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213話
しおりを挟むそんな話をしているうちに、ついに時間になってしまいましたわ。
はぁ......本当に無意識で出ているものですがため息がこんなに大量に出る日なんてあるんでしょうか?
本当に憂鬱ですわ。
そう思いながらも、アルフレッド様の手に自分の手を重ねて赤の間へと向かいますわ。
赤の間、というのは初めて聞きましたわね。
赤、というだけあって処刑を意味するらしいですが、処罰を言い渡したり実行するための部屋らしいんですわ。
そのような部屋が王宮にあること自体驚きですわね。
祖国では、民衆たちの前で吊るし上げられ罪状を読んでから処刑、という流れになるんですが、この国では赤の間に、貴族のみが集められて処刑が行われるらしいんですの。
謁見の間で処罰を言い渡す、というのは一般的ですが、そのような部屋がある、ということは元々この国では処罰を言い渡すことが多いんでしょうね。
なんてことを考えているうちに赤の間に到着してしまいましたわ。
入口の所には、まるでパーティーの会場に入るときのように男性が待機していますわね。
はぁ.......もしかして、こんな時でも高々と名前を呼ばれて中に入りますの?
こういう時くらいは、静かに厳かな空気で行いたいですわ。
なんて思っていると、隣にいるアルフレッド様が
「大丈夫か?」
と聞いてきましたわ。
心配してくれているのはわかりますが、何回目でも答えは変わりませんわよ。
そんなに何度も何度も聞かなくても良いですわ。
なんて思いながら
「えぇ、問題ないですわ」
とだけ答えると
「皇帝陛下、皇妃陛下、どうぞお入りください」
という男性の声と共に扉が開きましたわ。
.......あら、名前を読み上げる、ということはないんですのね。
まぁ、こんな日ですから当然ですが、ただ扉を開けるためだけに待機させるのはなんだか違うような気がしますわね。
後でアルフレッド様に言ってみても良いかしら?
そう思いながら、アルフレッド様のエスコートで赤の間へと入場しましたわ。
赤の間は、てっきり全体的に真っ赤なんだ、と思っていたんですが、想像とは違って真っ黒な部屋でしたわ。
壁も黒、床も椅子も、柵も全て黒、という部屋ですわね。
中にいる人も黒い服を着ているのでなんだか不気味な雰囲気ですわ。
きっとそれはこの部屋にいる人、全員が思っているでしょう。
少し辺りを見渡しながら私達の座る椅子まで移動をしているんですが、一番前にサーラ様の姿がありますわね。
私のことを思いっきり睨みつけていますが........なんで私に恨みを向けるのか理解が出来ませんわね。
反対側の方にはライア様のご家族でしょうか?
泣きながら椅子に座っていますわ。
ただサーラ様と違うのは睨みつけてくる、ということはなくて、ただただ皆が泣いている、という状況です。
それを見ていると処刑、という選択は合っていたのか、と思ってしまいますが.....でも、仕方のないことですわね。
ライア様はやってはいけないことをしたんですもの。
きっとご家族はそのことをしっかりと理解していると思いますわ。
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