乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです

榎夜

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6話

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私とシエラが会話をしている間にも、カインとモニカの声は大きくなって、少し離れていても余裕で聞こえるくらいの大きさになっていた。


「シエラが居なければモニカを婚約者にしてやるのに」

「やだぁ~、そんなこと言ったらシエラ様が可哀想ですよぉ」

あ、シエラ様のこめかみがピキって......
ここまで怒ったシエラ様、初めて見たよ.........
というか、モニカって人のどこがいいのか?

そう思った私がモニカをチラッと見ると、それに気付いたみたいで目が合ってしまった。

え、え、え?めっちゃ睨んでくるじゃん。なに?初めましてなのに何事!?

モニカは私のことを睨みつけた、と思ったらまた猫撫で声を出してカインにベタベタくっつきだした。


その様子を傍から眺めている私達ですら、少し不愉快な気持ちになるのだからシエラはもっと不愉快な思いをしているだろう、と思った私は

「シエラ様、ここから離れましょう?」

とシエラに声をかけた。

でもシエラは首を横に振って

「一応、私の婚約者が皆様に迷惑をかけているんです。止めるのも私の仕事ですわ」

と苦笑しながら儚い感じで言ってくるので、私は引っ張ってでも離れさせたい気持ちを抑えてわかりました、と頷いた。



シエラが苦言を言いに行こうとしたとき、先に誰かが動いたのが見えた。

誰だろう?と思っていると

「モニカさん、少し宜しいかしら?」

と凛とした声が響いた。

見ると、カインとモニカの前に四人の令嬢が立っていてモニカはわざとらしく、誰?こわぁーい、とか言ってカインに擦り寄っている。

凄ーい。怖いのにしっかり演技出来るのね。

なんて思いながら令嬢達の方を見てみると、なんということでしょう。全員見覚えがある人達ではないか。


モニカに声をかけたのは『アリア・イーツェン』
アレクの婚約者で、深めの青い髪の毛は羨ましいくらいサラサラで黄色の猫目をしている。
シエラ様ほどではないけど美人さんでモデル並みに細くて身長も高い。羨ましい。

その隣に居るのは『サーシャ・エライス』
ユリウスの婚約者でブロンドのふわふわした髪の毛に澄んだ青色のタレ目をしている。
もう貴方がヒロインで良いよって思うくらい可愛いしほんわかした雰囲気をしている。

少し後ろの右側に居るのが『ノエル・カーン』
ハノンの婚約者で金髪のサラサラヘアーに緑色の目をしている。
見た目に特徴がある訳では無いけど、とにかくこれだけは言わせて欲しい。めっちゃ巨乳なのよ。

んで、最後は『リディアーヌ・ゾクシュ』
ロイの婚約者で赤い髪の毛はドリル...いや、縦ロールにしていて、紫色の大きな目をしている。
義弟の婚約者だから、勿論会ったことがある。凄く私のことを慕ってくれてて、お義姉様って呼んでくれるの!可愛い妹って感じ!


一気にでてきたから紹介が長くなっちゃったけど、この令嬢達って、攻略キャラのルートに入ると邪魔してくる悪役令嬢なのよ。

ちなみに、シエラ様はめっちゃ綺麗だけど、私はサーシャ様推しでした......。



「モニカさん?前回会った時と随分態度が違うのね?」

あ、やべ、紹介に夢中になってて大事なことを忘れるところだった。

アリアの声に一気に現実に戻された私はとりあえず、シエラと二人で様子を見守ることにした。

「そ、そんなことないですよぉ...」

モニカはアリアに言われたことに心当たりがあるのか言葉に詰まっていた。

「お前!俺のモニカに何のようなんだ!」

それを見ていたカインは自分的には助けてあげたつもりなんだけど、状況とその言葉が悪すぎて令嬢四人以外の人たちも白けた目で見ていた。

まぁ、それに気付いてないみたいだけど...ほらカイン様ぁ~って抱き合ってるし。

「モニカさん、私達の婚約者に近付くのは辞めてもらいませんか?...といいますか、そんなに男性を誑かして何をしたいんですか?」

ノエルが睨みながらそう尋ねると、モニカはビクッと肩を震わせて自分の口の前に手を持っていった。


そのモニカの行動に私は少し心当たりがあった。確かが常にやっていた気がする。


「モニカに指図をするな!俺が良いと言ってるんだ!」

カインはモニカを抱きしめながらそう言うが、お前に言ってねぇよ、とここに居る全員が思っただろう。

「はぁ......カイン殿下、周りを見てください。皆の表情がわかりますか?」

アリアにそう言われたカインがやっと周りにいた人達のことを見た。

すると、全員がコソコソと話しながらカインとモニカを白けた目で見ているからなのか、顔を真っ赤にさせて、モニカ!行くぞ!と逃げ出してしまった。

その姿は誰が見ても無様な姿、と答えるだろう。



ん?あれぇ...?この展開、ゲームでは無かったよね?

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