41 / 89
40話
しおりを挟む
ベルン様は勝手に婚約破棄したこと、バカな令嬢に引っかかった、ということで、次に何か大きな問題を起こしたら絶縁する、と言われていますわ。
そう宣言したのは我が家での話し合いの後だったので、もちろん私達も聞いていましたわ。
なのでお父様に知られる、ということはベルン様のお父様にも伝わって絶縁される、ということになるんですわ。
顔を真っ青に変えているベルン様に
「まぁ、自業自得ですわよね」
と私が言うとアリス様はなぜベルン様がこんなにも焦っているのかわからない、という様子でキョトンとしています。
あ、ちなみに、ベルン様のお父様はアリス様の家に対して、訴えるという話をしているらしいですわ。
ベルン様のお父様の他にも、今まで被害に遭ってきた人たちも訴える、という話をしているらしく、平民落ちか、それか修道院行きですわね。
流石に娼婦に売られることはないと思いますわ。
だって、そんなことをしたらアリス様にとってご褒美になる、ということは皆よくわかっていますし。
まぁ、私には関係のないことですわ。
隣に立っているレオンハルト様に
「さて、帰りましょうか。私もお父様と話をしないといけませんし」
と声をかけて温室の出口に向かおうとすると
「あぁ、そうだね。結局10分を過ぎてしまったな」
そう言ってレオンハルト様も私に続きましたわ。
確かに、このおバカさん達と話していたせいで20分も経過してしまいましたわ。
はぁ.......毎回私の貴重な時間を奪うなんて何様のつもりなんでしょうね。
そう思いながら、レオンハルト様に
「バカに捕まってしまいましたもの。仕方ないですわ」
そう言ってニッコリと微笑むと、レオンハルト様は何も言わず苦笑していますわ。
返す言葉もありませんよね。
あと一歩で温室から出る、というところで、後ろの方から
「ま、待て!」
と再び不愉快な声が聞こえてきましたわ。
一応、殿下もいるのに待て、だなんて自分の立場をわかっていませんのね。
あまりのしつこさに、ついため息をつきながら
「なんですの?」
と尋ねると
「父上に言うなよ!?どうなるかお前もわかってるだろう!」
ベルン様は目を血走らせながらそう言ってきましたわ。
アリス様は無言のまま私のことを睨みつけてきていますね。
面倒くさいですわ。
ベルン様に
「さぁ?私には関係のない話ですわ」
そう言うと、私に続いてレオンハルト様も
「しかも、人に頼む態度とは言えないよね。自分の方が上だとでも思ってるのかな?」
と言ってベルン様達を睨みつけています。
やっと状況を理解したのか、それともレオンハルト様に睨まれたことについて怖がっているのか顔が真っ青を通り越して土色に変わってきています。
と言ってもベルン様の顔色が悪いだけでアリス様はただただ私のことを睨みつけているんですけどね。
本当に迷惑ですわ。
私は何もしていませんのに、どうしてそんなにも恨まれないといけませんの?
