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212話
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それから1週間後。
今日はライア様の処刑日ですわ。
..........と言っても、やはり処刑というのはあまりいいものではありませんからね。
出来ることならもう二度とこんなことが起こらないようにしたいところですが、状況を考えると難しそうですわね。
とっても気が乗らないですが、アルフレッド様が買ってくれた黒いドレスを着て、時間まで待機していますわ。
黒いドレスはエンペラードレスで銀の蔦のような刺繍の入ったとても綺麗なドレスですわ。
正直、こんな時に着るようなドレスじゃなかったら気に入って、週一で着たいと思うくらい気に入ったんですが、意外と黒のドレスも良いものなんですのね。
そう思いながら、執務室で大きなため息をついていると、時間を空けるために必死に仕事を片付けているアルフレッド様が
「どうしたんだ?急にそんなに大きなため息をついて」
と心配そうな顔をして聞いてきましたわ。
正直、私も思っていた以上に大きなため息だったので、少し驚きましたが.......。
あ、実はフェルマー様が解雇された、ということで、次の宰相が決まるまでの間私が補佐をしていますの。
もちろん私も自分の仕事があるので、たまに2人で書類にかじりついている時もありますが、意外と今はどうにかなっていますわ。
まぁ、それは置いておくとして。
アルフレッド様につい
「いえ.......アルフレッド様から初めて貰ったドレスが、黒いドレスだというのはなんだか複雑な心境になりますわね」
と呟くと、まさかそんなことを言われると思っていなかったのか、物凄く都合の悪そうな顔をして
「あ........そういえば、そうだったな」
という返事が返ってきましたわ。
あ、別に不満があるわけではないんですのよ?
ただ単に、黒いドレスが最初だ、ということがなんだか........うーん.......。
そう思いながら
「まぁ、仕方のない事なんですが」
と私が言うと、アルフレッド様が焦ったような声で
「今度違うドレスも買うから、そんなに気を落とさないでくれ」
機嫌を取るようなことを言ってきました。
正直、私の持っているドレスに関しては何も困っていませんのよ。
だって、私がここに来るときにもドレスは持ってきていますし、お母様たちが来てくれた時にも他のドレスを持ってきてくれましたもの。
なので枚数だけで言うと大量にあるので、全く困っていませんの。
ただ......まぁ、何と言いますか.........言葉にしにくいですわね。
アルフレッド様に次の書類の束を渡しながら
「もちろん、ドレスだけが理由ではありませんわよ」
と私が言うと、わかっている、と言わんばかりに小さく頷きましたわ。
そんなアルフレッド様を見ながら
「このドレスを着るのは、一度だけにしたいですわね」
と私が呟くと
「あぁ、それは俺も同じ考えだ」
アルフレッド様は力強い視線でそう呟きました。
はぁ.......本当に、今回だけにして欲しいですわね。
今日はライア様の処刑日ですわ。
..........と言っても、やはり処刑というのはあまりいいものではありませんからね。
出来ることならもう二度とこんなことが起こらないようにしたいところですが、状況を考えると難しそうですわね。
とっても気が乗らないですが、アルフレッド様が買ってくれた黒いドレスを着て、時間まで待機していますわ。
黒いドレスはエンペラードレスで銀の蔦のような刺繍の入ったとても綺麗なドレスですわ。
正直、こんな時に着るようなドレスじゃなかったら気に入って、週一で着たいと思うくらい気に入ったんですが、意外と黒のドレスも良いものなんですのね。
そう思いながら、執務室で大きなため息をついていると、時間を空けるために必死に仕事を片付けているアルフレッド様が
「どうしたんだ?急にそんなに大きなため息をついて」
と心配そうな顔をして聞いてきましたわ。
正直、私も思っていた以上に大きなため息だったので、少し驚きましたが.......。
あ、実はフェルマー様が解雇された、ということで、次の宰相が決まるまでの間私が補佐をしていますの。
もちろん私も自分の仕事があるので、たまに2人で書類にかじりついている時もありますが、意外と今はどうにかなっていますわ。
まぁ、それは置いておくとして。
アルフレッド様につい
「いえ.......アルフレッド様から初めて貰ったドレスが、黒いドレスだというのはなんだか複雑な心境になりますわね」
と呟くと、まさかそんなことを言われると思っていなかったのか、物凄く都合の悪そうな顔をして
「あ........そういえば、そうだったな」
という返事が返ってきましたわ。
あ、別に不満があるわけではないんですのよ?
ただ単に、黒いドレスが最初だ、ということがなんだか........うーん.......。
そう思いながら
「まぁ、仕方のない事なんですが」
と私が言うと、アルフレッド様が焦ったような声で
「今度違うドレスも買うから、そんなに気を落とさないでくれ」
機嫌を取るようなことを言ってきました。
正直、私の持っているドレスに関しては何も困っていませんのよ。
だって、私がここに来るときにもドレスは持ってきていますし、お母様たちが来てくれた時にも他のドレスを持ってきてくれましたもの。
なので枚数だけで言うと大量にあるので、全く困っていませんの。
ただ......まぁ、何と言いますか.........言葉にしにくいですわね。
アルフレッド様に次の書類の束を渡しながら
「もちろん、ドレスだけが理由ではありませんわよ」
と私が言うと、わかっている、と言わんばかりに小さく頷きましたわ。
そんなアルフレッド様を見ながら
「このドレスを着るのは、一度だけにしたいですわね」
と私が呟くと
「あぁ、それは俺も同じ考えだ」
アルフレッド様は力強い視線でそう呟きました。
はぁ.......本当に、今回だけにして欲しいですわね。
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