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32話
しおりを挟むディーヴァンの可愛い一面?も見れたことですし、早速ディーヴァンと出会った山の方へと向かいますわ。
ちなみに、山には一応名称があるんですが、ディーヴァンがいたのはヌミア山といって、沼地が多く歩きにくいことで有名な山なんですのよ。
なので、竜がいる頂上に行くのにも一苦労だと言われていますし、相当足腰が強くないと最悪の場合、死の可能性もある、ということで、私も最初は止められましたの。
ですが離れたところから見た時にディーヴァンの見た目に一目惚れして、竜騎士になるならあの竜じゃないと嫌だ!とお父様達に必死に訴えましたのよね。
いやぁ......懐かしいですわ。
あの頃から、私も令嬢の服を着ることが少なくなってしまいましたのよね。
そう思いながら、ディーヴァンの背中にまたがると、後ろの方から
「おーい!」
という声が聞こえてきましたわね。
既にディーヴァンの上なので、良く聞こえませんが近くに誰かいるはず......。
そう思いながら辺りを見渡すと、リーファイ様が私の方を向いて手を振っているのに気付きましたわ。
もう少しで出発するところだったので、気付いてよかったですわよね。
なんて、内心ホッとしながら
「どうしましたの?」
とディーヴァンの背中から降りると
「今、ヌミア山は寒くなってるって言っていたから上着を羽織って行った方が良いと思って」
そう言ってリーファイ様は手に持っていた一枚のジャケットを手渡してくれましたわ。
確か、このジャケットはリーファイ様が普段からよく着ているお気に入りのものだ、と記憶していましたが.....。
そう思った私は、驚いてリーファイ様の顔をジッと見ると、急な視線にリーファイ様は不思議そうな顔をして私のことを見ていましたわ。
い、いや......きっと似ているもので、私にお気に入りの物を貸すわけがありませんわよね。
だって、山ですわよ?
ヘタしたら泥や砂が大量につくような場所です。
そうですわ.....気のせいですわよね。
自分に言い聞かせるように心の中でそう呟いて、
「あ.....ありがとうございます」
とリーファイ様の持っていたジャケットを受け取ると
「どういたしまして」
と言ったリーファイ様の笑顔があまりにも眩しく感じて、つい目を逸らしてしまいましたわ。
なんでしょう.....?今まで会っていなかった、ということもあって目が慣れていないからでしょうかね?
まぁ、リーファイ様があまりにも美しいからだ、とでも思っておきましょうか。
そう思いながら、とりあえず再びディーヴァンに乗るため、少し背を低くしてもらうと、その様子を見ていたリーファイ様が
「........もう少し体が体調がよくなったら僕も一度くらい乗ってみたいんだけどね」
と呟いたような気がしましたわ。
いや....気のせい......でしょうか?
ですが、リーファイ様の表情がなんといいますか.....切ない表情で、気のせいではないと言われているような気分にもなってきますわ。
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