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11話
「私に恨まれるようなことをした、という心当たりはあるのね?」
私がスカーレットにそう言って微笑むと、スカーレットは顔を歪めた。
でもすぐに
「私がハルト殿下と仲良くしているのが気に食わないんでしょ!」
自信たっぷり、というように言い放ってきた。
いやー...お門違いってこういう時に使うんだなぁ。
生きてるうちに使うことは無いだろうと思っていたけどあったわ。
なんかもう面倒くさいし、勘違いが凄いし......とりあえず大きな問題起こして牢屋にぶち込まれてくれないかな?
はぁ...とため息をついてから
「貴方がいつ、どこで、殿下と仲良くしていたの?スカーレットが一方的に追いかけ回しているのはよく見かけたけど......逃げている殿下を見れば嫌がっているのは誰もがわかることよ?」
と私が言うとスカーレットは目を大きく見開いた。
まさか、自分で気付いていなかった、とでも言うの?
もしそうだとしたら、余程頭悪いよね。
やっと大人しくなったスカーレットに
「殿下から貰ったアクセサリーやドレスを私から奪い取ってボロボロで返ってくることだったら恨んでいるかもしれないけど......」
周りの人に聞こえるように、あえて少し大きめの声でそう言ってやった。
ちゃんと悲しそうな雰囲気も出して言ったから本当のことだと信じてくれるだろう。
その証拠に、生徒達は皆スカーレットを睨みつけているもの。
どこからか、コソコソ話し声も聞こえる。
『スカーレット様が............ですって』
『やっぱり噂は.........。でも............』
まぁ、内容はほとんど聞き取れないけど。
貴族令嬢なだけあって皆、内緒話は得意だからね。
あ、それと噂話ね。
今回のことが周りに知れ渡るとスカーレットの立場がもっと危うい状況になるってわかってて、あえて聞こえるように言ったんだもの。
いい感じに噂になってくれなきゃ困るわ。
スカーレットはやっと今の状況に気付いたのだろう。
自分の味方がいない、この状況を。
顔を真っ赤にして私を睨みつけている。
でも、私はまだやめない。
だって流石に調子に乗りすぎだからね。
「スカーレットの言う虐めって言うのは令嬢たちから呼び出されたことでしょう?自分で婚約者のいる男性を誑かしているのが悪いんじゃなくて?」
私が不敵な笑みでそう言うと、スカーレットは顔を真っ赤にして教室から出ていった。
多分、ここにいて反論しても自分の状況が悪くなるだけって理解したから逃げたんだろうな。
そんなことなら最初からこんなことをしなければ恥ずかしい思いをしなかったのに。
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