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18話 ロイside
しおりを挟む俺はロイ・アージュ
子爵子息で爵位は低いが、見た目は自分でもそこそこ良い方だと自負している。
男の割に可愛い系の見た目をしているから、少し甘えると皆チヤホヤしてくれた。
そして、そんな俺の婚約者リディアーヌは少し気が強いけど、間違いをハッキリ正してくれる数少ない存在だ。
急にできた義姉のリナともリディアーヌとも関係は良好。
いずれは子爵家を継いでリディアーヌと結婚するんだ、そう思っていたときモニカと出会った。
初めはただ可愛らしい女性だなって思った。
なのに、ただ一言挨拶を交わしただけの次の日から、モニカは異様に俺に絡んで来るようになった。
最初のうちは正直、ウザかったし、どこかに行ってくれ、と思っていたが話をすればするほど貴族らしくないモニカの笑顔に、喋り方に惹かれていった。
欲しいと言われたら買ってあげるし、泣いていたら慰めてあげた。
その頃には、リディアーヌは俺のことが大好きだから少しくらい目をつぶってくれる。
そんな軽い気持ちで、モニカに自分から絡みに行くようになっていた。
ある日、リディアーヌから、モニカさんと関わるのを控えて欲しいと言われたことがある。
その時の俺はどうかしていたんだろう。
気が付いたらリディアーヌを怒鳴りつけてしまっていた。
「俺に指図するな!」
と。
今思うと最低だったなと思う。
でもなぜかモニカのことになると頭の血が上ってカッとなってしまう。
義姉に忠告をされた時も気付いたら怒鳴ってしまっていた。
まるで、自分の意思とは関係なしに口が勝手に動くような感じだった。
ただ、義姉に言われたことで心に引っかかることがあった。
「モニカは貴方を選ばないわ」
という言葉が。
あれから何日か経った。
前までは俺を見かけたら笑って声をかけてくれたリディアーヌが今は、何も話しかけてこなくなってしまった。
愛想を尽かされたんじゃないか、と焦ったがなぜかリディアーヌのところに行く気になれない。
リディアーヌのことを考えると、俺の意思を邪魔するように、モニカに会いたくなってしまう。
そんな訳の分からない日々を送っていた。
今日もいつも通りモニカと遊んでから帰宅すると、家の様子が違うことに気付いた。
なにかピリピリしているような、そんな空気だ。
俺が自室に行くと、待ってました、と言わんばかりに執務室に行くように言われた。
何か嫌な予感がしながらも執務室に行くと父上が1枚の手紙を持って難しい顔をしていた。
何かあったんだろうか、と思っていると義姉も執務室に入ってきた。
なぜ?と思ったが、聞ける空気ではなかったから黙っていると、父上が口を開いた。
「リディアーヌ嬢になにをした?」
父上は俺をしっかりと見つめてそう聞いた。
何をしたか、と聞かれると思い当たるのはあの怒鳴ったことだ。でも父上が知っている訳が無いと思った俺は、何もしていません、と答えた。
すると、リディアーヌから婚約破棄の申し出があったと言われて目の前が真っ暗になった。
だって、リディアーヌは俺のことが大好きで、たかがあれくらいで婚約破棄なんて......
父上に何か聞かれたが、上手く喋れずあ、あの、その...しか出てこなかった俺を見て、父上は大きなため息をついてから、義姉に説明を求めた。
そして義姉の言葉で俺は絶望した。
俺はリディアーヌに愛想を尽かされたんだ。
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