自分の行いを悔いて欲しいんですが.........。
そう思いながら、アリス様を睨み返した後に
「知りませんわ。話しても疲れるだけなのでもう帰りますわね」
と言って温室を後にしました。
ベルン様がしっかりと頭を下げて謝ってくれるのであれば、お父様に言うことは考えるんですけどね。
そう宣言したのは我が家での話し合いの後だったので、もちろん私達も聞いていましたわ。
なのでお父様に知られる、ということはベルン様のお父様にも伝わって絶縁される、ということになるんですわ。
顔を真っ青に変えているベルン様に
「まぁ、自業自得ですわよね」
と私が言うとアリス様はなぜベルン様がこんなにも焦っているのかわからない、という様子でキョトンとしています。
あ、ちなみに、ベルン様のお父様はアリス様の家に対して、訴えるという話をしているらしいですわ。
ベルン様のお父様の他にも、今まで被害に遭ってきた人たちも訴える、という話をしているらしく、平民落ちか、それか修道院行きですわね。
流石に娼婦に売られることはないと思いますわ。
だって、そんなことをしたらアリス様にとってご褒美になる、ということは皆よくわかっていますし。
まぁ、私には関係のないことですわ。
隣に立っているレオンハルト様に
「さて、帰りましょうか。私もお父様と話をしないといけませんし」
と声をかけて温室の出口に向かおうとすると
「あぁ、そうだね。結局10分を過ぎてしまったな」
そう言ってレオンハルト様も私に続きましたわ。
確かに、このおバカさん達と話していたせいで20分も経過してしまいましたわ。
はぁ.......毎回私の貴重な時間を奪うなんて何様のつもりなんでしょうね。
そう思いながら、レオンハルト様に
「バカに捕まってしまいましたもの。仕方ないですわ」
そう言ってニッコリと微笑むと、レオンハルト様は何も言わず苦笑していますわ。
返す言葉もありませんよね。
あと一歩で温室から出る、というところで、後ろの方から
「ま、待て!」
と再び不愉快な声が聞こえてきましたわ。
一応、殿下もいるのに待て、だなんて自分の立場をわかっていませんのね。
あまりのしつこさに、ついため息をつきながら
「なんですの?」
と尋ねると
「父上に言うなよ!?どうなるかお前もわかってるだろう!」
ベルン様は目を血走らせながらそう言ってきましたわ。
アリス様は無言のまま私のことを睨みつけてきていますね。
面倒くさいですわ。
ベルン様に
「さぁ?私には関係のない話ですわ」
そう言うと、私に続いてレオンハルト様も
「しかも、人に頼む態度とは言えないよね。自分の方が上だとでも思ってるのかな?」
と言ってベルン様達を睨みつけています。
やっと状況を理解したのか、それともレオンハルト様に睨まれたことについて怖がっているのか顔が真っ青を通り越して土色に変わってきています。
と言ってもベルン様の顔色が悪いだけでアリス様はただただ私のことを睨みつけているんですけどね。
本当に迷惑ですわ。
私は何もしていませんのに、どうしてそんなにも恨まれないといけませんの?
自分の行いを悔いて欲しいんですが.........。
そう思いながら、アリス様を睨み返した後に
「知りませんわ。話しても疲れるだけなのでもう帰りますわね」
と言って温室を後にしました。
ベルン様がしっかりと頭を下げて謝ってくれるのであれば、お父様に言うことは考えるんですけどね。
60
あなたにおすすめの小説
皇太子殿下の御心のままに~悪役は誰なのか~
桜木弥生
恋愛
「この場にいる皆に証人となって欲しい。私、ウルグスタ皇太子、アーサー・ウルグスタは、レスガンティ公爵令嬢、ロベリア・レスガンティに婚約者の座を降りて貰おうと思う」
ウルグスタ皇国の立太子式典の最中、皇太子になったアーサーは婚約者のロベリアへの急な婚約破棄宣言?
◆本編◆
婚約破棄を回避しようとしたけれど物語の強制力に巻き込まれた公爵令嬢ロベリア。
物語の通りに進めようとして画策したヒロインエリー。
そして攻略者達の後日談の三部作です。
◆番外編◆
番外編を随時更新しています。
全てタイトルの人物が主役となっています。
ありがちな設定なので、もしかしたら同じようなお話があるかもしれません。もし似たような作品があったら大変申し訳ありません。
なろう様にも掲載中です。
【完結】虐げられていた侯爵令嬢が幸せになるお話
彩伊
恋愛
歴史ある侯爵家のアルラーナ家、生まれてくる子供は皆決まって金髪碧眼。
しかし彼女は燃えるような紅眼の持ち主だったために、アルラーナ家の人間とは認められず、疎まれた。
彼女は敷地内の端にある寂れた塔に幽閉され、意地悪な義母そして義妹が幸せに暮らしているのをみているだけ。
............そんな彼女の生活を一変させたのは、王家からの”あるパーティー”への招待状。
招待状の主は義妹が恋い焦がれているこの国の”第3皇子”だった。
送り先を間違えたのだと、彼女はその招待状を義妹に渡してしまうが、実際に第3皇子が彼女を迎えにきて.........。
そして、このパーティーで彼女の紅眼には大きな秘密があることが明らかにされる。
『これは虐げられていた侯爵令嬢が”愛”を知り、幸せになるまでのお話。』
一日一話
14話完結
居候と婚約者が手を組んでいた!
