144 / 314
143話
しおりを挟む
フェンダ様との話を聞いただけで、思わず
「それは.....大変でしたわね」
とアルフレッド様に同情してしまいましたわ。
だって、あまりにも同情したくなるような、そんな内容だったんですもの。
するとアルフレッド様は
「いや、これはまだ序の口だった.......。俺もまさかここまで酷いとは思っていなかったからな」
とぐったりしながら続きを話してくれましたわ。
ーーーーーーーーーーーーーー
20分の休憩を挟んだ後、次はリリアン様の部屋に向かったらしいんですの。
リリアン様は、部屋に入る前から
「ふざけんな!あの女が悪いのよ!」
などと叫んでいたので、本当に話をしたくなかったみたいですわ。
でも、なんとか扉をノックしたもののリリアン様の怒声でかき消されてしまったみたいで、やむを得ず扉を開けると、そこにはドレス、アクセサリー、布団までもが床に散乱していたみたいです。
足の踏み場がない、というのはこのことを言うんだろう、と思いながら
「リリアン嬢、側室候補の話は聞いたか?」
とアルフレッド様が声をかけると、急にピタッと怒号が止まって
「こうてぇい!」
と猫なで声を出してきた、とのことです。
今まで、アルフレッド様はこの猫撫で声のリリアン様しか知らなかったみたいなので、話には聞いていたもののとても驚いたし、怖かったみたいですわ。
部屋に来てくれたアルフレッド様に、リリアン様は
「やっぱり私を選んでくれたんですね!でもぉ~、せっかくだから私を側室じゃなくて皇妃にしてくださいよぉ」
と胸を精一杯に押し付けながら言ってきたんだとか。
胸を....とかは言わなくても良いんですけどね。
まぁ、それは今は置いておくとして。
アルフレッド様は皇妃にしろ、と言ってくるリリアン様にフェンダ様同様
「いや、ユーフェミア以外の皇妃は考えられない。それからリリアン嬢は側室でもない」
とハッキリと断ったらしいですわ。
するとリリアン様の顔つきが急に変わって
「なんでですの!?私は変わらず皇帝だけを思っていますのに!」
さっきまでの可愛らしいリリアン様はどこに行ったのやら、再び怒鳴り始めたんだとか。
まだフェンダ様よりもマシだと思ったのは、話が通じるところ、のみらしいですわ。
それもそれで、どうかと思いますけどね。
なぜか私の悪口を叫んでいるリリアン様にアルフレッド様は
「俺だけを思っているって、王都で毎日のように男と遊んでおきながらか?」
と尋ねると、急に大人しくなって
「そ、そんなの遊びに決まっているじゃないですかぁ」
と再びアルフレッド様にすり寄ってきたんだとか。
まぁ、散々嫌なところを見せておいて可愛い子ぶるのは無理がありますわよね。
実際にアルフレッド様もリリアン様に対して恐怖を感じちゃっていますし。
必死にアルフレッド様に媚を売るリリアン様には
「とにかく、そんな女は側室にもいらない。さっさと家に帰るんだな」
とだけ言い残して部屋を出たんですって。
これ以上何を言っても怒鳴られるから、後は兵士に任せよう、と考えたんだとか。
リリアン様にかかった時間は全部で40分。
自分の中ではもっと長く感じた......とのことですわ。
「それは.....大変でしたわね」
とアルフレッド様に同情してしまいましたわ。
だって、あまりにも同情したくなるような、そんな内容だったんですもの。
するとアルフレッド様は
「いや、これはまだ序の口だった.......。俺もまさかここまで酷いとは思っていなかったからな」
とぐったりしながら続きを話してくれましたわ。
ーーーーーーーーーーーーーー
20分の休憩を挟んだ後、次はリリアン様の部屋に向かったらしいんですの。
リリアン様は、部屋に入る前から
「ふざけんな!あの女が悪いのよ!」
などと叫んでいたので、本当に話をしたくなかったみたいですわ。
でも、なんとか扉をノックしたもののリリアン様の怒声でかき消されてしまったみたいで、やむを得ず扉を開けると、そこにはドレス、アクセサリー、布団までもが床に散乱していたみたいです。
足の踏み場がない、というのはこのことを言うんだろう、と思いながら
「リリアン嬢、側室候補の話は聞いたか?」
とアルフレッド様が声をかけると、急にピタッと怒号が止まって
「こうてぇい!」
と猫なで声を出してきた、とのことです。
今まで、アルフレッド様はこの猫撫で声のリリアン様しか知らなかったみたいなので、話には聞いていたもののとても驚いたし、怖かったみたいですわ。
部屋に来てくれたアルフレッド様に、リリアン様は
「やっぱり私を選んでくれたんですね!でもぉ~、せっかくだから私を側室じゃなくて皇妃にしてくださいよぉ」
と胸を精一杯に押し付けながら言ってきたんだとか。
胸を....とかは言わなくても良いんですけどね。
まぁ、それは今は置いておくとして。
アルフレッド様は皇妃にしろ、と言ってくるリリアン様にフェンダ様同様
「いや、ユーフェミア以外の皇妃は考えられない。それからリリアン嬢は側室でもない」
とハッキリと断ったらしいですわ。
するとリリアン様の顔つきが急に変わって
「なんでですの!?私は変わらず皇帝だけを思っていますのに!」
さっきまでの可愛らしいリリアン様はどこに行ったのやら、再び怒鳴り始めたんだとか。
まだフェンダ様よりもマシだと思ったのは、話が通じるところ、のみらしいですわ。
それもそれで、どうかと思いますけどね。
なぜか私の悪口を叫んでいるリリアン様にアルフレッド様は
「俺だけを思っているって、王都で毎日のように男と遊んでおきながらか?」
と尋ねると、急に大人しくなって
「そ、そんなの遊びに決まっているじゃないですかぁ」
と再びアルフレッド様にすり寄ってきたんだとか。
まぁ、散々嫌なところを見せておいて可愛い子ぶるのは無理がありますわよね。
実際にアルフレッド様もリリアン様に対して恐怖を感じちゃっていますし。
必死にアルフレッド様に媚を売るリリアン様には
「とにかく、そんな女は側室にもいらない。さっさと家に帰るんだな」
とだけ言い残して部屋を出たんですって。
これ以上何を言っても怒鳴られるから、後は兵士に任せよう、と考えたんだとか。
リリアン様にかかった時間は全部で40分。
自分の中ではもっと長く感じた......とのことですわ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5,293
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる