしい。
勿論、私は一切関係ない。
それどころかスカーレットに興味ないからね。
あの子がどこで何をしていようが正直どうでもいいのよ。
あ...どうでもいいは言い過ぎたわ。
自分の評価下げまくって大丈夫なのかな?って心配はしてるよ。
一応、お姉様だからね。
ほら、噂をしていたら本人が登場したよ。
キョロキョロして誰かを探しているみたい。多分、私のことを探してるんだろうなぁ。
あ、目が合っちゃった。
「お姉様!!」
スカーレットは私を見つけるとドスドスという音が聞こえてきそうなほど足音を立てて近付いてきた。
それを見ている生徒達は顔を歪めている。
そりゃ、そうだよね。
一応、令嬢なのに人の教室に入っても、失礼します、とか言わないし、足音を立てるなんて以ての外。
淑女教育をサボってますよ!って言ってるようなものだもん。
しかも私もスカーレットも公爵令嬢だよ?令嬢の中では1番上の令嬢になるのにこれだよ?
ありえないよねぇ。
そう考えると思わずため息をつきたくなったけど、このタイミングでやったら、酷いわ!とか言ってくるだろうな。
面倒くさい。
「どうしましたの?スカーレット」
なんで来たかなんて想像出来るけど、あえて何も知らない振りをして首を傾げてみた。
だって、私は現場にいなかったからね。
「どうしましたの?じゃないわよ!お姉様でしょ!?あの令嬢たちに私を虐めろって指示したのは!」
やっぱりそのことだよねぇ。
呼び出した令嬢たちに説明されたんじゃないの?
頭悪いの?
あ、悪いのか。
「はぁ......なんのこと?なぜ私がスカーレットを虐める必要があるのか教えて欲しいのだけど...」
私が困ったように頬に手を添えてため息をつくと1部生徒が頷いている。
多分現場にいたんだろうな。
全く......とばっちりもいいところよ。
「とぼけないでよ!お姉様以外に私に恨みを持つ人なんていないもの!」
そう叫ぶスカーレットの味方は誰もいない。
私たちの会話を皆呆れたように見ている。
こういうときのヒロインの横とか後ろとかに男の人が居るのって当たり前じゃないんだね。
だって、このヒロインは皆の嫌われ者だもの。
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