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
グリンマトル伯爵家の一人娘のレネットは、前世の記憶を持っていた。前世は体が弱く入院しそのまま亡くなった。その為、病気に苦しむ人を助けたいと思い薬師になる事に。幸いの事に、家業は薬師だったので、いざ学校へ。本来は17歳から通う学校へ7歳から行く事に。ほらそこは、転生者だから!
って、王都の学校だったので寮生活で、数年後に帰ってみると居候がいるではないですか!
父親の妹家族のウルミーシュ子爵家だった。同じ年の従姉妹アンナがこれまたわがまま。
アンアの母親で父親の妹のエルダがこれまたくせ者で。
最悪な事態が起き、レネットの思い描いていた未来は消え去った。家族と末永く幸せと願った未来が――。
婚約破棄されました。
まるねこ
恋愛
私、ルナ・ブラウン。歳は本日14歳となったところですわ。家族は父ラスク・ブラウン公爵と母オリヴィエ、そして3つ上の兄、アーロの4人家族。
本日、私の14歳の誕生日のお祝いと、婚約者のお披露目会を兼ねたパーティーの場でそれは起こりました。
ド定番的な婚約破棄からの恋愛物です。
習作なので短めの話となります。
恋愛大賞に応募してみました。内容は変わっていませんが、少し文を整えています。
ふんわり設定で気軽に読んでいただければ幸いです。
Copyright©︎2020-まるねこ
【完結】出逢ったのはいつですか? えっ? それは幼馴染とは言いません。
との
恋愛
「リリアーナさーん、読み終わりましたぁ?」
今日も元気良く教室に駆け込んでくるお花畑ヒロインに溜息を吐く仲良し四人組。
ただの婚約破棄騒動かと思いきや・・。
「リリアーナ、だからごめんってば」
「マカロンとアップルパイで手を打ちますわ」
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結迄予約投稿済みです。
R15は念の為・・
(完結)あぁ、それは私の彼ではありません!
青空一夏
恋愛
腹違いの妹はなんでも欲しがる『くれくれダコス』。幼い頃はリボンにぬいぐるみ、少し成長してからは本やドレス。
そして今、ダコスが欲しがっているのは私の彼だ。
「お姉様の彼をください!」
これはなんでも欲しがる妹がどうなったかというコメディー。ありがちな設定のサラッと読める軽いざまぁ。全年齢向け。
【完結】マザコンな婚約者はいりません
たなまき
恋愛
伯爵令嬢シェリーは、婚約者である侯爵子息デューイと、その母親である侯爵夫人に長年虐げられてきた。
貴族学校に通うシェリーは、昼時の食堂でデューイに婚約破棄を告げられる。
その内容は、シェリーは自分の婚約者にふさわしくない、あらたな婚約者に子爵令嬢ヴィオラをむかえるというものだった。
デューイはヴィオラこそが次期侯爵夫人にふさわしいと言うが、その発言にシェリーは疑問を覚える。
デューイは侯爵家の跡継ぎではない。シェリーの家へ婿入りするための婚約だったはずだ。
だが、話を聞かないデューイにその発言の真意を確認することはできなかった。
婚約破棄によって、シェリーは人生に希望を抱きはじめる。
周囲の人々との関係にも変化があらわれる。
他サイトでも掲載しています。
【完結】義家族に婚約者も、家も奪われたけれど幸せになります〜義妹達は華麗に笑う
鏑木 うりこ
恋愛
お姉様、お姉様の婚約者、私にくださらない?地味なお姉様より私の方がお似合いですもの!
お姉様、お姉様のお家。私にくださらない?お姉様に伯爵家の当主なんて務まらないわ
お母様が亡くなって喪も明けないうちにやってきた新しいお義母様には私より一つしか違わない双子の姉妹を連れて来られました。
とても美しい姉妹ですが、私はお義母様と義妹達に辛く当たられてしまうのです。
この話は特殊な形で進んで行きます。表(ベアトリス視点が多い)と裏(義母・義妹視点が多い)が入り乱れますので、混乱したら申し訳ないですが、書いていてとても楽しかったです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる