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34話 リオルside
しおりを挟むまずい......帰り方が全く分からない.........。
宛もないまま適当に歩いてみるものの、今ここがどこなのか、家までの道のりだって何も分からないままだ.........。
というか、俺はどうやってここまで辿り着いたんだ?
確か放心状態のままひたすら適当に歩いて.........。
だったら道のりなんか覚えているはずがないよな。
とりあえず、今のこと場所がどこなのか聞いておこう。
それさえわかればきっと帰ることも出来るはずだ。
そう思ったがのは良いが、誰も近付いてこない。
それどころか、俺が横を通ると避けていく始末だ。
まぁ、今の俺は物凄く薄汚れた格好をしているから仕方ないのかもしれない。
だがそんなにあからさまに避けられるなんて思ってもいないから、流石に悲しくなってしまうな......。
なんて思いながら近くの路地に逃げ込むと
「なんだ?兄さん、家が無くなったのか?」
なんたかイカついガタイをした男性が声をかけてきた。
......こんなところにいるということは、こいつらも前に話しかけてきた奴らと同じか。
そう思ったから無視して横を通り過ぎようとしたが
「おい、無視するんじゃねぇよ」
と急に肩を掴んできた。
振り払おうとしてもビクともしない。
「く......っ!離せ!」
「なんだ?お前、生意気なんだよ!」
男はそう言うと、俺の顔面目掛けて思いっきり拳を振り上げた。
それも1度ではなく、何度も、何度も繰り返した。
何も食べていない状況だったせいもあって、意識が飛びそうになったが、何とか耐えていると
「ふんっ!家なしが偉そうにしやがって!次見かけた時はこんなもんじゃ済まねぇからな!」
そう言って捨てられるように路地から追い出された。
アイツらは前にあった奴らとは違う。
ちゃんと家もあって、飯も食える、ただ戯れていただけだ、と気付いたのは路地から追い出された後だった。
はぁ......もう、うんざりだ。
さっさと家に帰りたい。
急に飛び出したのに帰ったら嫌がられるだろうか?
いや、今はそんなことどうでもいい。
嫌がられたとしても謝って居させてもらおう。
そう思いながら再び歩みを進めた。
とりあえず適当に歩いてみるしかないな......。
ひとまず見た事のあるところを行くしかないか。
はぁ......こんなことならもう少し周りを見て行動するんだった。
そう思っていると急に後ろから肩をポンッと叩かれた。
まさか......さっきの奴らが追いかけて.........。
いや、そんなわけは.........。
そう思うと、なかなか振り返ることが出来ない。
すると
「すまない。少し話を聞いてもいいか?」
と話しかけてきた。
チラッと後ろを向くとそこには兵士の服を着た男性が立っていた。
なんだ?
兵士?俺は何かしたか?
いや、していない。
じゃあ、なぜ話を聞かせろなんて言っているんだ?
わからない.........。
俺は......どこかに連れていかれるのか?
嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
そう考えていたいると、気が付いたら体が勝手に動いてしまった。
逃げるように兵士のそばを離れるように走った。
なんでこんなことになっているんだ?
浮気がバレなければ今頃平和に暮らして......。
そうだ。カノンが浮気なんて気付いてしまったから......。
いや、カノンが浮気を黙っていてくれればこんなことにはならなかった!
カノンのせいだ......!
カノンのせいでこんなことに......っ!
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